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2013年8月28日   中之島なつまつり(北区)

CIMG1381.JPG「簡易浴衣について説明する佐藤会頭(中央) 」 8月28日に堂島リバーフォーラムで開催された「中之島なつまつり」に佐藤会頭が出席した。今回初めての開催となった同イベントでは、リーガロイヤルホテルや近隣の飲食店の協力により飲食ブースが設けられていたほか、櫓のステージでは河内音頭の第1人者である河内家菊水丸さんらが出演し、会場内外は都会の中心部での盆踊りを楽しむ大勢の人で賑わった。
 佐藤会頭もイベントを元気づけようと、会員企業の㈱ツインズ・コーポレーション(小野宏積社長)からレンタルした5分で変身できる浴衣をまとって登壇。
 会場を訪れた衆議院議員の村上政俊氏(大阪府第4選挙区)にも簡易浴衣の着用を勧めるなど、会場内のムード盛り上げに一役買っていた。

CIMG1396.JPG「なつまつり会場内で記念撮影。右から2人目が佐藤会頭、左端が京阪電鉄の加藤社長」 このイベントにはがんこフードサービスの小嶋淳司会長(大商副会頭)も参加。浴衣に鉢巻を占める姿で参加し、来場者と交流を深めていた。
 同イベントの主催は中之島なつまつり実行委員会で、檀上には、佐藤会頭に加えて、幹事会社であるロイヤルホテルの平澤会長、川崎社長と京阪電気鉄道の加藤社長が浴衣姿で登壇し紹介された。
 また会場内で佐藤会頭の浴衣姿を見守った㈱ツインズ・コーポレーションの小野宏積社長は、外国人観光客向けに着物体験プランなども提供し、日本文化の良さを内外にアピールしていきたいと述べた。



CIMG1402.JPG「浴衣と鉢巻姿で歓談する小嶋副会頭(左から2人目) 」CIMG1410.JPG「盆踊りが行われた堂島リバーフォーラム 」CIMG1413.JPG「登壇した佐藤会頭(左)と幹事会社の関係者(右からロイヤルホテルの平澤会長、川崎社長、京阪電鉄の加藤社長) 」

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2013年8月18日~20日 ワシントン州訪問(シアトル、オリンピア)

 佐藤会頭は兵庫県の井戸知事らとともに8月18日~22日に米国シアトル、オリンピアを訪問し、「関西セミナー」を開催して企業誘致等を行ったほか、兵庫県-ワシントン州の友好提携50周年記念事業に出席した、今回の訪問にあたり、大商では京都、神戸の商工会議所にも働きかけて、京阪神3都市による共同プロモーションを行った。20日に開催された「関西セミナー」や「観光物産展」では、大商・佐藤会頭、神商・大橋会頭、京商・奥原専務理事がそれぞれの地域のビジネス・投資環境、観光魅力等を紹介した。また過去2回の佐藤会頭の訪問を通じ、大阪とシアトルとの観光交流機運が芽生えたことから、今年4月に発足した大阪観光局の加納局長も同行し、シアトルの観光協会にあたる「ビジット・シアトル」と大阪観光局との相互交流をはかる業務提携が行われた。佐藤会頭は昨年9月以来、大阪・関西と米国との航空路線拡充や観光交流促進などに尽力するべく精力的に活動している。今回の訪問ではシアトルの夜の観光資源として紹介されたテアトロ・シンザーニ(アメリカ初のショー・レストラン)の会場なども特別視察した。


□8月18日 マウント・レーニア国立公園パラダイス地区(米国ワシントン州)

P1020104.JPG「パラダイス地区から望むマウント・レーニア」  佐藤会頭は、ビジットシアトル等からワシントン州の夏場の観光客誘致の目玉として紹介のあったマウント・レーニア国立公園を18日に視察した。シアトルから車で約2時間20分のマウント・レーニアは全米からハイキングや登山客が集まり、パラダイス地区は中腹1647mの地点にあるハイキング用トレイルの出発拠点として観光客向けのビジターセンター、Paradise Inn(宿泊施設)、レストランなどが立地している。主峰のマウント・レーニア(4392m)は富士山と姉妹山で、現地の日系人では「タコマ富士」と呼ばれている。またこのマウントレーニアの名称は、シアトル系コーヒーの代表格である森永乳業のカフェラッテブランドとしても日本国内で著名となっている。視察を終えた佐藤会頭は、「夏場のシアトルは、マウント・レーニアやアラスカツアーを楽しむ人で全米から多くの観光客が集い賑わっている。日本人観光客にとってもアメリカ版の軽井沢といった趣の気候であり、その快適さは魅力的だ。」と感想を述べた。


□8月19日 プリンセスクルーズ社(シアトル市内)

P1020164.JPG「プリンセスクルーズ社幹部に大阪港の寄港を呼びかけた。(右から佐伯議員、佐藤会頭、加納大阪観光局長) 」 佐藤会頭は、19日に世界大手のカーニバルクルーズグループ傘下のプリンセスクルーズ社を訪問した。当日は広報担当副社長のリサ・クルーガー氏と商品開発担当部長のキンドラ・ブランリー氏に面会。同社では本年より日本発着のアジア航路を展開しており、今後大阪港への寄港と母港化について要請を行った。同社のダイヤモンドプリンセス号(116,000トン)は、三菱重工長崎造船所で建造。本年5月8日には大阪港にも初入港し、歓迎式典には佐藤会頭も参加した。訪問には大阪観光局の加納局長も同行。大阪を拠点とした関西地区の観光や食の多様さをPRした。


□8月19日 シーフードレストラン「クラブ・ポット」(シアトル市内)

P1020173.JPG「シーフードレストラン「クラブ・ポット」での食事風景」 佐藤会頭は、中之島西部地区のウォーターフロントの再開発に役立てようと、シアトル市内のシーフードレストランを訪問し情報収集に努めた。この「クラブ・ポット」は日本のテレビでも度々紹介され、開店と同時に行列になる有名店。周辺にはアメリカ最古の市場であるパイクプレースマーケットや飲食、物販店が並び、観光客や地元の人々で終日にぎわっている。店内では独特のスパイスをかけて蒸しあげる三種類のカニをメインにエビ、貝、ポテト、コーン等がテーブルに広げられ、ワシントン州の地ビールを飲みながら、金づちと手を使って食べるのが特徴。佐藤会頭は「大阪版のクラブ・ポットを大阪の中央卸売市場周辺やウォーターフロント周辺で展開すれば、大阪名物になるかもしれない。」と感想を述べた。今回の訪問には水産ビジネスを扱う大商議員の佐伯保信氏(大起水産㈱代表取締役社長)も同行し、シアトル流のもてなしに強い関心を示した。


□8月19日 兵庫県ーワシントン州 友好提携50周年記念式典(オリンンピア市内)

P1020212.JPG「ワシントン州のジェイ・ロバート・インスレー州知事(左から3人目)にデルタ航空の直行便を継続運航するよう働きかける佐藤会頭(右から3人目) 」 佐藤会頭ら一行は、ワシントン州の州都オリンピアにあるワシントン州議事堂で開催された「兵庫県ーワシントン州友好提携50周年記念式典」に出席した。同式典には、井戸兵庫県知事を中心として、兵庫県の観光・文化・教育関係者、在シアトル総領事、関西3商工会議所の代表が参加。式典終了後の懇親パーティでは、デルタ航空が運航する関空-シアトル便の休止情報(本年11月冬ダイヤから)を得ていたことから、佐藤会頭よりワシントン州のジェイ・ロバート・インスレー州知事や元米国通商代表補佐(日本・中国担当)ジョー・マッセイ博士に対し、是非とも直行便が復活継続できるようデルタ航空の本社に働きかけて欲しいとのロビー活動を行った。訪問を終えた佐藤会頭は、「兵庫県ではワシントン州と50年にわたり学生・教員を中心とした人的交流を行っている。ワシントン州-兵庫県、シアトル市-神戸市の姉妹都市関係を考慮すると今回の直行便の休止決定は非常に遺憾であり、休止期間が短期に終わるよう働きかけていきたい。」と感想を述べた。デルタ航空では燃料費の高騰、円安に伴う経営採算の悪化、冬場の利用者やビジネスクラスの利用者が少ないことなどを休止の理由に挙げているが、6月に就航した羽田ーシアトル便就航の影響をまともに受けた形であり、再開には高いハードルが予想される。
P1020206.JPG「記念式典後のレセプションで兵庫県の井戸知事(中央)と懇談する佐藤会頭(右)」













□8月20日 大阪観光局とシアトル観光局のMOU調印式(シアトル市内)

P1100245.JPG「シアトル観光局とのMOU締結後、記念撮影が行われた。左から佐藤会頭、加納大阪観光局長、トム・ノーフォーク シアトル観光局CEO、スティーブ・ヴェソートスキー同会長」 」 8月20日、佐藤会頭、加納大阪観光局長、シアトル観光局スティーブ・ヴェソートスキー会長、トム・ノーフォークCEOの間で会談が行われ、今後の友好関係に関するMOU締結に合意し調印式が行われた。これまで佐藤会頭は、一昨年9月と本年2月にシアトル市や同観光局を訪問するなど交流のパイプを強化。また4月にはシアトル観光局の代表が大阪に来阪し、相互に観光や企業交流について意見交換を行ってきた。佐藤会頭並びにトム・ノーフォークCEOは、「大阪とシアトルは、それぞれに文化と伝統があるが、お互い知られていない。相互に良い(観光)素材があるので、今日をきっかけにお互いの交流を進めていきたい」と合意。両組織の仲人役を担った佐藤会頭立ち会いのもと、両都市間のインバウンド・アウトバウンドの促進に向け連携・協力関係を構築する旨の覚書が締結された。今回のMOU締結は、大阪観光局にとっても海外観光機関との交流の第1歩となった。


□8月20日 関西セミナー(シアトル市内)

P1100255.JPG「関西セミナーで講演を行う佐藤会頭 」 8月20日の関西セミナーでは、地元、政財界の関係者約200人を迎えて、兵庫県及び関西3地域(大阪、神戸、京都)の投資環境や観光関連のPRが行われた。席上、佐藤会頭からは、大阪発祥のものづくり企業の紹介や、税制面での優遇措置、受入体制の状況、に加え、大阪を最後の地として選んだ俳人・松尾芭蕉の句「旅に病んで夢は枯野をかけめぐる」や世界無形文化財「文楽」等を紹介。また大阪観光局加納局長による英語でのジョークを交えたプレゼンにより、親しみやすさと同時に、食や文化の中心地「大阪」のイメージをアピールした。

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2013年8月8日   日本航空㈱ (東京都品川区)

