千客万来都市OSAKAプランだけをお話をするのは面白くないので、今日は皆さんと一緒にMICEについて考えてみたいと思います。京阪電鉄の関係者にMICEの定義を調べてもらいましたが、定義をみてもさっぱり分からない。一般論ではその通りですが、何かしっくりこない。そこで、今日は皆さんからお知恵を拝借してMICEについて勉強して帰りたいと思っています。

「ＭＩＣＥの定義」　先週シアトルに行って参りました。兵庫県とシアトルのあるワシントン州が今年、友好提携50周年を迎えるというので、関西という立場で日頃、商工会議所の会頭同士も親しくしている神戸、京都、大阪の商工会議所が揃って井戸知事を応援しようということで行ってきました。

　また、この日米友好促進と言う機会を利用して、シアトルと大阪の観光局が観光分野でのMOU（覚書）を締結しました。私は、４月に設立された大阪観光局加納局長が調印されるにあたり、その立会人として見届けた次第であります。ビジット・シアトル（シアトル観光局）のCEOであるトム・ノーウォークさんとも交遊がありますので、両方の立会人だったとも言えます。

　皆さんも経験されたことがあると思いますが、大勢の人が集まる所には予期せぬいろんなことがよく起こるものであります。今回の訪問でもそのようなことがいくつかありましたので皆様にご紹介したいと思います。

　出発前のことですが。シアトルと関空を結ぶデルタ航空が、円安になって稼ぎ時である夏場の業績が落ちて冬季便（11月3日）から運休するという悪いニュースが飛び込んでまいりました。米国に参りまして州都オリンピアで兵庫県とワシントン州の50周年記念行事が行われ、次の100年に向けた交流を盛んにしようという気宇壮大なお話しの下で記念式典の調印式があったわけですが、その後のパーティ会場にジェイ・ロバート・インスレー ワシントン州知事や米国元通商代表補佐が参加しておられましたので、これは千載一遇の機会だと思いまして、ご両人をつかまえて、「これから日米両都市・地域がさらに繋がりを深めようというこの時期に、デルタ航空が関西国際空港への直行便を運休することは、このたびの友好促進に水を差すものだ」とデルタ航空に再考を促すよう強く働きかてほしいと要請いたしました。

　ここで申し上げたいのは、今後デルタ航空は成田、羽田を重点エリアにする方針のようですから、相変わらず東京一極集中は続いていると言うことであります。ここは、私たち関西人は心してかからなければならないところであります。残念ながら、MICE都市大阪と申しましても大変厳しい環境にあるということを先ず認識して頂かねばならないと申し上げておきます。

「シアトルでのＭＯＵ締結」