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2014年6月18日
中国でのシルバー事業展開支援(2)
◆政府関係機関などと懇談
◎高性能・高品質求める 高齢者をターゲットに
出稼ぎ労働者が多い深セン市は「若い」町だ が、今後、労働者の多くが60歳を超えてくることから、市政府は昨年、「シルバーサービス事業・産業の発展を加速することに関する意見」(6月)、「深セ ン市の高齢者向け施設専門計画2011~20」(7月)と相次いで関連文書を発表。今後は在宅を中心に、社区(コミュニティー)および施設におけるケアを 充実させることを目標として掲げている。市政府担当者は、日本企業の参入形態について、不動産事業のほか、介護施設の運営受託も可能性があると指摘した。
昨年6月に民政部が公布した「養老機構設立許可弁法」(養老機構は老人ホームを指す)により、外資単独出資による施設設置も認められたが、用地確保、施設建設は多額の投資が必要であり、運営受託やコンサルティングといった手法の方がより現実的と思われる。
北京においては、中央政府機関、団体、企業などとの交流会を開いた。中央政府による高齢者介護に関する政策・制度、ファイナンス、ビジョンおよび地方政府の対応について長春市の代表から説明があった。
中国では公的介護保険がなく、今後民間の保険を開発する方向性も検討されていることから、金融業界関係者の関心も高い。
国務院(中央政府)は昨年9月、「養老サービス業の発展加速に関する若干の意見」を公布・実施したが、具体化はまだこれからであるため、中国市場への具体的な参入方法についてはまだ不明瞭な部分も多い。
シルバー産業の現状については、現在の消費の主力は30~40代で、高齢者はサービス・商品購入のための経済力が乏しいといった事情もあり、日本側が想定するシルバー産業とのギャップが感じられた。
日本が強みとするきめ細やかなサービスや優れた性能・品質を受け入れられる層はごく限られており、こうした高齢者をターゲットにアプローチする必要性がある。
(続く)
投稿者 panda | 2014年6月18日 13:22