佐藤会頭の眼~講演録
Chairman’s Eye with you

2013年(平成25年)6月11日(火)

第7回日韓商工会議所首脳会議「日本の経済情勢と展望」

和文資料(議題1:日本の経済情勢と展望)_3_ページ_5.jpg「日本政府の経済政策①」 先程少し触れましたとおり、現在、安倍政権は、いわゆる「三本の矢」による日本経済の再生を目指しています。
 これまでに、緊急経済対策に基づく大規模な予算措置が採られ、また、大胆な金融緩和などが打ち出されてきましたが、経済の回復を具体的に実感できるような環境を日本全体として作っていくためには、特に「成長戦略」がカギとなります。
 この成長戦略を策定するうえで重要な視点は、中小企業と地域の活力です。地域と日本経済を支える中小企業の生産や投資の拡大が、地域経済を活性化させます。さらに日本経済の再生に結びつくような成長戦略を策定・実行することが、日本経済に好循環をもたらすと考えています。
 日本商工会議所としては、何よりも震災復興と東北地域の再生が最優先と考えており、そのうえで、中小企業戦略を成長戦略の柱に据え、海外展開や創業促進など、中小企業の成長をより重視した「攻め」の政策を展開すべきと要望しております。



和文資料(議題1:日本の経済情勢と展望)_3_ページ_6.jpg「日本政府の経済政策②」  この成長戦略につきましては、政府・与党から、3つのアクションプランが提示されています。
 1つ目は、今後3年間で設備投資を10%増加させることや、中小企業の革新、国際展開する中小企業の支援などを盛り込んだ「日本産業再興プラン」、
 2つ目は、医薬品のインターネット販売の実現やASEAN各国からの観光客のビザ発給要件の早期緩和などを盛り込んだ「戦略市場創造プラン」、
 3つ目は、貿易に占めるFTAの比率を2018年までに70%に高めることなどを盛り込んだ「国際展開戦略」となっております。

 成長戦略は今月取りまとめ・公表予定ではありますが、この場を借りて、進捗状況のご報告をさせていただきました。