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2008年11月11日
第3回 辰野(株) (その1)
中国ビジネス元気印!連載第3回は、辰野(株)へお伺いしました。
辰野は昭和9年(1934年)創業、繊維・不動産事業等をされています。同社が進出したのは、中国北西部にある新疆ウイグル自治区の首府・ウルムチ。かつてシルクロードのオアシスとして栄え、現在も230万人の人口を抱える自治区内最大の都市です。
大阪商工会議所は1997年に当時の堀田輝雄副会頭(伊藤忠商事相談役)を団長に、中国内陸部の投資環境を調査するための視察団を派遣。ウルムチで見学させていただいたのが、辰野が地元資本と合弁で建設中だった地下街開発現場でした。建設期間を短縮するため、街いちばんの目抜き通りを完全に封鎖して、完全堀開式施工(オープンカット)方式で建設が進められており、大きな穴が開いていました。
それから10年あまり。その後どのように発展しているのか。地下街建設からその後の運営まで一貫して担当しておられる同社繊維事業部アパレル部門アパレル営業第Ⅱ部 兼 海外事業部ASIA開発部次長の大田浩一さんにお話を伺いました。
のっぽ:
ウルムチでの事業をはじめられたきっかけや地下街の概要について教えて下さい。
大田:
ウルムチから日本へ来ていた留学生の誘いで1996年に現在の辰野元彦副社長が初めて現地を視察したのがきっかけです。その際に地元から提案があったプロジェクトの一つが地下街の開発でした。
1998年に「辰野名品広場」という名称で地下街をオープンさせました。
我々のコンセプトは、「新疆一清潔で明るい、ハイセンスな地下街」です。ウルムチは内陸ではあるものの自治区政府所在地ですので、「裕福な人は多い」というのが進出当初も今も変わらない印象です。
2007年5月には第三期まで工事が完成し、総面積は開業当初(3,500平方メートル)の3倍強、13,000平方メートルへと拡大しました。
※写真=辰野(株)ご提供
(つづく)
投稿者 panda | 2008年11月11日 10:32