第9回グランプリ デザート・和洋菓子部門

小西 拓也さん
Seiichiro,NISHIZONO
◇大阪産(もん)特別賞

火花

小西 拓也さん

火花
-大阪みかんとほうじ茶<なにわ>のマリアージュ 尺玉に見立てた球体に閉じ込めて-

日本三大祭りとされる「天神祭」から花火をイメージして作りました。尺玉に見立てた球体の中にはほうじ茶のムースやみかんなど、和を感じる味覚が盛りだくさんです。

料理の一部として楽しめるデザート

料理の一部として楽しめるデザート

帝国ホテルにて修行を積み、今のお店で働きはじめたのが約2年前。シェフが作るスイーツの魅力に惹かれ、どうしてもここで働きたいと思ったのがきっかけです。ホテルと路面のパティスリー両方で経験を積めたことで、スイーツ作りについて幅広い考えがもてるようになりました。例えば料理のデザートとして食べられることが基本となるホテルで経験を積んだことで、その時出されている料理との相性も考慮してスイーツを考案する力が付きました。そういった考え方は、今回の作品にも生かされています。花火をモチーフにしながら作品名を「火花」としたのも、前菜やメインといった様々な料理が集まるコースを大きな花火とするなら、この作品は花火の中の火花である、ということを表現したかったからです。

洋菓子の技術と和の風味を融合

洋菓子の技術と和の風味を融合

今回の作品で重視したのは、和を感じる食材や調味料とケーキの融合でした。花火の尺玉に見立てたデザインとリンクするよう、みたらしのタレやほうじ茶、みかんといった和菓子で使われることが多い日本の食材を使いつつ、しっかりと濃厚な味わいを感じていただけるよう心がけました。和の食材を使ったスイーツだと、どうしてもさっぱりしすぎてしまうのですが、私としては「スイーツは甘くないと美味しくない」と思っているので、そこはこだわったポイントですね(笑)。食材で言えば、駄菓子などでよくある口の中でパチパチ弾けるアメを使って花火の弾けるイメージを口の中で再現するなど、遊び心も加えています。ただスイーツを食べるだけでなく、そういった工夫を楽しみながら味わっていただけると嬉しいですね。

断面図

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Seiichiro,NISHIZONO

人の記憶に深く刻まれる「香り」をフィーチャーし、見て美しい、食べて美味しい、記憶に残る香りをプラスしたお菓子作りを目指しております。

住所 大阪市西区京町堀1-12-25
TEL 06-6136-7771
営業時間 11:00~20:00
定休日 火曜日、水曜日
URL https://www.seiichiro-nishizono.com/

※上記の作品名、作品紹介文、写真等は、「第9回食の都・大阪グランプリ」の決勝開催当時のものとなります。店舗での提供の有無等については、各店舗(企業)にお問い合わせください。

第9回部門優勝

和食・日本料理部門

大島 三郎さん
ホテルモントレ ラ・スール大阪
日本料理「隨縁亭」

鱧おこし

大島 三郎さん

鱧おこし

「身を起こし、家を起こし、国を起こす」という語呂から命名された大阪名物のお菓子「おこし」から連想した鱧おこし。良質な泉州鱧を使用し、肉厚でふっくらとした仕上がりをお楽しみいただきます。

銘菓の歴史と工夫を生かしたアイデア

菓の歴史と工夫を生かしたアイデア

大阪の文化や食材をテーマにする際、大阪城といった日本中の誰もが知るものではなく、大阪の銘菓を取り上げれば面白いものができるのでは? と思ったのが今回の作品を考案するきっかけです。実際に「おこし」を作るあみだ池大黒さんに連絡をとり、工場見学など取材をさせていただきました。おこしに使われる食材やあの独特な食感を生み出す方法だけでなく、パッケージデザインの由来など、ご担当の方にとても丁寧に解説していただけたので、たくさんのヒントをもらうことができました。大阪でなじみの食材である鱧とおこしで使われる食材や製法を組み合せた今回の作品には脈々と受け継がれてきた和食の技術と、あみだ池大黒さんが生み出した独自のアイデアが詰まっています。この「鱧おこし」を食べて、大阪人の発想の豊かさと和食の伝統を感じていただきたいですね。

調理風景

shopdata

ホテルモントレ ラ・スール大阪
日本料理「隨縁亭」

四季折々の恵みを盛り込んだ繊細な味を楽しめる日本料理店。日本の旬の食材を吟味し、季節の移ろいを料理で感じていただけるよう、心を込めておもてなしいたします。

住所 大阪市中央区城見2-2-22
TEL 06-6944-7480
営業時間 11:30~LO14:00
17:00~LO20:30
URL https://www.hotelmonterey.co.jp/lasoeur_osaka/

