2008年02月09日 17:02

日本の信用調査業の起こり

さて、日本の信用調査業、発祥の地は、どこでしょう??
こたえは、ズバリ大阪です。

去る1月30日付の日経新聞夕刊(関西版、「近代大阪の精神」)にも紹介されていましたが、ロンドンで信用調査機関の活躍を目の当たりにした外山脩造氏(日本銀行の初代・大阪支店長)が、明治25年(1892)に大阪で「商業興信所」をスタートさせたのがそもそもの始まりだそうです。
外山氏は地元大阪の銀行業者を集めて信用調査機関をつくろうといいます。しかし、当時の日本では銀行営業の大半が抵当貸し。信用貸しが少ないので、時期的に早いという意見が大勢でした。彼は、抵当貸しといっても個人的な利害や感情がからんでいる場合が多く、調査不十分でつぶれた銀行の例をあげて反論するものの、最終的には信用調査業をすぐに商売としてやっていくのは難しいと考えます。そこで、日本銀行の支援を得て、有志による非営利組織で始めたのが日本初というワケです。

先日、帝国データバンク史料館の学芸員・後藤佳菜子さんが、大阪企業家ミュージアムに来てくれました。そのときに、このお話を教えてもらいました。
帝国データバンク史料館は、昨年4月に産声を上げたミュージアムで、明治33年(1900)に後藤武夫氏の手によって誕生した同社の歩みとともに、信用調査業の歴史を振り返ることができます。東京に行った際には、足を運んでみたいなと思っています。

あか吉


後藤さんが帝国データバンク史料館のHPブロクに、大阪企業家ミュージアムを見学しての感想を紹介してくれています。是非、ご覧ください(2月5日付のブログです)。

投稿者 museum | 2008年02月09日 17:02