2011年4月 5日
南西アジアの夜明け(2)バングラデシュ
南西アジア第2回目の報告はバングラデシュ編です。
今回はダッカと近郊の工業団地などを訪問しました。
バングラデシュなんて、まだ住むなんてとてもとても・・
というのが一般的な受け取り方でしょうか。
しかし、意外というとなんですが、肥沃な土地に恵まれ、米でみれば
100%国内自給です。ダッカの街並みや街ゆく人の服装などは、
いまやインドと大差ありません。さすがにショッピングモールが林立
ということはありませんが、市場には商品が豊富にあり、市内中心部は、
車で大渋滞。乗用車の9割はトヨタ(丈夫な日本車の代名詞だとか)
の中古車で日本から輸入されたものです。
ただ、郊外での生活となると、正直なところ日本人には難しいようです。
工場が郊外にある場合でも、住居はやはりダッカの中心部が選ばれて
いるようで、通勤は結構大変な様子でした。
ダッカ市内
ビジネス面では、日本でもダッカの縫製業の爆発的な増加などが紹介
されるようになってきました。たしかに縫製業の発展度合いはすさまじく、
郊外では国道を挟んで両側に縫製工場が入居するビルが林立しています。
欧米の主要ファストファッションメーカーはすでに多くがオフィスを
設けています。日本のユニクロも多くの日本人社員を送り込み、事業
拡大中とのことです。
中国やベトナムなどの人件費が上昇してきたなか、労働集約型の企業
にとっては、賃金の安さ、また大きな若年人口の存在は見逃せません。
また、ほとんどの国民がイスラム教徒である点から女性の労働力について
不安視する声もありましたが、現在バングラデシュでは多くの女性が
活躍しています。
課題は、立地のよい工業団地がすでに満杯の状態で、条件のよい用地
確保が難しいこと。また、工業団地外では電気や水などもほとんど自前
でやる覚悟でなければ進出できそうになく、インフラの整備が急がれま
すが、この点でも外資による整備に期待しているところがみえました。
バングラデシュの投資誘致機関としてはBOI(投資委員会)があり、
日本担当者が積極的に活動しています。情報取得などご関心のおありの
方は、紹介させていただきますのでお気軽に大商国際部までお問合せ
ください。
修行パンダ
投稿者 panda | 16:56
2011年4月 4日
恩返し
地震の後、バングラデシュの友人から何年ぶりかのメールが届いた。
無事を尋ねる内容だった。そして、何通かメールのやりとりが続くなかで、
ジャパンタイムスに紹介された、こんな記事を教えてくれた。
日本に25年住むバングラデシュ人が、自分の経営する栃木県のホテル2つを開放し、
被災者400人に無料で部屋と食事を提供することを、申し出た。
ホテルオーナーのホーシェンさん(44才)は、
「日本は、これまでバングラデシュの人々に援助をさしのべてきてくれた。
今回は自分が何か恩返しをしたかった」と語っている。
その後、偶然、ニュースでこのホテルが紹介されているのを見た。
ホテルに避難したおばあちゃんが、「どんな人のお世話になるのか不安だったけど、
オーナーの優しい顔をみて、ほっとした」と涙ながらにインタビューに答えていた。
おばあちゃんの手を握るホーシェンさんの表情は本当に優しくて、
目頭がジーンと熱くなった。
不思議パンダ
投稿者 panda | 15:06