2016年06月21日 13:57

企業家ゆかりの地

こんにちは、りょく吉です。このところ雨や曇りのすっきりしない日が続いていますが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

さて、りょく吉は先月末、2泊3日の日程で中国地方(広島県、岡山県)を車で回ってきました。まだ梅雨入り前だったのですが、広島ではあいにくの雨。しかし、岡山は「晴れの国・岡山」と言われるとおり、すっきりした晴天で暑いくらいでしたから、文字通り「晴れの国」が実感できました。

ミュージアムの職業病(?)でしょうか、旅先の企業家が気になり、時間を見つけては企業家生誕の地やゆかりの地、関連施設などを訪ねています。ちなみにミュージアム展示企業家で広島県出身は森下博氏(森下仁丹)、久保田権四郎氏(クボタ)、池田悟氏(千趣会)の3人、また、岡山県では大原孫三郎氏・大原總一郎氏(倉敷紡績、クラレ)の2人がおられました。広島での宿泊が福山市鞆町(鞆の浦)で、森下博氏の生誕の地だったので、森下氏の銅像がある神社を訪ねようとしたのですが、当日の雨に断念し(なんと意志の弱いことで・・・)、次回に持ち越しました。

一方、岡山では天気も良かったので、代表的な観光地であり大原氏の地元でもある倉敷に行き、倉紡記念館を見学しました。孫三郎氏・總一郎氏は倉敷紡績、クラレの発展に尽くした企業家として知られていますが、ミュージアムでは、孫三郎氏については「紡績を核に化学繊維などの多角化推進と労働理想主義を実践した企業家」として、また總一郎氏については「合成繊維ビニロンと人工皮革の製造で化学工業へ進出を図った企業家」として紹介しています。記念館内では倉敷紡績の創業からの歩みを写真や模型、文書などによって時代ごとに分かりやすく展示されています。今回、ミュージアムで予めお二人の事績を見て、この記念館を訪れましたから、ミュージアムでの情報がより具体的なものとなりました。

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また、記念館はもと紡績工場の原綿倉庫だったそうで、記念館からほど近い倉敷川沿いには「倉紡製品原綿積み降ろし場跡」の碑がありました。これまで倉敷には2回行きましたが、この碑には気が付きませんで(というか、素通りしていました・・・)、今回はこれまでと心構えが違っていたのでしょうか、新たに発見!です。この碑を眺めつつ、「今は倉敷のシンボルとなっている倉敷川も昔は原料や製品を積んだ多くの舟が行き交っていたんだろうな」と、往時の賑わいに思いを馳せながら周辺を散策したのですが、このように、企業家ゆかりの「碑」や「もの」を探して歩くことも企業家の地元ならではの楽しみだと感じました。

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倉紡記念館は倉敷美観地区にあるので、倉敷観光の一環として気軽に訪れることができました。皆さんも企業家の生誕の地やゆかりの地に興味がある場合、出かける前にミュージアムやネットで企業家の事績や関連施設を調べ、現地で実際に見学してはいかがですか。今回の倉敷のように行きやすいところと、そうでないところさまざまですが、行けば企業家のより詳しい情報が得られること、間違いなしです。

 

ゆかりの地といえば、大阪商工会議所のホームページに「大阪の恩人」と称された初代会頭・五代友厚の事績や年譜を紹介するページがあり、その中に五代「ゆかりの地マップ」も掲載しています。そのマップを6月17日に更新し、新たに「大阪活版所跡」「大阪商業講習所跡」など4か所を追加しましたので、ぜひ、ご覧下さい。http://www.osaka.cci.or.jp/godai/#godai

投稿者 museum | 2016年06月21日 13:57