CIMG5665.JPG「2012年11月15日に大阪で開催された日本航空のレセプションで挨拶を行う植木社長」 佐藤会頭は、8月9日に日本航空の本社を訪れ、植木義晴代表取締役社長らと面談を行った。
 当日佐藤会頭は、「北米路線拡充は現状、海外航空会社の誘致に依存しているが、国益を考えると、日本の航空会社にかつてのように関西から世界にはばたいてほしいと願っている。」と述べ、関西国際空港発着の欧米路線について、早期に復活させてほしいと要請を行った。
 さらに新関空会社の住田執行役員(航空営業担当)は、「関空はLCCや貨物ハブ化のみに注力しているように思われがちだが、決してそうではなく、FSC(フルサービスキャリア)による中長距離便充実も重視している。来年は、関西国際空港も開港20年の節目を迎える。ぜひともJALに欧米路線を張ってもらいたい。」と呼びかけ、大商などの研究会が実施した調査結果をもとに、関西のビジネスパーソンが成田を経由して北米、欧州に出張している比率が高いことなどを例示し、早急にロサンゼルス、ロンドンへの直行便を復活してほしいと訴えた。
 これに対して植木社長は、「関西経済界から両都市への就航希望が非常に強いことは承知している。ただ、10月に羽田国際線枠の問題が控えており、今は羽田に注力したい。当問題が決着次第、関空の欧米路線検討に取り掛かる所存だ。いつまでも回答を待たせるつもりはない」と応えた。
 佐藤会頭が植木社長に面談するのは、昨年11月15日に大阪で開催された同社の新商品発表会以来。これまでにも佐藤会頭は、路線収支や日本航空の経営問題のため運休となった国際線のうち、特に重要度の高いロンドン・北京・ロサンゼルスの復便を要望。ロンドン(2009年運休)・ロサンゼルス(2006年運休)便に関しては、運休時点においても旅客数は確保できていたものの、長距離を燃費効率の悪い大型機材で運航していたため、路線維持ができず運休となっていた経緯がある。そこで、2011年9月15日には、関空会社(現新関空会社)の福島社長(現会長)らとともに、日本航空本社を訪問して復便を要望。その折に、中型機で燃費効率のよいB787が導入されれば、運航できる可能性が高いといったJAL側のコメントもあったことから、今回のタイミングをとらえて訪問し要望活動を行った。

CIMG5667.JPG「2012年11月15日日本航空のレセプションで来賓を代表してロンドン、ロサンゼルスへの直行便の再開を呼びかける佐藤会頭」


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2013年8月8日   ㈱十川ゴム堺工場(堺市)

CIMG1216.JPG「堺工場の会議室で一行を迎えて挨拶を行う十川敬二相談役(大商議員・機械部会長) 」 佐藤会頭は、8日に3Dプリンターを導入してホース用治具などを製造している㈱十川ゴム堺工場を訪問した。
 訪問先の十川敬二相談役(大商議員・機械部会長)は、「十川ゴムは今年で創業95年目を迎えるメーカーだ。当社ではガス産業、自動車、弱電、船舶、鉄道用(ブレーキ用油圧ホース)、農業など広範にわたる業界に1万種類を超えるホース製品を提供。現在では、堺、奈良、徳島の3工場を中心に製造を行っており、堺工場内には研究開発部門を置いて、幅広いユーザーの様々なリクエストに応える体制を整備している。とりわけ3Dプリンターは、2年前に1台導入しフル稼働中。わが社の部品は、製品化の最終段階で限られたスペースに収まるよう様々な形状のホースに設計することが求められている。そのため、試作品をスピード感を持って納品することで取引先との間に信頼関係が生まれ、次の受注へと繋がっている。

CIMG1224.JPG「同社の研究開発部門から3Dプリンターの活用事例が報告された。 」 将来的には大型3Dモデルも設計・試作できるプリンターを導入する予定だ。当社の製品でもっともわかりやすい事例は、自動車用の燃料ホースだ。環境に優しく大気中に燃料漏れの発生しない安全性も強みであり、製品の耐久性にも自信がある。さらには凍化しない樹脂を使ったホースの開発にも取り組んでいる。医療用分野では点滴に使う医療用ゴム栓なども年間3億個製造している」と最近の業況を説明した。
 訪問を終えた佐藤会頭は、「ゴムホースを製造する原料の化学製品の配合などの技術を生かせば、耐熱性や経年変化にも強い高機能の造形用樹脂素材の開発も可能ではないか。十川相談役からお話のあった「開発はスピードが命」という言葉に大変な重みを感じた。今後、十川ゴムさんが3Dプリンター活用のモデル事例として変化の先頭に立たれることを期待したい。3Dプリンターはやる気のある中小企業を後押しするツールになりうる。今後は研究会の開催などを通じ、普及段階に応じて支援していきたい」と述べた。当日は、㈱十川ゴム執行役員の坂東研究開発部長、開発課の井田課長、総務課の中川課長らの案内で現場を視察した。

CIMG1231.JPG「十川相談役から試作品などの開発状況につき説明を受ける佐藤会頭(左端)と橋本常議員(左から2人目) 」 CIMG1197.JPG「実際に稼働する3Dプリンター。右は説明を行う井田開発課長 」


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2013年8月8日   丸紅情報システムズ㈱ (淀川区)

CIMG1172.JPG「3Dプリンターで造形物が出来上がる行程を視察する「佐藤会頭(右)」 8月8日に丸紅情報システムズ㈱を訪問した佐藤会頭、経済記者クラブ関係者ら一行23名は、岸本大阪支店長、菊田・製造ソリーション事業本部部長補佐から、同社が取り扱っている3Dプリンターの説明を受け、ショールームの視察を行った。
 菊田部長代理らは、「3次元造型機、RP(ラピッドプロトタイピング)と呼ばれる技術を発明したのは日本人であり、当社では1992年より米国ストラタシス社の国内総代理店として20年以上にわたり普及に努めてきた実績がある。3Dプリンターとは、3DCADデータをプリンター感覚で手軽に3Dモデル化できることから名づけられた。導入の最大のメリットは設計時のリードタイムの大幅な短縮や、2次元の図面上では気づかなかった問題点や課題を見出せることにある。年間販売台数はほぼ右肩上がりに伸びており、当社の納品台数もすでに1,000台を超えている。業界別出荷台数も、自動車、産業機器、電気製品機器など多岐にわたるほか、医療歯科や教育関係(高専、工業高校)なども購入先のクライアントだ。」と説明した。

CIMG1156.JPG「丸紅情報システムズ㈱の担当者によるレクチャーに真剣に聞き入る大阪経済記者クラブのメンバー 」 視察を終えた佐藤会頭は、「今なぜこの時期に3Dプリンタ-が注目を集めるのかという問題意識をもって本日の訪問に臨ませて頂いた。大手のものづくり企業にとっては、自社内で試作モデルの製造が可能となり、外注費削減や金型修正時間の節約につながる。一方、中小企業にとって3Dプリンターの値段が下がり、利用しやすい環境が整えば、小回りのきく少ロットのDDM(ダイレクト・デジタル・マニュファクチャリング)市場で参入機会が増えてくるのではないか。そのためには3DCADソフトが中小企業にとっても容易に使えるようさらに改善されていくことが重要なカギだ。対応できる人材育成も欠かせない。」と感想を述べた。
 今回の訪問には小笠原議員・情報通信部会副部会長(㈱E・C・R代表取締役社長)、橋本常議員・国際ビジネス委員会(丸紅執行役員)も同行した。

CIMG1197.JPG「岸本・丸紅情報システムズ大阪支店長(左から2人目)から説明を受ける佐藤会頭 」

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2013年8月5日    タカラベルモント㈱(中央区)

CIMG1082.JPG「歯科医療用椅子に座るレ・クオック・ディーン総領事 」 8月5日、佐藤会頭は在大阪ベトナム総領事館のレ・クオック・ディーン総領事を伴って中央区にあるタカラベルモント㈱を訪問した。
 今回の視察は来る10月に予定されているベトナム訪問についての打合せを行うため、佐藤会頭の働きかけで懇談の機会がもうけられたもの。
 レ・クオック・ディーン総領事ら一行5名は、同社の吉川秀隆代表取締役会長兼社長、林渉顧問(元チリ大使)らと懇談の後、医療用(デンタル・メディカル)器具の視察や、理美容機器を使ったヘッドスパなど最先端機器によるサービスを体感した。

 タカラベルモント社では、2013年10月7日にベトナム南部ドンナイ省のロンドウック工業団地に歯科医療用椅子・関連設備の製造工場を立ち上げ、竣工式を行うべく準備を進めている。(資本金437.5万USドル、敷地面積1万平米)その ロンドウック工業団地は、ホーチミン市から車で約40分のロケーションに位置。双日、大和ハウス工業などが開発を進める日系工業団地で、本年8月に造成工事が竣工し、土地引渡しが開始されている。
CIMG1102.JPG「人工透析患者用椅子について説明を受けるレ・クオック・ディーン総領事ら。左端から佐藤会頭、吉川社長」 また同工業団地内では、本会議所もサポートしている冨士インパルス㈱によるインキュベーション・ファクトリー(中小企業向けにレンタル工場を小スペースに分割して貸出)のサービスも提供されており、大阪圏を中心に中小製造業など、いわゆるサポーティング・インダストリーも10社以上の進出が内定している。
 そこで今回の訪問は、新興国市場でのビジネス展開を支援するモデルケースと位置付け、佐藤会頭が自ら竣工式に足を運ぶと同時に、インキュベーション・ファクトリーの進捗状況などを視察するのが狙い。ベトナム総領事と懇談を行ったタカラベルモント社の吉川秀隆社長は、「歯科用ユニットを製造する初の本格的な海外工場として設立する。新興国向けに販売することで世界シェアの拡大を目指している。将来的には理美容分野、とりわけプロ用頭髪化粧品販売などにも進出していきたい。とりわけベトナムはフランスとも歴史的な関わりがあり、化粧品などは早くから親しまれる土地柄でもあったので心強い。」と語り、来る10月の竣工式へのレ・クオック・ディーン総領事の参加を強く要請した。

CIMG1103.JPG「産婦人科用検診機器について説明を受けるレ・クオック・ディーン総領事(左から2人目) 」 今般の訪問にあたり仲介役を担った佐藤会頭は、「2012年2月25日にハノイでサン国家主席の官邸を訪問し、富士インパルス㈱の山田邦雄社長はじめ使節団代表らと懇談を行った際、当方からベトナムでの日系企業のビジネス環境整備に向け、事前のアンケート結果に基づき、電力や排水処理、道路などのインフラ整備、レンタル工場の設置、駐在員向け住環境の整備などにつき要望を提出し改善を求めてきた。
 今回のタカラベルモント社のベトナム進出は、大阪・関西からの大型投資案件であると同時に、ベトナムの雇用創出や裾野産業、健康・文化面の向上に貢献するわかりやすい事例だ。
 竣工式に参加後、ハノイでサン国家主席に再度面談を行い、進捗状況をご報告申しあげるとともに、併せて様々な支援に対する謝意を伝えたい。」と述べた。

