2019年09月25日 10:38

茶人・松下幸之助氏発見!

こんにちは、あお吉です。気温が30度を下回る日が増え、ようやく出歩く気力が
出てきたので、美術館めぐりを開始。先日は、大阪市中央区平野町にある
「湯木美術館」に行ってきました。

茶事・茶会で使われる道具類の展示を季節ごとに開催している美術館で、
初代館長は、日本料理「吉兆」の創業者・湯木貞一氏。数寄者との交流も盛んで、
明治・大正・昭和の初期に活躍した企業家が所有していた道具類も所蔵されています。
規模はそれほど大きくないのですが、鑑賞しやすいレイアウトで、キャプションも
わかりやすく、あお吉お気に入りの美術館の一つです。

現在開催中の、令和元年 秋季展 「伝統と創造を重ねる上方の手わざ−茶席を彩る
江戸時代から近現代の名品−」を見てきました。

この美術館の展示では、大阪企業家ミュージアムの展示企業家の名前も時々見かけるの
ですが、今回は、茶室の設えのコーナーで、朝日焼の抹茶茶碗の箱書きに松下幸之助氏の
名前を見つけました!

そのほかの展示ももちろん素晴らしかったのですが、あお吉には、松下幸之助氏の箱書きが
とても印象的で頭にしっかり住み着いてしまいました。その後、偶然、『松下幸之助 茶人・
哲学者として』(宮帯出版社)という本を見つけ、早速購入したところ、関連する記載が
ありました!1970年万博の際に、「松下館」では「お茶の心」を広めるため世界の
人々に一服のお茶を飲んでいただいていたそうです。その際に使用された朝日焼きの茶碗は、
会期後に、お世話になった方々へ配られたことが書かれていました。さらに、面白い
エピソードとして、箱書きは印刷されたことが書かれてありました。

あお吉が「湯木美術館」で見た茶碗が、どの場面で使われたものかわかりませんので、
箱書きは松下幸之助氏の手書きであるかもしれませんが、古い道具にはいろんなエピソードが
隠されているのだなと改めて実感しました。
物を介して、垣間見える人と人のつながりを追っていくのも面白いなとあお吉は思います。
因みに、松下幸之助氏がお茶を始めたのは、阪急電鉄の創業者・小林一三氏からの勧めが
きっかけの一つであったようです。

ぜひ、皆さまも、気候の良いこの季節に、大阪企業家ミュージアムに足を運んでいただき、
105人の企業家たちの人的ネットワークを描いてみてください。

投稿者 museum | 2019年09月25日 10:38