2009年6月24日

アジア開発銀行(ADB) ビジネス オポチューニティ セミナー

5月29日、大阪商工会議所はアジア開発銀行(ADB)、関西経済連合会と共催で「アジア開発銀行ビジネス・オポチューニティ・セミナー」を開催しました。ADBは1966年の設立で現在の加盟国は67カ国。マニラに本部を置き、アジア・太平洋地域の貧困削減と持続的成長に向けて、インフラ整備など様々な開発事業や融資を行っています。日本は米国と並んで最大の出資国で、これまでに約180億ドルの出資をしています。ADBには、国際機関にしては珍しく、100人以上の日本人職員が在籍しており、東京にも事務所があります。ただ、残念ながらこれまでのADB事業の契約に占める日本企業の参加割合は、金額ベースで5%台と、出資に比べて低い割合にとどまっています。

今回のセミナーの狙いは、簡単にいいますとADBが資金を出して行う事業への日本企業への参加促進。ADBによれば、コンサルタント業務や調達案件などに積極的に参加ほしいとのことです。もちろん、事業参画は国際入札制ですから選考がありますが、ADBのウェブサイトから簡単に案件情報収集、手続きが可能ですので、まずは一度、下記ホームページから「Opportunities」のタグをクリックしてみてください。

★アジア開発銀行ホームページはこちら 

修行パンダ

投稿者 panda | 11:40

2009年6月23日

第7回 (株)火星(その1)

 中国ビジネス元気印!第7回は、(株)火星にお邪魔しました。

 代表取締役の王果生さんは中国陝西省西安出身。1986年に来日し、日本の大学を卒業後、就職した大阪の繊維会社で中国ビジネスに従事。その後、日中間のビジネスの架け橋となるべく、大阪で(株)火星を設立されました。日本滞在はすでに23年に及びます。

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のっぽパンダ:
 大阪で起業されたきっかけはどんなことでしたか?

王社長:
 私は1986年に日本へ留学し、大学卒業後、大阪の繊維会社に就職しました。入社2年目に中国に紡績工場を設立するプロジェクトがもちあがり、事前調査や現地での手続きなどに携わり、その後、総経理助理として駐在もしました。

 そのなかで日本人の口からよく聞いたのが、「中国で騙された」という話です。中国人としてはとても残念なことでした。よくよく聞いてみると、日本人と中国人の考え方の違いや、言葉の壁が原因で意志の疎通がうまくいかないために問題が生じているように思いました。

 日本人は日本語ができるというだけで、人を信頼しすぎるように思います。中国人は日本人に比べると大きなことを言うタイプの人が多いです。知り合ったばかりの人をあまり軽々しく信用してはいけません。日々の付き合いを深めていくなかで、その人がどんな人か、よく見極めなければいけません。

 中国ビジネスで生じる問題を改善したい、日中の架け橋になりたいという思いが募り、勤め先を円満退社し、1997年に(株)火星を設立しました。会社名は自分の名前(果生)と、宇宙に飛び出せるくらい発展したいという思いを込めて「火星」と名づけました。

 当初の事業の中心は翻訳・通訳でした。中国の大手アパレルメーカーであるヤンガーの総裁の連載が業界新聞に掲載された時に翻訳したのも当社です。その後、中国進出のコンサルティング、代金回収のサポートなどをしましたが、その間には、不渡りをつかまされたこともあり、本当に「山あり谷あり」でした。

 現在は、事業の中心はITにシフトしています。即戦力になる中国人IT技術者を日本企業へ派遣したり、最近ではゲーム開発やアニメ製作などにも携わっています。私は内陸の陝西省出身ですが、IT分野はネット環境さえ整っていれば輸送コストに制約を受けませんし、何より人件費が安いので、内陸にもビジネスチャンスはあります。現在ほぼ月1回、中国へ出張しています。内陸はこの世界的な不況とも無縁で、活気がありますよ。

 確かに今は経営的には厳しいですが、それはどの会社もみな同じです。日本も欧米も市場は成熟して、モノを作っても在庫になるだけ。そうであれば、将来性のある中国市場をめざすのは当然の流れだと思います。ただ、中国市場は入りにくいので、中国をよく知っている人と組んでやるのが成功への近道だと思います。私もできるだけ日本企業をサポートしたいと考えています。

(つづく)

投稿者 panda | 13:26

2009年6月15日

第6回 伊藤忠中国総合研究所(その2)

第6回 伊藤忠中国総合研究所(その1)から続く

のっぽ:
 中国語ができる方がビジネスはスムーズに行くものでしょうか。

大月:
 ビジネスのシーンで通訳が入ることはあったとしても、やはり自分で話せる方がいいです。少しでも中国語ができれば、中国人は親しみを感じてくれるものです。

 私自身は中国語研修を受けましたが、中国は国土が広く、地方によっては訛りがひどいので、聞き取れなくて困ったこともありました。役員の通訳をしなければいけない時などは冷や汗ものでした。普段の商談では電話で話すよりも、直接出向いて話をするなど工夫もしました。

のっぽ:
 中国ビジネスをうまく進める「心得」を教えていただけませんか?