CIMG1108.JPG「10月7日のベトナム工場竣工式についてレ・クオック・ディーン総領事(左)に説明する吉川社長(右)」 レ・クオック・ディーン総領事は、「タカラベルモント社の進出は、ベトナム国民にとっても新たなサービスを享受できる機会となり、とりわけ女性から喜ばれるだろう。同社の進出成功と今後の発展を確信している。何か困ったことがあれば総領事館が窓口になって対応することも可能だ。竣工式への参加のお申し出をありがたく受けとめたい。」と述べた。
 今回の訪問ではベトナム総領事館から、レ・クオック・ディーン総領事、カオ・アイ・ジュン領事(日越通訳)、グエン・サウ領事(日越通訳)、グエン・ヴィエット・ホア領事、ド・スアン・ナム領事が参加。タカラベルモント㈱からも花畑暢夫・執行役員(総務部長)らが出席して意見交換を行った。
CIMG1111.JPG「視察・懇談後に記念撮影。左からクオック・ディーン総領事、佐藤会頭、吉川社長 」

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2013年7月30日    象印マホービン㈱ 本社(中央区)、大阪工場(大東市)

CIMG0878.JPG「これまでの商品開発の歴史を紹介する市川社長(右) 」  象印マホービン㈱は、市川典男代表取締役社長の下、今年創業95年目を迎える会員企業。
 7月30日には、北区天満の本社と大東市の大阪工場を佐藤会頭、西田常務理事・事務局長が訪問した。
 市川社長は、創業90周年記念事業で設立した本社内の「まほうびん記念館」を案内。「日本でまほうびんが製造され始めた大正初期から昭和初期は、大阪が日本のガラス工業をリードする地域で、まほうびんの中瓶をつくる優秀なガラス職人が当地に集中していたことが成長の基盤となった。
 創業者一族は、電球製造から魔法瓶の組み立てに転じた後、生水が飲めない中国やアジアの外需ニーズをいち早く取り込み、積極的にまほうびんの製造輸出を行って市場開拓を行った。その際、現地の人に親しみやすい象のイメージを商標に採用したのが現社名の由来だ。」と同社の歴史を紹介。戦後、卓上用「ペリカンポット」を発売し、それまで需要の乏しかった日本の家庭に魔法瓶を普及させたと紹介した。さらに、「魔法瓶で培った真空断熱技術や温度コントロールなどの最先端技術を結集し、おいしさや保温色を高めた電子炊飯ジャーを開発してきた。
CIMG0893.JPG「輸出用製品につき説明する市川社長(左) 」 また当社では、コーポレート・スローガンに「日常生活発想」を掲げ、生活に密着して消費者の共感を得られる商品を開発。その分野は、調理家電にとどまらず生活家電の分野にまで及んでいる。
 最近ではマイボトル持参での外出を呼びかけ、環境に優しいエコ生活も広く提唱している。」と説明。この後、大阪工場(大東市)では、圧力IH炊飯ジャー「南部鉄器極め羽釜」の製造ラインや、新製品の耐久力試験や開発現場、炊飯器で炊き上げたお米の食味評価現場などを視察した。
 市川社長は、「最先端の炊飯器を毎年市場に提供するべく、年間5万トンのコメを炊いて試作を重ねている。今年8月に発売する「南部鉄器極め羽釜」は当初の構想から4年かかって発売にこぎつけた。消費者の好みの食感にあわせて100種類以上の炊き方を設定できる。」と開発状況を説明した。
CIMG0919.JPG「炊飯器で炊き上げたお米の食味評価現場を視察する佐藤会頭」 訪問を終えた佐藤会頭は、「創業者がいち早く海外の需要を取り込み、まほうびんの製造・輸出に挑んだ先見性と積極性に敬意を表したい。また現在の市川社長に至るまで、一貫して自社技術の強みを生かした製品開発で消費者の支持を得ており、まさに大阪らしい生活密着型のモノづくり企業だ。とりわけ一人ぐらしのお年寄りにやさしい”みまもりほっとライン i-Potサービスは、家電製品と情報通信技術を融合した先駆けで、高齢化社会に共感を呼んだ商品企画としてて記憶に残るだろう。加えて役目を果たした自社製品の回収によるリサイクル運動も積極的。中国人にも高級炊飯機のニーズが高いと聞いており、今後の更なるグローバル発展に期待したい。」と感想を述べた。

CIMG0956.JPG「8月発売の圧力IH炊飯ジャー「南部鉄器極め羽釜」の生産が急ピッチで進む。」CIMG0964.JPG「大阪工場の看板を背景に記念撮影。左から市川社長、佐藤会頭、西田常務」

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2013年7月11日    八千代電設工業㈱(中央区)

CIMG0734.JPG「八千代電設工業の岩橋貞雄社長(左)と記念撮影」  佐藤会頭は、7月11日(木)に中央区に本社を置く八千代電設工業㈱を訪問し、岩橋貞雄代表取締役社長と懇談を行った。
 岩橋社長は、2012年2月に佐藤会頭と共に訪問したベトナムへの視察団にも参加。新たなビジネスシーズを求めて国内外で積極的にネットワークを広げている。席上、岩橋社長は、「昨年11月より、大分県別府市の企業2社と交渉を進め、大阪市に本社のある不二熱学工業との4社による共同出資により、4月に西日本地熱発電を立ち上げた。
 温泉の泉源をレンタルし、噴き出す熱水・蒸気で発電した電力を販売するビジネスで、装置の設置から管理運営までをすべて新会社で行い、泉源の所有者は投資負担などのリスクなく、売電収入から賃料を得る計画だ。
 今年度は、大分県内のほか熊本県の温泉地をターゲットにしてバイナリー発電機を10基、3年間で約30基の設置を目標としている。最初の1基目の稼働は秋ごろの計画だ。」と進捗状況を報告した。
 これに対して佐藤会頭は、「温泉エネルギーの有効活用として素晴らしい取り組みであり、大阪に本社を置くヤンマーの創業者である山岡孫吉翁が掲げた経営理念、燃料で国に報いる「燃料報国」という高い志に通じるものだ。再生エネルギーの開発事例として今後の展開に注目している。」と感想を述べた。
 八千代電設工業㈱は、1946年創業で今年67年目を迎える電気工事、管工事などを扱う会員企業。創業以来、都市及び交通網の近代化に関わるビックプロジェクトを得意分野に、東海道新幹線をはじめ、各地の新幹線網やモノレール建設、地下鉄、空港施設建設などに幅広く参画、最新技術を駆使して都市の発展に貢献している。
CIMG0728.JPG「佐藤会頭(左)に大分県の地熱発電プロジェクトを説明する岩橋社長 」

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2013年7月11日   ㈱サクラクレパス サクラアートミュージアム(中央区)

CIMG0699.JPG「サクラアートミュージアムにて清水主任学芸員(中央)から説明を受ける佐藤会頭(左)と西村社長(右) 」 7月11日(木)、佐藤会頭は西村副会頭(㈱サクラクレパス代表取締役社長)の案内で、㈱サクラクレパスが1991年に創業70周年記念事業の一環として社屋1階に併設した美術館「サクラアートミュージアム」を視察した。
 サクラクレパスでは、1921年(大正10)の創業時より描画材料製造の社業を通じて関わってきた大正・昭和期の日本を代表する画家が描いたクレパス画、油絵、水彩画、版画などの絵画コレクションを収集・所蔵しており、これらを定期的に一般公開している。なかでも近代日本の絵画コレクション約700点のうち、クレパス画のコレクション約300点は大正以降から現在にいたる日本の美術画壇の主要画家を網羅。7月9日から8月3日まで開催中の展覧会では、「-写実表現のテクニック-」にテーマをしぼり、「クレパス画技法・近代巨匠編」と題して、大正・昭和に活躍した近代巨匠が描いた20点の名作を公開。
 はじき技法、スクラッチ技法、塗り重ね技法、盛り上げ技法など、さまざまなを写実的表現を駆使した作品を展示・披露している。

CIMG0692.JPG「「はじき技法」を駆使した名画について解説する西村社長(右)と鑑賞する佐藤会頭(左) 」 同ミュージアムや応接室に掲出されている絵画コレクションを視察した佐藤会頭は、「プロの画家により、クレパスを自在に混色して美しい色合いを醸し出した名画を鑑賞させて頂いた。
 サクラアートミュージアムには、主任学芸員の清水靖子氏(同社部長)を配置。描画材料や技法に関する特別講習会、大人たちのクレパス画教室などにより、社業を通じて美術教育、地域社会の文化発展にも積極的に取り組んでいる。創業90周年を記念したクレパス700色セットの製造など、原材料となる顔料発掘の努力、そして成形に至る技術力の高さにも感激した。」と感想を述べた。




CIMG0708.JPG「本社応接室に飾られている創業90周年を記念して製造されたクレパス700色セット」CIMG0722.JPG「サクラクレパス本社前にて記念撮影。左からサクラクレパスの松井秘書課長、西村社長、清水主任学芸員と佐藤会頭」

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2013年7月11日  ㈱あづき工房(中央区)

CIMG0649.JPG「餡づくりにかける自社製品のこだわりについて熱く語る酒井社長(左)と西村副会頭(中央)、佐藤会頭(右) 」  あづき工房は、餡(あん)製造一筋に63年のキャリアを誇る酒井志朗氏(2代目)が、自慢の餡にぴったりあった和菓子を食べてもらいたいと自ら立ち上げた会社。
 酒井社長は、「現在餡子(あんこ)製造の大手企業は減少の一途をたどっており、数年後には7~8社になってしまうのでないか。餡を使った和菓子は茶道の文化や地域との繋がりも深く、今後の影響が心配だ。一部の和菓子は作り置き(冷凍)も可能だが、日によっては20種類以上の注文が入ると納品が間に合わないこともある。
 当社のこだわりはコシアン。小豆そのものの味は北海道が一番であるが、最近では北海道の襟裳産小豆と同レベルの商品がカナダやアメリカでも栽培・収穫できるようになってきた。餡に使用する小豆は風味がポイントであり、その都度吟味して決めている。
CIMG0661.JPG「自社のどら焼き製造工程を説明する酒井社長(中央の赤い帽子着用) 」 当店のコシアンは絹のような滑らかな舌触りと上品な甘さが特徴。天満橋の店舗などでは、コシアンがじっくり味わえる丁稚まんじゅう(薄皮まんじゅう)も人気で、夏場は白玉ぜんざいやいちご大福もお奨めだ。あんこを包む”わらび”を牛乳で溶いた柔らかい風味の和菓子も夏の新商品だ。」と最近の取り組みを紹介した。
 酒井志朗社長の案内で、西村副会頭と共にあづき工房の製造現場を視察した佐藤会頭は、「3代目の酒井祐治氏が戻って営業を担当しているとお伺いし、後継者も決まり心強い限りだ。
 今後は是非とも大阪を代表する和菓子を作りにも挑戦し、大阪文化の底上げに寄与する気概でお父上を支えていってほしい。小豆や水に徹底的にこだわり、おいしい餡を製造しようという基本理念がすべての商品のおいしさの秘訣だと分かった。」と感想を述べた。
 あずき工房の店舗は、JR森ノ宮駅西口側(谷町筋沿い)と京阪天満橋駅の地下にあり、名物女将の酒井廣子氏が統括店長。また製餡工場と工房では、創業以来の職人である増谷幸次氏が従業員を指導している。
CIMG0688.JPG「あづき工房の前で記念撮影。右から酒井志朗社長、佐藤会頭、酒井廣子統括店長、酒井祐治氏、西村副会頭」

