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2009年04月10日 15:34
りょく吉の本棚
りょく吉君は、猫だけど本も読める。
最近、読んで面白かったのが、サイモン・シン「宇宙創世」。
宇宙を知るために人が繰り広げた試行錯誤について書かれています。
「人ってすごいなー」とりょく吉君は素直に思います。
さて、この本の中にこんなことが書かれていました。
『科学と技術の歴史には、セレンディピティがいくらでも転がっている。
たとえばこんな例だ。
1948年のこと、ジョルジュ・ド・メストラルがスイスの田舎を歩いていると、トゲだらけの植物の種がズボンにたくさんくっついた。
トゲは鉤のようになっていて、それが繊維のループにひっかかっていた。
これがヒントになって発明されたのがベルクロ(マジックテープ)である。
・・・(中略)・・・
アレグザンダー・フレミングがペニシリンを発見したのは、窓から飛び込んできた一片の青カビがシャーレに落ちて、培養していた細菌を殺したことに気づいたからだった。
それまでにも大勢の細菌学者が培養していた細菌を青カビに汚染されたことだろう。
だが、彼らはみな、何百万人もの命を救うことになる抗生物質を発見する代わりに、がっかりしながらシャーレの中身を捨てていたのだ。
・・・(中略)・・・
ウィンストン・チャーチルはかつてこう述べた。
「人はときに真理にけつまづいて転ぶが、ほとんどの者はただ立ち上がり、何もなかったようにさっさと歩き去る」』
最近、りょく吉が、街をうろうろ歩いていると、見るからに新入職員という人間がたくさん歩いています。
「よーいどん!で一緒に走りだしたこの人たちも真理を拾う人もあれば、蹴飛ばすだけの人もいるんだろうなー。きっと、10年後、20年後には随分異なった立場になっているんだろうな」と思います。
りょく吉の大先輩で手品の上手なHさんにいわれた言葉で、『問題意識を常に持ちなさい』という言葉があります。
「きっと、真理を拾うには、常にアンテナをはって問題意識を持っていないとけつまづくだけになってしまうんだろうなー」と思います。
りょく吉は、猫だから人と会話はできません。
でも、もし言葉が通じるなら街を歩いている新入職員達にHさんの言葉やチャーチルの言葉を伝えてあげたいなーと思います。
新入職員の皆さん、どうか頑張ってください。
りょく吉
投稿者 museum | 2009年04月10日 15:34