大月:
 中国の文化や習慣、法律など勉強しなければいけないことはたくさんありますが、いちばん大切なのは、相手を好きになり、相手のことを慮って、一緒に仕事ができる人間関係を作ることだと思います。事業は誰と組むかによって結果は全く違ってきます。一緒に食事をしながら、話をして、相手を理解する。アルバムを整理しながら写真を見返すと、宴会の写真が本当に多い。(笑) でも、そうやって人間関係を築いてきたのだと自負しています。ただ、人間関係を築くには、それなりの時間がかかります。最初は小さく、だんだんと大きくしていくのがいいのではないでしょうか。

 そして、たくさんの友人から意見を聞くことも大切です。一つの意見だけを鵜呑みにしては、見方が偏ってしまうかもしれません。

 中国には「多一個朋友、多一条路」という言葉があります。「友達が一人多ければ、それだけ道(方法)は多くなる」。誰と出会っても一つの「縁」。商売はもちろんですが、その土台となる人と人とのつながりを大切にしていってもらいたいですね。

~インタビューを終えて~
 中国出張から帰って写真をみると、宴会風景ばかりだったという経験は、中国ビジネスに携わる方は、多かれ少なかれ心当たりがあるのではないでしょうか。(笑) でも、それも人間関係を築く大切な「場」。お酒の席だからと、気を抜いてはいけないようです。
 大月さんにはお忙しいなか、インタビューにこたえてくださり、ありがとうございました!

のっぽパンダ

投稿者 panda | 11:56

2009年6月12日

中国への販路拡大をめざす方へ~シリーズ 中国市場を考える

 世界的不況のなかでも比較的高い経済成長を維持する中国市場への関心が高まっています。大商中国ビジネス支援室へ寄せられる相談も、この1~2年は中国市場への販路拡大に関する内容が多くなっています。

 そこで中国ビジネス支援室では今年度、シリーズ「中国市場を考える」と題して、中国国内販売で実績を挙げた「先輩」から、より実践的かつ具体的なお話を伺う連続講座を開催します。

 第1回の講師は、中国ビジネス元気印!でもご紹介しました、コクヨインターナショナルの小原部長。国内市場の伸び悩みから、創業100年を機に海外事業展開へ舵を切ったコクヨの中国駐在員として上海へ赴任。中国でどんな事業展開ができるのかというマーケティングに始まり、現地法人立ち上げ、事業を軌道にのせるまで6年間、陣頭指揮を執られました。現在では、オフィス構築に関しては提案した案件の95%を受注するまでになっています。小原部長からは中国ビジネスの経験談や、中国市場参入の心得、トラブルも多い人事労務管理の心得などについてお話いただきます。

 第2回は、元・唐山松下産業機器総経理の小林誠さん。パナソニック溶接システムから派遣され、合弁交渉、合弁企業の立ち上げに続き、生産・販売体制を確立して、自動溶接機分野では業界トップ、シェア60%を占める唐山松下産業機器(河北省唐山市)の基礎作りをされました。その後、唐山松下での活躍を買われて、経営不振が続いていた日系のJM社の経営再建を依頼され、見事黒字転換を果たしました。現在は唐山市日本事務所長として、中国に進出する日本企業へのアドバイスをなさっています。

 業種や地域は違っていても、実際のビジネスの中で得た知見をご披露いただくことで、今後、中国市場へアプローチする際の参考にできる部分も多いと思います。この不況が終わった先を見越して、今こそ知力体力を蓄え、行動する時ではないでしょうか。みなさまのご参加をお待ちしております。

【シリーズ 中国市場を考える】
第1回 6/22(月) オフィスのワンストップセンターになる! 「次の100年」に向けたコクヨの中国戦略
第2回 7/23(木) 中国事業成功のポイントとは? 唐山松下の中国進出からシェア60%をとるまで
第3回 9/2(水) 中国市場の特性と市場開拓戦略~「孫子の兵法」を活かす中国ビジネス~

 セミナー開催予定は中国ビジネス支援室のホームページでお知らせします。
 Eメールでの案内をご希望の方は、「大商メールステーション」にご登録ください。

のっぽパンダ

投稿者 panda | 10:40

2009年6月 9日

省エネ・環境関連設備・技術を中国へ売り込みたい方へ

 世界的に環境問題への関心が高まっていますが、日中の政府間においても、今年4月の麻生総理訪中時に「日中環境・省エネルギー総合協力プラン」が提唱されるなど、環境問題への取り組みが進んでいます。

