2012年06月01日 16:52

女性起業家の先駆け

こんにちは、あか吉です。

「何れ菖蒲(アヤメ)か杜若(カキツバタ)」。どちらも優れていて優劣つけがたい
ことを意味する言葉ですが、恥ずかしながらあか吉は、ちょうど今が見ごろのこ
の2つの花の見分け方を知りませんでした。
そこで、今回ブログを書くにあたり、大阪市内で花菖蒲を愛でる場所として親し
まれている「城北菖蒲園」のホームページで調べてみたところ、葉の幅の違い
(ハナショウブ:中くらいに、アヤメ:細い、カキツバタ:太い)や、生息地(ハナシ
ョウブ:湿地や乾地、アヤメ:乾地、カキツバタ:湿地又は浅水池)の違いなどで
見分けるそうです。そのほかにも、花びらの基のところが、ハナショウブは黄色、
アヤメは白色、カキツバタは網目状の模様という違いがあるようです。
いずれにしても可憐で淡いイメージの花が多かった春から、アヤメやカキツバタ
など原色で大柄な花が咲き始め、季節が徐々に夏に向かっていることを感じま
す。

さて前回、東京見物記として東京タワーについて書いたあか吉ですが、今回の
テーマは「寄席」。
根っからの大阪人であるあか吉は、漫才も落語も「上方が一番!」と思っており、
東京のお笑いには関心がありませんでした。ところが今回、ひょんなことから「浅
草演芸ホール」を訪れる機会を得ました。

%E6%BC%94%E8%8A%B8%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB4.JPG

「雷門」で有名な「浅草寺(せんそうじ)」のほど近くにある「浅草演芸ホール」は、
東京オリンピックが開催された昭和39(1964)年に開業し、上野の鈴木演芸場
(安政4(1857)年開業)や新宿の末廣亭(明治30(1897)年開業)と並んで、東京
のお笑いを支えてきた「寄席」のひとつです。

あか吉が訪れた日は漫才や落語以外に「紙切り」もやっており、客席からのリクエ
ストにこたえて鋏一本でさまざまな形をつくりあげていく技(ワザ)に、江戸時代か
ら受け継がれてきた日本の伝統芸能に触れることができました。
演者の江戸っ子言葉に若干の違和感(笑)を覚えながらも、初めての江戸前の笑い
を大いに楽しんできました。

一方、大阪で「寄席」といえば平成18(2006)年にできた「天満天神・繁昌亭」が最
近では有名ですが、大阪から全国へ笑いを発信する「花月」を忘れてはいけません。
この「花月」を経営する吉本興業は、今年で創立100周年を迎えました。

大阪企業家ミュージアムでご紹介している105名の企業家の中で唯一の女性が、
吉本興業をつくった吉本せいです。寄席好きの夫・泰三とともに寄席経営に力を尽く
し、泰三急逝後も弟の林正之助とともに吉本興業の基礎をつくった女性です。
山崎豊子の小説『花のれん』のモデルになるなど、映画、テレビ、そして舞台などで
もその一生が取り上げられた女性で、皆さんも名前を聞かれたことがあると思います。

ミュージアム職員が館内をご案内する際も、女性起業家の先駆けとしてご紹介して
います。
大正、昭和にわたり、上方の笑いを寄席から娯楽産業へと育てた女性起業家に会い
に、ぜひミュージアムに御足をお運びください。
お待ちしております。

投稿者 museum | 2012年06月01日 16:52