2014年08月22日 17:42

あきらめない強い気持ち

暑い暑いと言っても、やはり秋が近づいているなと感じるようになりました。
建物の影が長くなり、空も高くなったように感じます。
それにしても、今年の夏の集中豪雨は脅威を感じます。被害に遭われた皆様方には、
心よりお見舞いを申し上げます。

夏の風物詩のひとつ、全国高校野球も雨にたたられていますが、今年も熱戦が繰り
ひろげられていますね。「スポーツ観戦は、あまり好まないけど高校野球だけは観る」と
言う人が、あお吉の周りに結構いらっしゃいます。その魅力は、やはり高校球児たちの
真剣な眼差しと、一試合一試合全力で取り組む姿ではないかと思います。

試合後のインタビューで「あきらめない強い気持ち」という言葉をよく耳にした気がする
のは、あお吉が大阪企業家ミュージアムにいるからでしょうか。というのは、「あきらめ
ない強い気持ち」は大阪企業家ミュージアムでご紹介している企業家精神にも通じる
ものです。

大阪企業家ミュージアムの展示エリアでご紹介している企業家で、この高校野球に
関係があるのは、水野利八氏(ミズノ)、小林一三氏(阪急電鉄)、村山龍平氏(朝日
新聞社)、本山彦一氏(毎日新聞社)等がいらっしゃいます。
夏の高校野球の前身は、「全国中等学校優勝野球大会」という名称で、1915(大正4)年
8月に大阪府の豊中グラウンドで第1回大会が開催されました。この豊中グラウンドが、
阪急電鉄の前身である箕面有馬電気軌道が開設した運動場なのだそうです。

高校球児の聖地・甲子園が高校野球の舞台となったのは、阪神甲子園球場が「甲子園
大運動場」として誕生した1924(大正13)年。球場の名前の由来は、大正13年の
干支「甲子」に因んだものだそうです。阪神甲子園球場は、今年で90周年。そして、高校
野球は、来年で100年を迎えることになります。大変な歴史が刻まれているのですね。

大阪企業家ミュージアムの展示企業家の方々は、いずれも様々な困難を乗り越えて志
を実現させてきました。
関東大震災で家族も事業も失いながら国産初のラジオで再起した早川徳次氏(シャープ)。
戦後の焼け野原からミシン1台を資本に立ち上がり、世界最大の膜面構造物メーカーをつく
り上げた能村龍太郎氏(太陽工業)など、困難に出会っても負けることなく挑戦を続けた企
業家達の事績からも、高校球児の伝えてくれる「あきらめない強い気持ち」を十分感じてい
ただけると思います。

ご来館を心よりお待ちしております。

投稿者 museum | 2014年08月22日 17:42