 政府の支援を受けて省エネルギー・環境分野におけるビジネスマッチングを行なってきた日中経済協会では、このたび、「日本企業の省エネ・環境関連設備・技術一覧」を作成することになりました。日本企業の優れた省エネ・環境関連の設備・技術情報をCDにまとめ、中国側に広く配布するとともに、同協会ホームページにも電子情報として掲載することで、日中両国の省エネルギー・環境ビジネスの促進を図ることが目的です。

 中国へ省エネ・環境設備・技術の売込みをお考えの方は、ぜひこの機会をご活用ください。

 詳細は、日中経済協会ホームページにてご覧いただけます。
 ★日中経済協会ホームページ(http://www.jc-web.or.jp)の「日中経済協会」-「省エネ・環境協力」-「リスト作成」をご覧ください。提出期限:6月末。

のっぽパンダ

投稿者 panda | 09:15

2009年6月 8日

第6回 伊藤忠中国総合研究所(その1)

中国ビジネス元気印!第6回は、伊藤忠中国総合研究所関西代表の大月秀夫さんにお話を伺いました。

大月さんは1970年に伊藤忠商事に入社、一貫して繊維畑を歩まれました。シンガポール南洋大学での中国語研修を皮切りに、海外駐在はジャカルタ、北京、香港、上海、通算27年にのぼります。2007年には上海市政府から経済発展に貢献したとして上海白玉蘭記念賞を授与された、まさに「中国通」です。

のっぽパンダ:
 大月さんは中国通と伺っていましたが、インドネシアにもおられたのですね。

大月:
 1978年にアジア・ジャカルタ事務所に赴任しましたが、インドネシアでは華僑が経済の大部分を握っているので、当時、取引先の80%が中国系、15%がインド系、5%がインドネシア系といった具合で、ほとんど中国語で商売をしていました。
 ジャカルタ駐在の後、1980年に上海へ赴任したのですが、当時、日本人駐在員はまだまだ少なく、日本人学校の生徒は10人足らず。父兄が修学旅行の引率に行ったり、総領事公邸で運動会が開かれたりと、駐在員同士の関係が近かったように思います。

のっぽ:
 今では上海に長期滞在する日本人は約5万人、出張や旅行などの短期滞在も含めれば10万人を超えると言われているのと比べると、隔世の感がありますね。

大月:
 この30年の中国の経済発展はめざましいですし、その分、日本の経済界における中国の重要性は高まり、大きく変わったところも確かにありますが、中国あるいは中国の人について言えば、本質的なところは変わっていないと思います。昔に比べれば、自由に生きることができる世の中になったから、中国の人たちの「表現」の仕方が変わっただけではないかと思っています。

(つづく)

投稿者 panda | 09:12

2009年6月 3日

Shall we dance ? ~ダンスOSAKAが運営する「アーサー&マレー」心斎橋スタジオ紹介

国際部が事務局をつとめる「大阪外国企業誘致センター」、略称O-BIC(オービック)では、外資系企業の大阪進出をサポートしています。

今回は、2008年度に大阪に進出した「ダンス OSAKA」を紹介します。

経営者の三井マイケル&スーザンご夫妻は日系カナダ人。社交ダンスのペアとして活躍し、カナダ大会で8回優勝というから、その実力は折り紙つき。リチャード・ギアが主演した米国版"Shall we dance?"にも出演しています。

そんなふたりが、今年1月、米国最大のダンスカンパニー、「アーサー・マレー」フランチャイズの大阪第一号店を心斎橋にオープンしました。

カナダ以外の国での生活ははじめてという二人ですが、すっかり大阪の魅力にはまっているそうです。「大阪の人は、片言の日本話にも熱心に耳をかたむけてくれる。本当にあたたかく、親切なんだ。大阪人のユーモアセンスや明るい性格はダンスにぴったり。大阪にきて満足しているよ」とマイケル。「それに、大阪は食べ物が美味しい!」スーザンが目を輝かせてつけくわえてくれました。
 
スクールのモットーは、「楽しく、健康的に」。今日もスタジオからは笑い声が聞こえています。

三井ご夫妻の紹介映像はO-BICホームページまで。お二人のダンスシーンもご覧いただけます。

不思議パンダ

投稿者 panda | 09:26

2009年6月 1日

新型インフルエンザへの対応

新型インフルエンザの流行が表面化して1ヶ月あまり。関西では中止・延期となるイベントも一部にありましたが、大阪商工会議所では感染拡大防止のための消毒液設置や受付窓口等でのマスク着用などの対応を行いつつ、できる限り通常通り営業しました。

こちらの写真は、先日開催したセミナーの様子です。普段は2人がけの机を1人がけにして、席の間隔をとるように工夫をしました。

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幸い今回のインフルエンザは弱毒性で、警戒されてきた強毒性インフルエンザの感染爆発とは状況が異なりますが、この経験を生かして今後にしっかりと備えておきたいですね。

のっぽパンダ

投稿者 panda | 10:16


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