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2013年7月7日  平成OSAKA天の川伝説2013

CIMG0612.JPG「平成OSAKA天の川伝説推進委員会の関係者を前に挨拶する佐藤会頭 」  7月7日の七夕に開催された平成OSAKA天の川伝説2013のイベントに佐藤会頭が出席した。同イベントは今回で5回目で、当日の開催場所は「天に星満つる地」と伝えられている天満(橋)から天神橋一帯。願いごとを託した青色LEDを光源とする3万個の光の玉「いのり星」は午後7時ごろから一斉に放流され、大川や堂島川の川面を幻想的に彩った。
 当日視察を終えた佐藤会頭は、「1年に一度織姫と彦星が出会う日に行う夏のイベントとして定着してきた。今回は日曜日ということもあって集客的にも一番良かったのではないか。加えて大阪市交通局や中央区などの協力を得られたことでイベントも一層広がりを見せてきたように感じる。また協賛企業も増えてきているが、今後の課題は安定した運営を行うためのイベントの黒字化、雨天対策、周辺の飲食店との連携(パル)などだ。7月7日に実施することにより、天神祭の序曲として大阪の風物詩に定着しつつあるが、青色LEDの電球を川に浮かべて情景を楽しむ試みは水都大阪イベントが2009年に中之島周辺を会場に実施されたのが発端だ。当時の橋下大阪府知事が、点灯式で対岸がライトアップされて綺麗になったと挨拶。私のほうから肝心の大川の川面は暗いままだ。ホタルイカを泳がせてはどうか、と冗談で応酬した。このアイデアに賛同した毎日放送の山本雅弘会長(当時・現相談役最高顧問)などが発起人に就任。そして立ち上がったイベントが2010年7月7日に行われた天の川に見立てた小型青色LEDランプの放流事業だ。これまでにも京都、琵琶湖や、2012年には東京の隅田川でも同様のイベントが行われたが、このイベントとアイデア発祥の地は大阪であると常に声を大きく紹介している。こういうこだわりをしなければ、あっという間に大阪発ブランドは消えていく。今後は大阪発の事業アイディアを世界に広めていくことも視野に入れたい」と感想を述べた。
 同イベントの主催は平成OSAKA天の川伝説推進委員会で、平成OSAKA天の川伝説実行委員会と関西・大阪21世紀協会により構成。会頭は名誉委員長。本会議所では同イベントの支援を盛り上げるため添書を発行して協賛を広く呼びかけた。
CIMG0624.JPG「川面を幻想的に流れる青色LED電球 」CIMG0637.JPG「天の川プロジェクトを紹介するコーナーで記念撮影 右が佐藤会頭、左が川嶋氏 」 

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2013年7月5日  ヤンマーミュージアム、黒壁スクエア(滋賀県長浜市)

CIMG0522.JPG「中央の小林館長からディ-ゼルエンジンが日独を結ぶ架け橋となったと説明を受ける佐藤会頭(右) 」 佐藤会頭は、7月5日に滋賀県長浜市を訪れ、本年3月にオープンしたヤンマーミュージアムと長浜の観光地である黒壁スクエアを視察した。ヤンマーミュージアムでは、小林文博ヤンマーミュージアム館長、神藤龍一同マネージャー、西村章広・小形エンジン事業本部開発部長らの案内により館内を見学。
 説明を行った小林館長は、「ヤンマー㈱の創業者である山岡孫吉氏の生誕地に創業100周年記念事業の一環で当ミュージアムを建設した。当社の事業領域である「海洋」「大地」「都市」を設計コンセプトに、長浜市の街並みの特徴である黒壁なども外装デザインに取り入れ、屋上庭園も設けた。展示物ではヤンマー製品の見せる化をコンセプトに掲げ、若年層や子供たちに機械にふれて関心をもってもらいたいとの思いから体験型ミュージアムとしている。開館以来3ヶ月が経過し、入場者も6月末には3万5千人を突破した。道路アクセスの良さなどから中京圏からの来訪者が多い。次いで北陸、関西方面の順だ。
CIMG0554.JPG「フォークリフトの操作を体験する京阪電鉄の三宅氏 」 ディーゼルエンジンの生みの親である、ルドルフ・ディーゼル博士と、エンジンの小型化に成功した創業者山岡孫吉とのつながりは深く、日独友好増進にも貢献してきた。
 これまで当社では、発火プラグを必要とせず燃費効率の良いディーゼルエンジンの普及に向け、農業・漁業をはじめとする多様な産業分野で商品・サービスを提供してきた。農家で使われる耕耘機、田植機、稲刈機、防除無人ヘリなどの製品は比較的小型で個別農家に近い距離にあるのではなかろうか。
 創業者の思いである「美しき世界は感謝の心」、「燃料報国」は、ヤンマーが行う企業活動の創業精神や企業理念そのものであり、今後も食づくりとエネルギー変換を通じて未来への取り組みを進めていきたい。そのため、子ども向けに体験農園やビオトープ(屋上庭園)観察会などの活動も始めたところだ。」と紹介した。

CIMG0568.JPG「最新のディーゼルエンジンを紹介する西村・小形エンジン事業本部開発部長(左) 」 また西村・小形エンジン事業本部開発部長は、「我が社の事業は、小形エンジンの発明を機に、農業分野、マリン(舶用)、建設機械、エネルギーシステム、大型エンジンなど多方面に広がってきた。エンジン分野では排ガス規制対応や次世代超高出力エンジンの開発にも取り組んでいるほか、マリン分野では大分県にあるヤンマーマリンファームで、牡蠣やあさりなどの二枚貝人工種苗関連の開発に注力している。船舶用に耐えうるエンジンの耐久性には自信があり、当社の小形ディーゼルエンジンによる発電機は南極基地でも使われている。」と先進事例を紹介した。


CIMG0571.JPG「ミュージアムの屋上に設けられた自然との共生を目指す屋上庭園(ビオトープ)では、メダカや泥鰌の姿も見られた。」 訪問を終えた佐藤会頭は、「創業者である山岡孫吉氏の燃料報国という理念が大商の企業家ミュージアムでも紹介されているが、電力事情に不安の残る現在、非常に重みのあるフレーズだ。また燃料で国に報いるという使命感は、再生エネルギーの開発にも通用するのではないか。ミュージアムのコンセプトは、見せる化で分かりやすく、来場者を楽しませる工夫も随所にみられる。また長浜浪漫パスポートとタイアップして知名度向上を図り、黒壁スクエアなど長浜への観光客を入館者として取り込む工夫も素晴らしい。今後も展示物の充実などに努め、ヤンマーの創業者精神を後世に伝えていって欲しい。」 と感想を述べた。佐藤会頭は、ヤンマーミュージアムの視察jに先駆け、年間ベースで全国から200万人もの観光客を集める黒壁スクエアを視察。北国街道や長浜大手門通り商店街を徒歩で巡った。
CIMG0486.JPG「長浜大手門通り商店街に向かう佐藤会頭 」CIMG0468.JPG「黒壁スクエアの中心部で北国街道を撮影する佐藤会頭」

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2013年7月2日  ㈱フジオフードシステム (北区)
          まいどおおきに食堂「ごはんや鶴見緑食堂」(鶴見区)

CIMG0405.JPG「「ビジネスが拡大すると、今度は組織がやりやすいように事業を行いがちで、保守的に陥りやすくなる。」と自戒のメッセージを従業員に発信する藤尾社長 」 7月2日に佐藤会頭、西田常務理事・事務局長らは、㈱フジオフードシステムを訪問し藤尾政弘代表取締役社長らと意見交換を行った。北区に本社を置くフジオフードシステムは、大衆外食チェーンの「まいどおおきに食堂」「串家物語」「手作り居酒屋かっぽうぎ」「つるまる」などのブランドを中心に24業態の直営・FC事業の経営を行う会員企業。藤尾社長は1979年12月に個人事業として藤尾実業を創業。その後、生まれ育った実家の食堂を思い、メインブランドである「まいどおおきに食堂」1号店を1988年7月にオープン。2006年6月には中国・上海に出店。同年12月には47都道府県全てに出店し、現在では全国で660店舗以上を運営している。懇談後、佐藤会頭は藤尾社長の案内で、「まいどおおきに食堂」ブランドの直営店舗「ごはんや鶴見緑食堂」を訪問し、店舗の運営システムなどを見学した。
CIMG0410.JPG「本社応接室の前で記念撮影 左が藤尾社長。右が佐藤会頭 」  当日、藤尾社長は、「わが社の目標は、大衆というカテゴリーで日本一になること。まずは国内で1,000店舗展開したいと考えている。自分が開業した当時と比べて、現在は新規に出店することはさほど難しくはないが、店舗を継続して運営することが極めて難しい経営環境にある。実際、新規に100店舗開業しても、10年後に生き残るはのは7店舗ほどだ。そこで、我々の事業パートナーには、料理ができるだけでは駄目であり、定期的な勉強会などを通じて外食産業の運営の難しさや立地産業としてのビジネス形態を学んでもらうことにしている。加えて、食の原点はお米やごはんに加えて、愛情やおいしいものを食べてもらおうという思いを加えて顧客に提供すること。こうした思いが分かりやすく通じた事例が、半年前に福島区の大阪市中央卸売市場内にオープンした「まいどおおきに食堂 中央市場食堂」だ。当社が食堂を運営する前は不振に陥っていたとのことだが、お米やメニューを大幅に見直しし、今では大繁盛店になっている。おいしそうに盛りつけする心遣いや、盛り付ける食器の選定や使い方なども日本文化の神髄だ。日本全国には47都道府県にそれぞれおいしい料理があり、4年に一度大阪で開かれる食博はいわば食のオリンピックだが、4年後には郷土の本当の味の競争大会という企画も考えられる」と述べた。
 訪問を終えた佐藤会頭は、「藤尾社長が自ら筆をとられている温かみのある書体の看板が顧客に安心感をもたらしているように感じる。店舗内のデザイン一つとっても洗練されており、おしゃれだ。創業と守成という言葉があるが、私の持論では創業のほうが難しいと考えている。創業者である藤尾社長が常に変化の先頭に立ってチャレンジを続けておられる姿は、新たな業態を生み出そうと努力されている姿勢に象徴されており、2012年ホノルル進出などの取り組みに感銘を受けるばかりだ。藤尾社長のバイタリーを慕って小篠綾子ファミリーが顔を出されることがよくあったという話も良くわかる。海外出店された上海でも「まいどおおきに食堂」に行列ができているという記事を拝見したが、まさに日本料理を通じて、日本文化、それもネオ・ジャポニズムの啓蒙と普及をされておられるということだ。今後も新たなブレークスルーを通じて、内外の顧客を喜ばせる店舗をどんどん展開していって欲しい。」とエールを送った。

