2009年3月16日
第5回 グローバルデベロッパーズジャパン(株) (その2)
のっぽ:中国で詐欺集団に接触されたとか・・・。
森:河南省鄭州の会社からインターネット経由で勝浦産生マグロの引き合いがありました。中国の合弁企業で調べてもらうと、その会社は登記が確認できなかったので、「そんな引き合いは無視した方がいい」と止められたのですが、話をしてみないと分からないところもありますし、恐いものみたさも若干あって、鄭州へ飛びました。
商談相手は空港で会った瞬間に胡散臭い感じがしました。夕食をご馳走してもらった後に行ったカラオケでは、代金30万円を要求され、支払いを拒否すると、4~5時間、車に軟禁されました。空港で会った瞬間にあぶなそうな空気を感じていたので、身に着けていたのは現金200元(約3000円)だけ。財布はホテルに置き、かつ財布のなかも2万円だけ残して、クレジットカードや残りの現金は別にしておいたおかげで、ホテルの部屋まで押しかけられても、必要以上にお金を取られることはなかったです。
「カラオケ代金は明日支払うから」と言って何とか夜中に解放してもらい、その後は、即チェックアウトして空港へ向かい、事なきを得ました。当日通訳をした地元学生が教えてくれた情報によれば、以前来た日本人は100万円ほど払わされたそうです。
私の場合はある程度予想して行きましたが、インターネット経由の引き合いは玉石混淆だという警戒心も必要です。
のっぽ:仕事を通じて経験されたことや感じたことを、ぜひ大阪商工会議所の会員企業さんとの間でも共有させてください。
森:最近は、海外事業アドバイザーを委嘱されたり、セミナー講師を依頼されることもでてきました。自分自身も未熟なところもありますが、幅広い人脈・ネットワークもあり、何かできることがあればお手伝いをしたいと思います。お気軽にお声がけください。
~インタビューを終えて~
若さあふれる森社長のお話は、聞いているだけで元気になります。化粧品など「欲望産業」にかけるお金は不景気でもそれほど減らないというお話は、自分自身の消費行動を振り返ってみても、そうかもしれません。(笑)
詐欺集団との遭遇は、事なきを得たからよかったものの、一つ間違うとどうなるか分かりません。くれぐれもご用心のうえ、ますますのご活躍をお祈りします!
のっぽパンダ
投稿者 panda | 09:51
2009年3月12日
第5回 グローバルデベロッパーズジャパン(株) (その1)
中国ビジネス元気印!第5回は、グローバルデベロッパーズジャパン株式会社にお邪魔しました。同社は代表取締役の森仁史さんが商社、コンサルティング会社勤務の後、2007年6月に創業した商社です。
のっぽパンダ:事業概要を教えて下さい。
森:当社は小さな「総合商社」です。金属資源や食品、化粧品の貿易、オフショア開発など、ご依頼があれば何でもやります。
2007年に大連に合弁で「大連輝智信息技術有限公司」を設立し、オフショア開発をしていたものの、賃金上昇などで採算が悪化しており、撤退も視野に入れています。
今後、力を入れようとしているのは化粧品です。大阪大学大学院医学系研究科のキャンパスベンチャーとして設立された「株式会社カルディオ」が開発した引き締め用ボディオイル「Parts Slim(パーツスリム)」の中国市場向け販売をサポートしています。このオイルを塗ることで皮下脂肪や内臓脂肪が減少することが期待されるという優れものですが、化粧品であるため、日本では効能をうたって販売することが難しく、昨年春に発売したものの販売数量が伸びていません。
一方、中国では日本製の美容・化粧品に対する信頼度は高く、出張時には日本から化粧品を買ってきてほしいと頼まれることも多く、一定のマーケットが見込めます。そこで、当社が国際代理店契約のお手伝いをすることになりました。
世界的な経済危機で消費は全般的に落ち込んでいますが、「痩せたい」「きれいになりたい」といった欲望を満たす産業は、まだまだ有望だと思っています。
輸出はキャッシュオンデリバリーかL/Cで確実な債権回収ができる方法を採ります。
のっぽ:中国ビジネス支援室へのご相談には、日本国内と同じ感覚で先に商品の引渡しをしてしまい、結局債権回収できなかった、というトラブルもありました。
森:海外は日本とは違います。できれば全額前金でもらい受けるのがよいですが、それが難しければ、せめて原価分だけでも前金でもらう、あるいはL/Cにするなど、対策を講じなければいけません。
(つづく)
投稿者 panda | 09:15
2009年3月10日
陝西省で「中国東西部合作商談会」開催!
3月5日、陝西(せんせい)省商務庁経済技術合作局の王一棟副局長一行が来訪されました。
陝西省は昨年5月に大規模ミッションで大阪を訪れ、セミナーを開催されましたが、今回は来月、省都・西安で開催される「第13回中国東西部合作・投資貿易商談会」のPRのために来日したものです。
この商談会は中国の内需拡大、投資・協力推進、産業移転、消費刺激などを目的として開催される大規模商談会で、国内外から10万人が来場する見込みです。中央政府の7省庁と、28省・市・自治区などが主催します。
王副局長の説明によれば、陝西省の有望産業は、化学・エネルギー、装備製造、機械、航空宇宙、造船、設備などの製造業のほか、農業ではりんご、なし、ざくろの生産量が特に多く、また中国のクローン羊は陝西省で誕生したことからも分かるようにバイオ関連産業もある、ということでした。
ご関心の方は詳細は同商談会ウェブサイトをご覧下さい。
★第13回中国東西部合作・投資貿易商談会
・会期:2009年4月5日(日)~8日(水)
・場所:中国陝西(せんせい)省西安市 西安曲江国際会展中心
・出展規模:2,600ブース
・ウェブサイトはこちら
なお昨年、陝西省日本事務所が大阪に開設されています。お問合せは、同事務所まで(日本語対応可)。
★陝西省経済貿易日本駐在代表所 首席代表 王蔵平氏
TEL 06-6447-6020
FAX 06-6447-6075
のっぽパンダ
投稿者 panda | 13:48
2009年3月 6日
中国国内市場開拓がカギ
中国経済は2003年以降、二桁成長を続けてきましたが、2008年のGDP成長率を四半期*ごとにみると、第一四半期(1Q) 10.6%→2Q 10.1%→3Q 9.0%→4Q 6.8%と、年末にかけて急減速。通年のGDP成長率は9.0%となりました。
*中国の年度は1~12月。第一四半期(1Q)は1~3月です。
中国当局も企業の経営状況ならびに資金繰りには関心を払っている模様で、「中国地場銀行担当者が『御用聞き』に来たことは今までにないことで、おどろいた」(上海進出日系企業)という話も聞きました。
上海で日系企業にコンサルティングをしている方によれば、「今年に入ってから現地法人、特に輸出型製造業の清算、その手前の段階としての操業短縮、賃金カット、従業員削減といった事業見直しの動きが増えている一方、中国国内販売がメインの企業には、それほど影響は出ていないようだ」とのことです。
「欧米市場が厳しい分、社内での中国市場の位置づけは相対的に高まり、中国担当者へのプレッシャーも強くなっている」という企業さんもあり、中国国内市場をいかに開拓するかが今後ますます重要になっていきそうです。
のっぽパンダ
投稿者 panda | 09:43