佐藤会頭の眼~講演録
Chairman’s Eye with you

2012年(平成24年)10月31日(水) 関西・経営と心の会 講演

「大阪のまちづくりのあり方」

CIMG5266.JPG1966年開業当時の松坂屋百貨店(天満橋周辺)(クリックで拡大表示) こうしたくずはでの場格向上の経験を活かし、大阪都心での場格向上にも努めていきたいと考えております。例えば大阪市内で、ミナミの中心地に多くの空き地があることをご存知でしょうか。この場所にビルが建ってもキチンとしたテナントに入っていただけないことになると、道頓堀エリアの場格が大きく損なわれることになります。私は様々な機会をとらえて大阪市長などに伝えるべく声を上げ、ミナミの空き地を何とかすべきだと働きかけています。

 また天満橋周辺の風情も松坂屋の時代とは随分変わってきました。水都大阪による場格の向上への取り組みでは、京阪電車の中之島線の整備に合わせて八軒家浜の再興に努力してきました。その後に八軒家浜周辺では平成天の川伝説のイベントが定着し、パナソニックさんの青色LEDが大川に流れ、幻想的な天の川となっております。平成天の川伝説イベントでは、青色LEDを日本で初めて川面に流す仕掛け人となるなど、その地域の値打ちに相応しい努力を行ってきたわけです。

 江戸時代末期に大坂の浮世絵師が代表的な名所100景を描いた浮世絵版画「浪花百景」の中から数枚をご覧に入れたいと思います。四ツ橋の風情や八軒家浜の舟運の様子、増井浮瀬夜の雪の情緒など、往時の街の活気を皆様に感じ取って頂ければ幸いです。「豊かな生活を楽しむ」ということも場格の一つの切り口であります。

 本日はお招き頂きありがとうございました。
経営と心の会111_ページ_07.jpg平成天の川伝説(クリックで拡大表示)