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2008年02月21日
「おなか」と「うさぎ」
大学1年、中国語ネイティブのH先生による初授業でのこと。
H先生:葉っぱの「ぱ」とパンの「ぱ」の違い、トマトの1つめの「ト」と2つめの「ト」の違いが聞き取れない人に、中国語はできません。
学生:し~ん・・・
違い、分かりますか?
授業で違いを聞き取れなかった私は、「大変なとこへ来たなぁ。大学受験をもう一度やり直さなあかんかなあ。」と思いました。
中国語は発音する時に呼気を伴うか伴わないか(有気・無気)を別の音として区別します。葉っぱの「ぱ」は呼気を伴わない「ぱ(ba)」、パンの「ぱ」は語頭に来るので呼気を伴う「ぱ(pa)」とH先生は言いたかったのでした。
例えば、「トゥーズ」という発音で、無気音の「du4zi(肚子)」は「おなか」、有気音の「tu4zi(兎子)」は「うさぎ」。実際の会話では、日本人(外国人)がしゃべる中国語なら、相手も文脈で分かってくれるので(「おなかが痛い」はありでも、「うさぎが痛い」は意味がおかしいですから。)、それほど困らないかも知れませんが、できれば正確に発音したいですよね。
外国語は、ある程度通じるようになってしまうと、それ以上努力しなくなってしまいませんか?(これは、自戒を込めて・・・。) 「中国語がうまいね」とほめられているうちはまだまだ、「外国人にしてはまあまあ」という程度なので、修行が足りない、と言われたことがあります。「ええ!日本人だったの?てっきり中国人(ネイティブ)だと思った!」と相手に驚かれるくらいになれると格好いいですよねぇ。(とても難しいけど・・・。)
有気・無気の発音練習は、細長くちぎったティッシュを口の前にぶら下げて「bo~、po~」とやりました。有気ではティッシュがふわりと動き、無気ではあまり動かない。必死に練習していると、だんだん酸素不足で頭がくらくらしました。
でも、昔から「習うより慣れよ」と言いますし、今、有気・無気の違いが分からなくて苦しんでいる方も、やっているうちに慣れますので、あきらめないでくださいね。
投稿者 panda | 2008年02月21日 10:13