「太田国土交通大臣と日本商工会議所との懇談」(平成27年3月18日)
概要
日 時:2015年3月18日(水) 17:30~18:45
場 所:(東京)帝国ホテル3階 「雅の間」
参加者:国土交通省 太田大臣、北川副大臣、西村副大臣ほか計18人
日本商工会議所 三村会頭、佐藤副会頭ほか計15人
懇談会では、冒頭三村会頭、太田大臣の挨拶の後、日本商工会議所側の発言として参加副会頭が順次意見を開陳を行った。
その中で佐藤大商会頭(日商副会頭)は、「太田国土交通大臣との懇談会が始まる前に、日本航空の植木社長をお訪ねし、本年3月20日に就航する関西国際空港とロサンゼルス便の再開を決断下さったことにつき感謝の意をお伝えしたところだ。今回の再就航決定にあたり、田村航空局長はじめ関係者の皆様にお世話になった。」と御礼を述べた上で、今後さらにロンドン便やシカゴ便などの欧米路線強化に取り組んで欲しいと日本航空にお願いしているところだと懇談内容を披露した。
また佐藤会頭は、国土交通省が国土形成計画を進める上で、東西が支え合うという考え方が我が国にとって重要であり、国土構造も東西の視点が必要だ、東日本大震災直後にまとめたメッセージを参考資料として配布しているので一読頂きたい。西日本の中核として大阪・関西のポテンシャルを活用することは、我が国国際競争力を高めるとともに、「グランドデザイン」でもうたわれている「東京一極集中からの脱却」や現下の重要政策課題である地方創生にもつながるものと考える。ナショナル・レジリエンスの観点から中枢機能のバックアップを担うにふさわしい大阪・関西がその役割を十分に果たすため必要な社会資本整備として、関西国際空港の機能強化、リニア中央新幹線の全線同時開業、北陸新幹線の金沢~大阪間のフル規格整備、クルーズ客船受け入れの港湾機能拡充など陸、海、空にわたる交通インフラ整備に向け引き続きご高配を賜りたいと要望を行った。
このほか訪日観光客を増やすためには、大阪ー東京間のゴールデンルートに加えて関西・九州を結ぶ広域観光ルートなど新たな受け皿が必要だ。そうした問題意識から京阪神と九州地域との商工会議所では九州・関西間を巡る広域観光ルートづくりに取り組んでいる。関西と九州の間は空路、陸路、海路とバリエーションにとんだ移動手段が考えられる。風光明媚な瀬戸内クルーズを組み込むことも独自色をだす一案。我々は経済団体なので、企業や団体が実施するインセンティブツアーの招致に注力したいと考えており、産業観光施設、温泉、グルメなどを組み込んだルートを設定し、来年度はプロモーションの一環として台湾から経済団体幹部や現地メディアを招請する「ファムトリップ」を企画している。 観光庁でもアクション・プログラムのなかで「多様な広域ルートの開発」を掲げておられるが、是非ともその有力な一つとして、ゴールデンルートに匹敵した西日本の広域観光ルート、例えて名づけるならば「ファンタステイック・ルート」~ウェスト・サイト物語~といったようなルート形成に向けて久保観光庁長官にもよろしくご支援いただきたい、と述べた。