CIMG0434.JPG「「ごはんや鶴見緑食堂」前にて、藤尾社長(左)から店舗概要について説明を受ける佐藤会頭(右) 」CIMG0419.JPG「「まいどおおきに食堂 ごはんや鶴見緑食堂」にてメニューなどにつき藤尾社長(右から2人目)から説明を受ける」

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2013年6月20日 宮城県 若林区荒浜地区(仙台市)、閖上地区「閖上さいかい市場」(名取市)

①6月20日名取市日和山より視察.JPG「日和山から名取川方面を望む(右端が閖上漁港)」  6月20日に山形市で開かれた日本商工会議所主催の移動常議員会に出席した佐藤会頭は、その後宮城県に移動して若林区荒浜地区(仙台市)、閖上地区(名取市)を訪問。宮城県南部湾岸沿いの復旧・復興状況について最新状況の把握に努めた。両地区ではすでに瓦礫はほとんど整理・除去されているが、当日視察に訪れた名取市の日和山では、築山の山頂にあった「日和山富士主姫神社」が丸ごと大津波に飲み込まれて消失し、仮の神殿が設置されている状況。
 このほか周辺地域では流失した家の土台は相変わらず残ったままで、被災当時のまま残されている家屋やビル(学校や消防署など)もみられ、津波の怖さを改めて思い知らされる機会となった。こうしたなか、閖上地区では仮設の漁協が建設されるなど少しずつ復旧が見られるが、地盤沈下のカサ上げ(3.5m)が完了しないことには本格的な復旧が望めない状況が続いている。
 当日佐藤会頭は、復興仮設店舗として営業を再開している「閖上さいかい市場」を見学、「ゆりあげ若草寿司」を訪問して経営者からヒアリングを行った。若草寿司のオーナーは、「仮設店舗の立ち上げ時に厨房機器の購入費用などに補助金が出なかったことや、閖上で商売をしていた店の約半数が廃業してしまったこと、また、建物を作る工事関係者が不足していたことなど、多くの問題が山積していたが、なんとか開業にこぎつけることができた。ただ開業後も店舗の出入りが相当あり、厳しい状況は変わってない。今後の課題は、仮設商店街の使用期限が5年後に切れるため、その後も継続して商売できるかであり、それが一番の悩みだ。」との説明がなされた。
 懇談終了後、佐藤会頭は、「中小企業基盤整備機構では、東日本大震災被災地の商店や中小企業に復旧・復興の足掛かりをつかんでもらおうと、仮設店舗、仮設工場などの施設整備を市町村と共同して行っている。なかでも仮設商店街は、多くの商店主の熱い思いが絡み合った時限つきの仮の空間といえるが、復興のシンボルとしても、心のよりどころとしても、人びとの再起の場としても被災地の地域社会にとって大きな意味を持ち始めている。また津波の被害を受けた農地では除塩作業が進められていたが、今後は一日でも早い耕作の再開と農商工連携による6次化推進の取り組みを期待したい。今後の課題は、10~20年の長期スパンでビジネスが継続できるような支援体制を構築し、街づくりを進めていくことだ。被災地の課題は、地域だけで解決できる状況にはないことを改めて認識することができた」と感想を述べた。
 今回訪問した閖上さいかい市場の“さいかい”には、被災によって停止していた事業の「再開」、お客様との「再会」を目指し、新たな一歩を踏み出していこう閖上地区地域住民の1日も早い復興への決意が込められている。この復興架設店舗は、中小企業基盤整備機構の支援により2012年2月4日にオープン。震災前から閖上で商売をしていた店舗を中心に24店舗と7事業所が商店街に軒を連ねている。
6月20日閖上さいかい市場を視察⑤.JPG「閖上さいかい市場を視察する佐藤会頭」 6月20日ゆりあげ若草寿司で記念撮影⑦.JPG「市場内のゆりあげ若草寿司のオーナー夫妻(右側)と記念撮影。左から2人目が佐藤会頭、左端は依田・京阪電鉄東京事務所長」

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2013年6月12日 東北視察(岩手県宮古市、山田町、大槌町)

③.JPG「宮古市田老堤防にて山本市長(右から2人目)から説明を受ける佐藤会頭(右端) 」 佐藤会頭は、6月12日(水)に岩手県宮古市、山田町などを訪問。山本正徳・宮古市長、盛合光成・宮古市都市整備部都市計画課長、廣田司郎・宮古商工会議所専務理事、佐藤信逸・山田町長らと相次いで懇談を行い、現地事情の把握に努めた。
今回の訪問は、仙台市で開催された日韓商工会議所首脳会議の終了後に現地入りしたもの。宮古市では山本市長から田老地区防潮堤のかさ上げや、鉄道と市街地中心部再開発のビジョン等についてヒアリングを行った。また佐藤・山田町長は、「当地は漁業中心の町であるが、大震災に伴う大量の瓦礫で海と川が汚れ、水質が大きく変化した。
 このため、町に鮭が帰ってこない状況が続いており、漁獲量も震災前の十分の一程度まで落ち込んでいる。また現在最も頭を抱えているのは二重ローンの問題だ。我が家や工場を建設した直後に地震で流され、ローンだけ残っている町民を何とか救いたいと尽力しているが遅々として進んでいない。」と現状を訴えた。

⑦.JPG「山田町の佐藤町長(中央)から説明を受ける。」 懇談を終えた佐藤会頭は、「山田町では依然として非常事態の状況が続いていると言っても良いぐらいだ。一方、宮古市では新しい仮設魚市場が稼働を開始するなど、少しずつ復旧復興の槌音が聞こえ始めている。宮古市特産のワカメ、昆布の生産加工も順調に進んでいる。こうした足元を見つめた取り組みにご支援できるのは大阪商工会議所が例年秋に実施している逆商談会での海産物の売り込みだろうと思い、参加を呼びかけた。一大消費地である関西でできることの一つだ。
 東日本大震災の年以降、被災地に毎年足を運ぶように努めてきた。今回は大槌町で大槌北小福幸きらり商店街を訪れたが、力強く真っ先に立ち上がるのは、やはり商人だと確信した。生活の利便性を回復させようと、日常の食料品を品揃えをした店舗のほか、理髪店、美容店、飲食店も集まり、商店街を形成している姿はまさに商人の逞しさそのものであった。現地で仮設商店街や土産物店を巡るにつけ、商品、サービスの力の大きさに改めて感動を覚えるばかりだ。
 今後の復旧復興に求められるのは、ハード面でのお手伝いに加えて、ソフト面での支援、救済だ。大商では震災直後に経営指導員を現地に派遣し、仮設商店街の立ち上げを迅速に応援。
 今回の訪問でも宮古商工会議所から大変感謝された。また現在、京阪電鉄でも日商、復興庁経由で宮古市や山田町に社員3名を派遣しており、こうした建設分野に精通したマンパワーの提供など、地域ニーズに即したソフトパワーによる継続支援が重要だ。」と感想を述べた。
⑨.JPG「山田町の陸中山田駅付近 日商・復興庁から現地自治体に派遣されている京阪電鉄関係者から説明を受ける(右から長滝氏、佐藤会頭、山田氏、福井氏)」⑩.JPG「大槌町 大槌北小福幸きらり商店街の全景」

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2013年6月3日 太平工業、デンタルプロ(八尾市)

CIMG0054.JPG「歯ブラシ歴史館で佐野清会長(中央)より説明を受ける佐藤会頭(右)と西村副会頭(左) 」 佐藤会頭、西村副会頭は、6月3日に八尾市を訪れ、歯ブラシや歯間ブラシなどデンタルケア用品を製造する太平工業と販売会社であるデンタルプロを視察した。当日は、両社の役員を兼ねる佐野清・取締役会長、佐野晃・代表取締役社長、専務取締役の西尾則彦氏らと懇談の後、全自動で植毛できる歯ブラシ・歯間ブラシの製造現場などを視察した。佐野清会長は、「太平工業は昭和27年に父親が創設。当初は大手企業の100%下請けであったが、その取引先が自社生産に切り替えたため、1年間の臥薪嘗胆を経て大手スーパーのPBブランドに参入、その後OEMを中心に歯ブラシを製造・提供してきた。平成6年には歯間ブラシを製品化し市場に提供。パイオニア製品として市場の認知を得たこともあり、トップシェアを獲得できた。現在ではサイズ交換を行うサービスも提供しているほか、シリコン製歯間ブラシの採用など製品改良にも工夫を重ねている。これを機に歯ブラシも自社ブランドで提供できるまでになっており、「デンタルプロブラックハブラシ」は発売から4年で累計2000万本を突破した。
CIMG0117.JPG「全自動植毛機で製造される歯ブラシを見学する佐藤会頭(右から2人目)と西村副会頭(右端) 」 このほか、サクラクレパスとの協働で生産しているクレパス風ハブラシは、生協などで人気が高い。また社会貢献活動では、海外生産を行っているタイで、2005年から毎年、小学校に図書館(建物・書物)の寄贈を続けていおり、これまでに8校に達している。」と紹介。また佐野晃社長は、「当社は平成20年に布施から本社を現在地に移転。平成24年に85周年を迎えた。自社に導入しているドイツ・ザホランスキー製の最新鋭全自動植毛機では、1日に1万本の歯ブラシの生産が可能。太平グル-プでは、年間国内外で3200万本の歯ブラシ、約1億本の歯間ブラシを生産している。平成23年の売上は32億円に達しており、中期計画の目標をほぼ達成することができた。一方、CSR活動ではISO26000取得に向けてソーシャルイノベーションにも取り組んでおり、CSRスタート確認企業の第1号認定を受けた。国内での社会貢献活動では、子供を対象にしたハミガキ啓蒙活動を展開。週末のハミガキキャンプの運営に協力を行っており、9月には大阪にキャンプを誘致し、福島県在住の小学生約20名を2泊3日で大阪に招く計画だ。」と最近の取り組み披露した。席上、佐藤会頭は、「長寿社会では、歯の健康が大事であり、口腔分野の研究室を開設する関西医科大学などと連携していくのが良いのではないか。」とアドバイス。また「河内木綿生産の閑散期に家内工業として発展してきたのが歯ブラシ製造だったことは初めて知った。大手下請からの転換時に1年間収入がないなか、新規取引先の発掘に挑んだ創業者の粘りと志が素晴らしい。大西常議員という良き人的ネットワークが新たな道を開くきっかけだったとお聞きしこれも大変うれしく思った。後継者も立派に育てられており、今後の更なる飛躍に期待したい。」と語った。
CIMG0106.JPG「植毛された歯ブラシの先端の形状を確認する作業を視察」CIMG0126.JPG「本社玄関前にて記念撮影。右から佐野晃・代表取締役社長、佐野清・取締役会長、佐藤会頭、西村副会頭 」

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2013年6月1日   軍艦島(長崎県)

