2011年11月11日 17:40

11月4日★大阪企業家ミュージアム10周年記念フォーラムを開催!!

大阪企業家ミュージアムでは、今年6月に10周年を迎えたのを記念して
「西の五代友厚、東の渋沢栄一 
―近代日本の基礎を築いた、二人のビジネス・リーダーとその企業家精神」

と題して、フォーラムを11月4日に開催しました。

まずは、関西学院大学大学院経営戦略研究科教授の宮本又郎先生が講演。
「五代友厚と近代大阪」と題して、
パワーポイントを使いながら五代の多岐にわたる活躍について説明し、
「ジョイント・ベンチャー」「マージナルマンの革新性」など5つのポイントをあげて、
その企業家活動の特質を分析しました。

続いて、明治大学国際日本学部教授の鹿島茂先生が「渋沢栄一と現代資本主義」と題して講演。
渋沢の経済思想をフランスのサン=シモン主義の影響があるとの見解を示されました。

休憩をはさんで、後半のパネルディスカッションへー
五代ゆかりの企業として株式会社大阪証券取引所より、
代表取締役社長の米田道生氏が、
渋沢ゆかりの企業として京阪電気鉄道株式会社より、
取締役相談役 取締役会議長の佐藤茂雄氏も、鹿島先生と一緒にパネリストとして登壇しました。
もちろん、佐藤氏は大阪商工会議所会頭ですので、その立場に立てば、五代ゆかりともいえます。

パネルディスカッションでは、
まず、二人の財界人が五代と渋沢についてそれぞれの思いを語りました。
その後、宮本先生をコーディネーターにトッピスクを設けて議論し、
現代社会に求められる企業家精神とは何かを探りました。

ディスカッションの中で、現代社会をリードするビジネスリーダーについて尋ねたところ、
米田社長は「若者の感性を引き出す工夫が必要」、
佐藤会頭は「国をあげて、まずはビジョンを示すべき」とそれぞれ発言。
鹿島先生は「若年層が多くなると競争が起こり、革新が生まれる。革新を生むような土壌を作ることが必要」という意見を述べました。
最後に議論の締めくくりとして、
宮本先生が「日本は高い技術力を持った企業がある。それを再結集する仕組みが必要で、
五代や渋沢のようなリーダーの登場が望まれる」とまとめてくれました。

当日は、会場一杯の260人が参加。
議論の内容をメモする熱心な姿が見受けられるとともに、
「五代友厚と渋沢栄一について、二人の考え方など詳しく知ることができた。とても役に立った」
「東西の二大偉人の人物像の解説は、今の日本の閉塞状況を考える上で示唆に富むところが多い」
「混迷する日本経済の進むべき道を考える上で大変参考になった」などの声が聞かれ、
大阪企業家ミュージアムの10周年にふさわしい、充実した内容になりました。

当日、お忙しい中、参加してくださった皆さん、ありがとうございました。m(__)m
これからも、大阪企業家ミュージアム、どうぞよろしくお願いします。

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あか吉

★おまけ情報★――
大阪企業家ミュージアムでは、現在、特別展示「西の五代友厚  東の渋沢栄一」を開催中です!
フォーラムに参加して、五代や渋沢に興味を持った方はもちろん、新たに二人について勉強してみたいと思っている方などなど・・・・是非、見学にいらしてください。

五代友厚が持っていた第一国立銀行(渋沢栄一が初代頭取を務める)の預金通帳などを展示しています。

投稿者 museum | 2011年11月11日 17:40