※上記の作品名、作品紹介文、写真等は、「第9回食の都・大阪グランプリ」の決勝開催当時のものとなります。店舗での提供の有無等については、各店舗(企業)にお問い合わせください。

洋食・西洋料理部門

涌田 研太郎さん
合同会社ユー・エス・ジェイ

魚庭あこうのブイヤベース

涌田 研太郎さん

魚庭あこうのブイヤベース
大阪産、海苔とトマトの焼きリゾット

水都大阪をコンセプトに、魚庭あこうを中心とした魚介類をメインに、大阪もんの食材を多数使用しています。鯛茶漬けのようなイメージであこうの身はレアに、アラや肝をソースとして使い、あこうの旨みを存分に堪能していただけます。

日々の業務で培った柔軟な発想

日々の業務で培った柔軟な発想

テーマパーク内のレストランということで、一般的なシェフや料理人とは少し異なる考え方を得られたのかも知れません。お客様にとって特別な日の食事になるのでコースのメニュー構成などもテーマ性をもって考案しないと、お客様にとっては物足りないものに感じられてしまいます。そういった意味では、今回のコンクールに出品するような思考は、普段の業務でも自然と行っていると思います。今回メインの食材にした「魚庭あこう」は、メニュー作りにあたって最初に思いついた食材なのですが、魚庭あこうの美味しさを生かすため、レアで食べられるブイヤベースにしました。オイルや海苔なども大阪のものを使用するなど、大阪の食材について調べるうちに、自分でも知らなかった知識を得られたので、楽しみながらメニューを作ることができました。

調理風景

shopdata

合同会社ユー・エス・ジェイ

世界のエンターテイメント・リーディングカンパニーを目指します。そのためにゲストの期待を常に上回る「ワールドクラスの体験」を提供し続けます。

住所 大阪市此花区桜島2-1-33
URL https://www.usj.co.jp/

※上記の作品名、作品紹介文、写真等は、「第9回食の都・大阪グランプリ」の決勝開催当時のものとなります。店舗での提供の有無等については、各店舗(企業)にお問い合わせください。

中国・韓国・アジア料理部門

花田 洋平さん
ANAクラウンプラザホテル大阪
中国料理「花梨」

MOW酢牛“てっぺん”

花田 洋平さん

MOW酢牛“てっぺん”

全ての色を吸収する力強さと、優雅さや高級感を兼ね備えた「黒」をテーマに能勢の三黒(牛・栗・炭)を使用。脂が強い黒牛と赤身の味が濃い黒若牛を使い分け、黒酢ソースと合わせて旨みを引き出しました。

大阪人の気質を料理で表現

大阪人の気質を料理で表現

大阪人の負けん気の強さを料理にできないか、という「人」の部分からテーマを絞り「土地」「食材」へと思考を巡らせてできたのが今回の料理です。能勢が“大阪のてっぺん”と言われることから一番を目指す“勝ち飯”と置き換え、能勢の食材を使うことで大阪人の気質を表現。実際に足を運び、能勢の“三白三黒”と呼ばれる特産の中でも特に強いイメージがある黒い食材の「黒牛・栗・炭」を使った料理にすることに決めました。現地を訪ねて取材をすることで、同じ黒牛でも生後19カ月で出荷される若牛と大人の黒牛とでは風味が全く違うことを知ったり、豊かな自然に恵まれた土地ならではの独特の食文化や特産に直に触れられたりと、貴重な経験になりました。今回は大阪の人柄にスポットを当てるという、普段の仕事ではしないアプローチからの創作だったので、勉強になることも多かったですし、楽しみながら考えることができました。

調理風景

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ANAクラウンプラザホテル大阪
中国料理「花梨」

広東料理の伝統とヌーベルシノワを融合させた、豪快で繊細、そして華麗な料理がお楽しみいただけます。

住所 大阪市北区堂島浜1-3-1
TEL 06-6347-1112
営業時間 11:30~14:30
17:30~21:30(土日祝17:00~)
URL https://www.anacrowneplaza-osaka.jp/restaurant/karin/

※上記の作品名、作品紹介文、写真等は、「第9回食の都・大阪グランプリ」の決勝開催当時のものとなります。店舗での提供の有無等については、各店舗(企業)にお問い合わせください。

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