CIMG9967.JPG「周遊する船上から軍艦島の全景を撮影 」 6月1日、佐藤会頭は、長崎県端島(通称 軍艦島)を訪問した。この軍艦島は長崎港から南西約19キロの沖合にあり、島の大きさは南北480m、東西160mという小さな海底炭鉱の島。島の周囲をコンクリートの岸壁が覆っており、高層鉄筋アパートが立ち並ぶ外観が軍艦「土佐」に似ていることから「軍艦島」の名称で地元に親しまれている。明治中期から昭和40年代まで、三菱グループが周辺の高島炭鉱などと共に開発・採炭。1916年に鉱員社宅として建てられた30号アパートは日本最古の7階建て鉄筋高層アパートで、島内には小中学校、病院、商店、映画館なども設けられていた。1950年代後半には島内人口が5000人を超える時期もあったが、エネルギー需要が石炭から石油に移り変わっていったことから、徐々に島を離れる人も増え、ついに昭和49年に閉山。その後は無人島として朽ち果てるままとなっていた。ところが近年になって、軍艦島が「九州・山口の近代化産業遺産群」の構成資産の一つとして再び注目を集めるようになり、長崎市などが産業観光資源として視察コースなどの整備を進めてきた。現在は5つの会社がツアーを運営。軍艦島コンシェルジュによる周遊・上陸ツアー(運営:㈱ユニバーサルワーカーズ・久遠龍史社長)に参加した佐藤会頭は、「軍艦島は日本の基幹産業を支える一翼を担ってきたが、化石エネルギーからの転換のあおりを受けて歴史的役割を終えた。多くの建物が廃墟と化したまま放置されているが、その一つ一つに近代化への魂を込めた多くの先人たちの御苦労と日々の暮らしがあったことを風化させてはならない。今回のツアーは、専属ガイドによる説明や船内での映像案内なども素晴らしかった。」と語った。
CIMG9975.JPG「船上から高層アパート群を視察する佐藤会頭 」 CIMG0001.JPG「上陸した軍艦島には多くの建造物が残されている。 」

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2013年5月31日    三菱重工業・長崎造船所(長崎県)

CIMG9792.JPG「橋本州史・長崎造船所長(右から3人目)、小松雄介・長崎商工会議所副会頭(三菱重工業・顧問 右から4人目)から、説明を受ける。」 5月31日に三菱重工業・長崎造船所を訪問した佐藤会頭は、長崎商工会議所副会頭の小松雄介氏(三菱重工長崎造船所顧問)の案内で、資料館や香焼工場などを視察した。当日、説明を行った同社執行役員の橋本州史・長崎造船所長は、「当社の長崎県内の拠点は、本工場、香焼工場、幸町工場、諫早工場の4ヵ所。大型タンカーや豪華客船、LNG船などの各種船舶、火力・地熱・風力発電プラント、環境保全設備、海水淡水化プラント、宇宙・防衛機器など、多岐にわたる製品を手掛けている。長崎造船所(本工場)は1857年(安政4年)徳川幕府の長崎鎔鉄所設立に始まった。長崎は三菱重工業の発祥の地であり、三菱電機や日本郵船のルーツでもある。


CIMG9811.JPG「香焼工場で建設中のLNG運搬船を船上から視察 」 かつては戦艦「武蔵」もここで建造された。現在では3次元海底資源探査船、LNG船、コンテナ船、護衛艦など多種多様な船の建造・修理改造を行っているほか、売上の約半分近くが発電プラント・タービンなどの分野だ。4工場合わせた従業員は約5000人強。最先端技術製品を手掛けるエレクトロニクス工場や燃料電池工場も有しており、香焼工場は1972年(昭和47年)に完成した三菱重工最大規模の造船工場だ。」と自社の業況を紹介した。懇談・視察を終えた佐藤会頭は、「資料館では、我が国の産業高度化を支えた黎明期の貴重な展示物を見学することができた。日本が近代化を進める過程で、三菱重工業・長崎造船所が果たしてきた歴史的役割は大きいものがある。また大阪商工会議所の初代会頭である五代友厚翁が、トーマス・グラバーと手を携え、慶応2年(1866年)に日本初となる近代ドッグ(小菅修船場)の建設に関わり、その後明治政府に移行後、長崎製鉄所(現・三菱重工業長崎造船所)へと引き継がれたことも興味深く学ばせて頂いた。」と語った。
CIMG9849.JPG「資料館で戦艦「武蔵」の建造について説明を受ける佐藤会頭(左) 」CIMG9841.JPG「五代友厚翁が建設に関わった長崎造船所 小菅修船場跡につき説明を受ける。 」











ユネスコの世界遺産(文化遺産)暫定リストへ追加掲載が決まった九州・山口の近代化産業遺産群-非西洋世界における近代化の先駆け-では、長崎県の以下のエリアが登録されている。(ウィキペデイアより)

エリア5: 菱造船所施設、炭坑の島、その他関連資産(長崎県)
     長崎造船所 向島第三ドック(長崎県長崎市、1905年)
     長崎造船所 旧鋳物工場併設木型工場(長崎県長崎市、1898年)
     長崎造船所 ハンマーヘッド型起重機(長崎県長崎市、1909年)
     長崎造船所 占勝閣(長崎県長崎市、1904年)
     長崎造船所 小菅修船場跡(長崎県長崎市、1868年)
     高島炭鉱跡(長崎県長崎市、1868年)
     端島炭坑(長崎県長崎市、1890年)
     旧グラバー住宅(長崎県長崎市、1863年)

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2013年5月31日~6月1日    長崎県、長崎市、長崎商工会議所

CIMG9770.JPG「長崎市役所にて田上市長(左端)と懇談」 大阪商工会議所の佐藤茂雄会頭、新関西国際空港㈱の福島伸一会長(本所議員:大阪観光コンベンション協会会長)は、5月31日に長崎県を訪れ、県庁や市役所など観光行政に携わる自治体トップや長崎商工会議所幹部らと懇談。今後の交流促進策などを話し合った。また翌6月1日には日本初の本格LCCとして運航を行っているPeach Aviation株式会社の運航便に搭乗し長崎空港から帰阪した。今回初めてLCCへの搭乗を体験した佐藤会頭は、「当日の便はほぼ満席であったが、若い女性のみならず小さなお子様連れの家族も多数搭乗されており、新たな需要層を掘り起こしているという井上社長のお話を改めて実感できた。フライトもきっちり定時出発で、定刻通りに大阪に到着するなど、質の高いきめ細やかなサービスを提供されている。こうした地道な取り組みが搭乗率の高さに反映されているのではないか。今後、国内主要都市や近隣アジア地域の主要都市にもネットワークを広げ、大阪・関西人のニーズをとらえた新たなビジネスモデルとして定着していって欲しい」と感想を述べた。


CIMG9750.JPG「長崎商工会議所にて上田会頭(右から2人目)と小松副会頭(右端)と懇談 」 5月31日に長崎県を訪問した佐藤会頭、福島議員らは、中村法道知事や田上富久市長らと観光交流促進などにつき意見交換を行った。席上、佐藤会頭は、「長崎は、オランダに加えて、中国、韓国とも地理的、歴史的にもつながりが深い。加えて、昨年の新関西国際空港と長崎空港を結ぶLCC(ピーチアビエーション)の新規就航により、大阪・関西から長崎を訪問するビジターが1年間で18万人増え、約1.5倍となっている。長崎は海産物や和牛をはじめ、おいしい食べ物も多く、こうした食材や特産品などを本会議所が毎年秋に行っている売れ筋商品発掘市などでぜひPRしてほしい。こうした機会をとらえ相互の関係を密にしていきたい。」と呼びかけた。また新関西国際空港㈱の福島会長は、「海外の観光客が東海道ルートを移動する既存のゴールデンルートに対抗し、九州圏と大阪・関西圏を周遊するいわばダイヤモンドルートを一緒に構築していきたい。」と述べた。

CIMG9744.JPG「長崎県庁にて中村知事(右から2人目)らと懇談する佐藤会頭、福島新関空会社会長」 これに対し中村知事、田上市長らは、「観光促進・交流の観点からピーチ・アビエーションにぜひ増便してほしいと願っており、空港政策は県主導となるが市も協力して取り組みたい。中国との関係が国政レベルで冷え込むなか、開業したばかりの上海ー長崎間の旅客船運航が無期停止に追い込まれ、長崎港への大型客船の寄港も減るなど、中国観光客の受入れは非常に厳しい環境だ。こうした状況だがアジア地域の観光客を呼び込むため港の整備を進める一方、軍艦島や旧グラバー住宅、出島などの近代化遺産の産業観光化、長崎キリスト教会群の世界遺産登録への取り組みなどの準備を進めている。長崎は、夜景や食に加えて、ランタンフェスティバルなど年間を通じた祭事やハウステンボスなど観光素材も豊富であり、ぜひ大阪・関西から多くの集客を取り込んでいきたい。」と応じた。また長崎商工会議所の上田惠三会頭は、今回の佐藤会頭の訪問に併せて田川・熊本商工会議所会頭や姫野・大分商工会議所会頭にも長崎訪問を呼びかけ、九州地域の横軸連携を推進する新たな懇談会を開催。長崎では歴史的に栄えてきた料亭文化などの維持にも尽力していると紹介、今後の交流策について話し合った。

CIMG0020.JPG「長崎空港内に掲げられている長崎キリスト教会群の世界遺産登録を応援するバナーとピーチ・アビエーションへの搭乗を待つ家族連れ」 視察を終えた佐藤会頭は、「長崎は異文化の出会いの場の歴史的な役割を果たしてきた。その結果、文化の融合化が行われ、やがて造船業や炭鉱ビジネスを呼び込む苗床となり、我が国産業の近代化に大きな足跡を残してきたのだと思う。ピーチアビエーションによる長崎便が今春から1便に減便されているなか、機材増加のタイミングをみて、改めてぜひ複数便をお願いしていきたい。」と感想を語った。これまで京阪神および九州の商工会議所では、九州新幹線の全線開業を機に「西日本活性化研究会」を立ち上げ、観光事業交流などに焦点を当てた相互のミッション派遣などを実施。佐藤会頭らは、同研究会の活動のフォローアップも兼ねて今回の訪問を行った。

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2013年5月26日    大阪あるこ「中之島マンハッタンウォーク」 (北区)、大阪・雑魚場 ざこばの朝市会場(福島区)

CIMG9585.JPG「1級合格者から説明を受ける佐藤会頭ら参加者 」 5月26日になにわなんでも大阪検定連携事業として実施された大阪あるこ「中之島マンハッタンウォーク」に参加した佐藤会頭は、「私も今回1級を再受験する予定だが、検定試験の勉強は、机の前だけではなかなか頭に入ってこないもの。
 本日の街歩きは、今回の検定試験のテーマ設定である東洋のマンハッタン”中之島”が中心。1級合格者の方にもご同行頂けるとのことで、楽しみながら学んでいってほしい。」と挨拶を行った。
 同イベントには、佐藤会頭、西村副会頭など約240名が参加。当日は3グループに分かれて八軒家浜を出発し、堂島川と土佐堀川に囲まれた細長い中洲である中之島を東から西に横断する形で行われた。
 参加者は、大阪市中央公会堂内の岩本栄之助記念館、堂島米市場跡碑、中津藩の蔵屋敷跡地に佇む福澤諭吉誕生地碑などで、ガイドを務める1級検定合格者の説明を熱心に聞きとりながらゴールを目指した。
 今回のゴール地点となったのは大阪市中央卸売市場前で開催中の天下の台所ざこばの朝市会場。この催しも今回で10回目となっており、当日は坂本幸三福島区長から、多くの家族連れで賑わう会場等についての説明が行われた。
 街歩きを終えた佐藤会頭は、「中之島周辺の水辺整備が進み、大阪中心部の東西軸が面となって繋がりを見せてきている。リニューアルされた中之島バラ園も見頃であり、素晴らしい眺めだ。大都市の中心部でこれだけの水辺景観を提供できる都市はほかにそうはない。こうした大阪の素晴らしさをもっとPRしていく必要がある。そのためにも中之島バンクス前で新たなイベントを仕掛けるなどの更なる工夫も必要だ。」と感想を述べた。
 また今回2度目の視察となったざこばの朝市会場は、バーベキューや新鮮な食材などの提供に加えて、フローティングボート(台船)上でライブコンサートも行われるなど、家族連れや若者も楽しく過ごせる仕掛けが整ってきており、中之島西部で定期開催されるイベント(奇数月の第4日曜日)として徐々に定着してきている。

CIMG9605.JPG「中之島ガーデンブリッジで堂島米市場跡碑の周辺に多くの蔵屋敷があったと説明。 」CIMG9651.JPG「好転に恵まれ、多くの参加者で賑わう「ざこばの朝市会場」 」

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2013年5月20日    空堀商店街・有限会社こんぶ土居 (中央区)

CIMG9485.JPG「こんぶ土居の土居成吉前社長(右)より説明を受ける佐藤会頭(右) 」 5月20日に空堀商店街(中央区)を訪問した佐藤会頭は、有限会社こんぶ土居の土居成吉前社長、土居純一代表取締役、岡畑興産㈱岡畑精記取締役会長の案内で現地視察を行った。
 当日は谷町筋から御祓筋までを徒歩で移動。金毘羅坂から御払筋までは路地裏を歩き、戦後から残る街並みなどを見聞した。
 「こんぶ土居」では、以前このあたりを訪問した経験のある佐藤会頭が、ここは銀行の建物があった場所ではないかと土居成吉前社長に早速質問。
 土居前社長は、「旧八光信用金庫の店舗を譲り受け、創業100年を越えるに相応しい店舗仕様に改装して活用している。当社では北海道特産の昆布の中でも、最高銘柄が育つという白口浜の川汲(かつくみ)の真こんぶを取り扱っており、産地の漁業協同組合とのネットワーク構築にも力を入れてきた。例えば現地の子弟が通う小学校で5年生を対象に昆布がどのように料理に使われるのかを教える一方、昆布出汁をPRするため、美味しんぼの作者に講演を依頼するなどの取り組みも行ってきた。近年、昆布出汁のうま味成分が、人工調味料に取って替わられ日本の伝統的な食文化が崩れつつあり、大変懸念を強めている。一般の消費者向けに昆布出汁の良さをいかに伝えていくかが喫緊の課題だ。
CIMG9509.JPG「金毘羅坂から御払筋までの路地裏の長屋通りの街並みを視察しながら移動。」 空堀商店街では近年、地元の人ではなく外部から転入してきた方が商店街で新たな店舗を立ち上げて地域活性化に貢献している。」と説明。また土居純一社長は、「4代目の社長に就任した後、地元の漁協との接点を見出すため、収穫期の昆布漁に出かけて地元の人々の手伝いをしている。現在は伝統を大切にしながら、時代に合った便利な製品の開発、お求め易い価格の新製品等、常にお客様の立場に立った食品づくりを心がけている。
 当地の商店街はプリンセス・トヨトミのロケ地としても有名になり、来客数も徐々に増えてきた。」と近況を報告した。
 この後、佐藤会頭は、土居氏らの案内で、昆布出汁でうどんを提供している「饂飩(うどん)のきぬ川」、生地に昆布出汁しを取り入れたメニューを提供しているたこ焼きの「たこりき」を視察し意見交換を行った。
 訪問を終えた佐藤会頭は、「空堀周辺の人々の食生活を長年支えてきた商店街で、日本伝統の食文化を継承する昆布店が頑張っておられることに大変勇気づけられた。昆布出汁を上手く活用することによって減塩メニューとして広めることも可能であり、食のあり方を考えるヒントを頂戴することができた。大阪の昆布出汁は世界に通用する日本食文化であり、これを日本国内のみならず世界に売り込もうという若社長の意欲には頭が下がる。」と感想を述べた。

CIMG9520.JPG「たこりき店主の今吉正力氏と店舗の前で記念撮影。 」CIMG9530.JPG「こんぶ土居の店舗前。左から岡畑興産㈱岡畑精記取締役会長、有限会社こんぶ土居の土居成吉前社長、佐藤会頭、土居純一代表取締役 」

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2013年5月16日    (株)イケガミ(北区)

CIMG9430.JPG「婦人服の企画現場を視察する佐藤会頭(右)と案内する池上代表取締役(中央)」 5月16日に訪問した㈱イケガミは本社を大阪市北区天神橋1丁目に構え、カジュアル生地素材や婦人服の卸販売を中心に展開。
 同社の池上輝幸代表取締役は、「当社は昭和21年の創業。昭和37年に父親の後を継いで繊維関係のビジネスの道に入った。昭和40年代にはファッションのカジュアル化が進み、アイビーリーグで知られるVANやJUNといったブランドが一世を風靡。欧米のファッション文化が日本国内でも広まってきた。もともと当社はこうしたメーカー向けにテキスタイル(素材)を提供する会社であったが、1971年に自社ブランドである「キャサリンロス(神戸のお嬢様をイメージにした、大人の女性がターゲットの婦人服)」を立ち上げ、阪急3番街に第1号店を出店。その後全国展開に着手した。ブランドを運営する関連会社も立ち上げて、現在では大阪と六本木、青山に拠点を構え、大都市を中心に30店舗で販売を行っている。」と紹介。社長就任後に激変した50年間のアパレス業界のこれまでを振り返った。
 また同社長は、現在もテキスタイル(織物、布地)の卸売りがビジネスの中心であるが、長年の経験をもとに7~8年前よりヨーロッパ向けのテキスタイル輸出にも挑戦していると語り、日本国内での取引が低減するなかで新たな市場を開拓していると紹介。
 現在ではルイヴィトングループやグッチなどに日本製のカジュアル生地素材を提供できるまでになってきたと披露した。また池上芳輝常務取締役は、「このビジネスは、撚糸や織りの加工工程、技術力などが総合的に問われる職人の世界であり、メイド・イン・ジャパンの生地を期限までに納品できる体制も提案し、売上拡大に結び付けてきた。また積極的に海外に出張し、ファッショントレンドを収集することも心掛けている」と述べた。
 訪問を終えた佐藤会頭は、「婦人服の海外生産が為替変動の影響を避けられないなか、欧州への生地輸出にも取り組み、新たな海外マーケットを開拓されている。一方、国内市場では小売店舗での接客に重点をおいて顧客ニーズを積極的にくみ上げるなど、これまでに培った資産を川上から川下までしなやかに連結し、最先端のトレンドを婦人服ブランドの企画に活かしておられる。絶えず変化の先頭に立つことを心掛けている姿勢は、あらゆる産業の模範だ」と感想を述べた。
CIMG9438.JPG「同社の村田人事部次長(左)より、小売店舗での接客対応などにつき説明を受ける。 」CIMG9453.JPG「自社ブランド「キャサリン・ロス」のポスターの前で記念撮影。左から池上芳輝常務、池上輝幸代表取締役、佐藤会頭、村田人事部次長、塩路取締役経理部部長 」

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2013年5月13日    (株)ニホンゲンマ(淀川区)

CIMG9372.JPG「ニホンゲンマ社長室で説明を行う川崎実社長(中央)、川崎守常務(左)、黒田泰弘取締役(右) 」 5月13日に会員訪問を行った㈱ニホンゲンマは昭和23年の創業。取締役社長の川崎実氏は、「社名由来のとおり、当社では戦後、軸受けメタルに使う減摩合金をエンジンメーカーなどに供給してきたが、昭和40年代から我々の技術に磨きをかけて脱下請けに取り組み、電気・電子分野に進出して、自社ブランドで鉛フリーの糸はんだやペーストはんだの製造・供給を展開してきた。
 平成元年にはマレーシアに進出し、現在では中国、台湾など6ヵ所に海外生産拠点を設置。アジア地域のエレクトロニクスメーカー向けに環境に優しい製品を供給する一方、本社ショール-ムでは、クライアントが事前に電子基板の実装テストを行えるなど、導電接合技術をハード・ソフトの両面でサポートしている。現在、従業員約100名のうち、開発に従事するものが12名在籍。
 我々中小企業は継続して開発に取り組むことが大事だと考えており、5~6年前から自動車や公共投資などの社会インフラへの進出に注目してきた。
 こうした新分野への進出がようやく実りつつあり、昨年秋からは水道管の耐用年数を伸ばすためのコーティングを目的とした溶射用錫・亜鉛系特殊合金線の製造・販売を開始することができた。直近2期は為替相場の変動に苦しみ赤字決算となった。
 当面の課題は優秀な技術者の確保。とりわけ応用化学分野のエンジニアが必要だ。」と説明を行った。
 懇談後、工場見学を行った佐藤会頭は、「北支部の異業種交流会にも積極的に参画して頂いている上、立派な経営を続けておられることに感銘を受けた。ニホンゲンマのビジネスは、B TO Bビジネスのため市場での知名度はそれほど高くはないが、鉛フリーはんだやフレキシブル基板など、ニッチ市場で大変な強みを発揮しておられる。また電気メーカーに対応した海外展開、自動車メーカー向けの共同開発など、同じ努力をするなら苦しみより夢のある方に行こうという経営トップの志も素晴らしい。絶えず新機軸にチャレンジする姿勢が成長の原動力ではないか」と感想を述べた。

CIMG9381.JPG「電子基板の実装テストを行える本社1階のショールーム 」CIMG9390.JPG「工場内で鉛フリーはんだの製造工程につき説明を受ける佐藤会頭 」

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2013年5月13日    大同塗料(株)(淀川区)

CIMG9308.JPG「研究室で塗料性能の確認作業を行うスタッフ。中央が佐藤会頭」 佐藤会頭は、5月13日に淀川区の大同塗料㈱を訪問。吉治仁義会長と懇談後、隣接する技術センターを視察した。
 吉治会長は、「当社は昭和7年に大正区で父親が創業。昭和33年に大学卒業と同時に入社し、習うより慣れろで塗料分野のビジネスに取り組んできた。転機となったのは昭和40年代前半の大阪中小企業投資育成会社による投資支援の決定。これにより、滋賀工場(守山市)の建設に弾みがつき実現にこぎつけられた。また昭和30年代の後半から特殊塗料分野への参入に注力。米軍プールの底にコーティング剤が塗布され青いプールになっているのを参考にし、プール専用塗料の開発・販売にいち早く取り組んだ。
 その後昭和40年代に入って国内各地でプールの建設が始まり、大手メーカーから当社への発注が相次ぎ、当社成長の礎となった。こうした実績を積み重ねて、当社は防衛省認定の工場にも指定されている。」と会社沿革を紹介した。
 また吉治孝志代表取締役社長は、「塗料業界は厳しい環境にあるが、特殊塗料分野では、コンクリートの長寿命化を実現する表面含浸材「アクアシール」の需要が伸張し売上に貢献している。発売当初は国土交通省やコンサルティング会社などに売り込みをかけてきたが、例えば橋脚やトンネル、高速道路の橋桁などの凍害や塩害、凍結防止剤による劣化に悩む北海道から受注が入るようになって以降、今では全国の都道府県で採用されるまでになった。東京ゲートブリッジや、近江大橋などにも採用して頂けた。
 昭和の高度成長時代に建造されたトンネルや橋脚は、その多くが間もなく築50年を迎えることから、国交省のインフラ長寿命化計画に役立つことができるのではないかと感じている」と最近の業況を紹介した。
 訪問を終えた佐藤会頭は、「吉治会長は以前お目にかかってお話をさせて頂く機会があって以来、かねがね一度会社をお尋ねしたいと思っていた。戦後の厳しい労働争議を乗り越え、早くから経営者としての手腕を発揮して自社を成長させてこられたが、既存の地位に安住することなく、新たな機能性塗料の開発を通じて、社会資本やインフラ整備に貢献されていることが良く理解できた。立派な後継者も育てられており、大変感銘を受けると同時に有意義な訪問になった。」と感想を述べた。

CIMG9332.JPG「表面含浸材「アクアシール」の効用を実演。左から2人目が吉治会長」CIMG9352.JPG「本社前で記念撮影。右から吉治孝志社長、吉治仁義会長、佐藤会頭、灘本専務 」

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2013年5月12日    みんなでKAPPO!御堂筋フェスタ2013

CIMG9234.JPG「オープニングセレモニーで挨拶を行う佐藤会頭 」 佐藤会頭は、5月12日に御堂筋で同時開催された「みんなでKAPPO!御堂筋フェスタ2013」のオープニングセレモニーに出席して挨拶を行った。
 佐藤会頭は、「本日のイベントが快晴に恵まれ実施できることを本当にうれしく思う。セレモニーには大大阪の時代にミナミで誕生したOSK日本歌劇団の皆様にもお越しいただいたほか、先般の大商視察団で訪問したシアトルからお迎えした日本語スピーチコンテストの優勝者グロリア・ミスン・ワンさんにもご参加頂いた。この優勝者の訪日は訪問団参加者の善意の輪でお迎えできたものだ。OSKもシアトルの方も、みんな大阪の皆さんの温かさによって支えられ、本日ここにお越しいただいている。ご参加の皆様も本日のイベントを通じて、ぜひ大阪の温かさを感じ取り、楽しんでいってもらいたい。」と挨拶を行った。セレモニー終了後には登壇者である松井大阪府知事、橋下大阪市長、キャサリン・テーラー在大阪豪州総領事、OSK日本歌劇団の桜花昇ぼるさんらと共に、御堂筋鰻谷交差点北側から難波交差点までの道のりをパレード。
 終了後、佐藤会頭は本会議所が6月30日に予定している第5回なにわなんでも大阪検定のPRブースや大阪府警の運営支援部隊などを激励した後、主催者である成松孝・御堂筋にぎわい空間づくり運営委員会委員長の案内でイベント会場を視察した。

CIMG9250.JPG「松井大阪府知事や橋下大阪市長らとパレードを行う佐藤会頭(右端) 」CIMG9256.JPG「パレード終了後、OSK日本歌劇団の一行やキャサリン・テーラー在大阪豪州総領事、池上淳子・戎橋筋商店街振興組合理事長と記念撮影」CIMG9258.JPG「大阪検定のブースも大勢の方が訪れ賑わいをみせた。 」CIMG9272.JPG「成松孝・御堂筋にぎわい空間づくり運営委員会委員長(中央左)の案内で視察する佐藤会頭」

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2013年5月9日    大起水産(株) (堺市)

CIMG9041.JPG「1階店舗を視察する佐藤会頭(中央)と佐伯社長(右) 」 佐藤会頭は、5月9日堺中央綜合卸売市場にある大起水産本社を訪れ、隣接エリアに開設された海鮮レストランを視察した。
 同社の佐伯保信社長は、「店内では、生・本まぐろの解体ショーも演出つきで毎日行う計画であり、1階の140席に加えて、2階は食の観光ルートや宴会でもご利用頂けるよう164席をご用意させて頂いた。(全304席)今後、国内外の観光客向けに新鮮な水産物を存分に味わってもらいたい。」と述べた。
 オープニングセレモニ-で挨拶を行った佐藤会頭は、「佐伯社長とは20年以上のお付き合いだが、お魚にもそれぞれの履歴書があるとの信念の下、産地にこだわりをもってビジネスを進めてこられた。旬の時期を保ち続けている会社だ。佐伯社長とは2月に米国シアトルを一緒に訪問させて頂いたが、先般シアトル観光局のトップが来阪して大起水産の天満橋店で食事をされた折、シアトルで勤務経験のあるご子息の専務が見事におもてなしをされた。今後はシアトルやベトナムへなど海外展開も視野に入れて頑張ってほしい。」と挨拶する一方、今後は塩分控えめのカルシオ寿司を開発してほしいと期待を述べた。
 当日のオープニングセレモニーでは、長崎県産のマグロの解体ショーが出席者に披露されたほか、レ・クオック・ティーン在大阪ベトナム総領事、川西・松原商工会議所会頭なども出席し挨拶を行った。5月11日に正式オープンした海鮮レストランは大起水産の35番目の店舗。
CIMG9037.JPG「厨房の前に展示された新鮮な魚介類を前に記念撮影 」CIMG9024.JPG「オープニングセレモニーで挨拶を行う佐藤会頭」

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2013年5月9日   グランフロント大阪 (北区)

CIMG9166.JPG「うめきた広場入口で林総一郎・三菱地所常務執行役員(左)から説明を受ける佐藤会頭 」 5月9日、佐藤会頭は2013年4月26日に街開きを行ったグランフロント大阪を訪れ、開業で賑わうビル内の施設や第2期再開発エリアなどを視察した。グランフロント大阪は、JR大阪駅の北出口に直結する「うめきた」に誕生した商業施設やホテルなどが入る複合施設。従来の再開発にはなかった「知の交流 ナレッジ・キャピタル」という都市機能を備えているのが特徴。
 当日の視察では、先端技術の体験施設であるThe lab.やナレッジキャピタルに加えて、うめきた広場、地下1階のコンベンションセンタ-、37階のオフィススペースを駆け足で視察。さらにビル屋上から今後再開発が予定されている第2期エリアなどを、林総一郎・三菱地所常務執行役員、間淵豊・KMO代表取締役社長の案内で視察した。

CIMG9164.JPG「平日の午後にも関わらず大勢の人波で埋まるグランフロント大阪 」 見学を終えた佐藤会頭は、「大阪駅に直結する新たな都市複合施設だ。ショッピングプラザやショールーム等は大変な混雑ぶりだが、目玉である知の交流組織ナレッジ・キャピタルが機能するまでは、あせることなく、それこそ知を結集して取り組んでもらいたい。駅前のうめきた広場にはもう少し緑のゾーンがあっても良かったのではないか」と感想を述べた。訪問当日は平日の午後にもかかわらず、大阪駅北口からグランフロント大阪に向かう人波が続き、飲食エリアでは1時間待ちの行列も見られた。同施設では9階以上にオフィスエリアが用意されているほか、隣接するインターコンチネンタル・ホテルも間もなく開業する。

CIMG9129.JPG「屋上から第2期再開発エリア(西側)を視察」CIMG9101.JPG「先端技術の体験施設であるThe lab.を視察する佐藤会頭 」

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2013年5月8日   大阪港寄港 大型クルーズ客船「ダイヤモンド・プリンセス」

CIMG8905.JPG「天保山に入港したダイヤモンド・プリンセス 」 佐藤会頭は、5月8日大阪港に寄港した大型クルーズ客船「ダイヤモンド・プリンセス」を在阪プレス関係者とともに視察した。
 ダイヤモンド・プリンセスは、日本で建造された中で最大の客船(11.6万トン)として2004年にサファイア・プリンセスと共にデビュー。ともに三菱重工長崎造船所の技術が光る大型客船で、ディーゼルとガス・タービンを組み合わせた発電機、海に一切投棄しない廃物処理装置など、地球環境を配慮している点でも一目おかれる客船。




CIMG8907.JPG「港にビルが建ち並んだような風景 」 アメリカらしさを取り込んだ船内には、700席のシアターに加え、メインダイニング・ルームが5ヵ所設けられている。今回は欧米を中心に2,086人の観光客が来日。約1,200名の乗員とともに中国から出航し、前寄港地の釜山を経て8日に大阪に到着した。
 ダイヤモンド・プリンセスでは、今回の来阪にあたり、渡航者の希望に応じて、チャーターバスにより京都や大阪を訪問するオプションコースを提供。運航業務に携わる㈱カーニバル・ジャパンの猪股富士夫営業部長は、「ダイヤモンドプリンセスは大人のクライアントを対象にしたプレミアムクラスのクルーズ船。比較的長期の日程を設定し、食事の質などにも工夫をこらしている。来年には日本発着のクルーズを予定している。」と紹介し、ぜひ利用してほしいと呼び掛けた。




CIMG8914.JPG「船内で㈱カーニバル・ジャパンの猪股営業部長(左)から説明を受ける佐藤会頭(右から3人目)と福島議員(大阪観光コンベンション協会会長 右から2人目) 」 視察を終えた佐藤会頭は、「クルーズ船の誘致に関しては、国内の各港がしのぎを削っており、これに打ち勝つには相当な覚悟が必要だ。ターミナルそのものの機能に加えて、天保山周辺の界隈性をどう作り出していくのかが喫緊の課題。また、シアトルはアラスカへのクルーズの母港となっており夏には全米から観光客が集ってくる。大阪港も関西国際空港との連携といった新たな取り組みで、アジアへのクルーズの母港を目指していく必要がある。大阪港を訪れた訪日観光客の受け入れ態勢も現状では他都市に比べてかなり出遅れており、残された時間はあまりない。」と感想を述べた。


CIMG8935.JPG「船上のサンデッキでの説明を受ける佐藤会頭(右から2人目) 」CIMG8949.JPG「船内の室内プールを視察する佐藤会頭」CIMG8976.JPG「同じく船内にはカジノの施設も完備されている。 」

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