2014年6月16日

中国でのシルバー事業展開支援(1)

 大商ニュース2014年3月25日号に中国でのシルバー事業展開支援についての特集が掲載されました。その内容を転載します。

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 大阪商工会議所中国ビジネス特別委員会(委員長=桑山信雄・伊藤忠商事理事)は、「日中シルバー産業連携促進プラットフォーム」を設け、シルバー産業にお ける日本企業の中国展開を支援している。これは、シルバー産業分野における日中連携促進を目的とするプラットフォームで、2013年8月に全国で初めて設立されたもの。

 中国における60歳以上人口は、12年末の1億9400万人から、25年には3億人を超えると見込まれ、急速に高齢化が進んでいる。大きな 問題となっているシルバー層の医療・介護問題への対応に、外資を含めた民間の力を活用するため、中国の中央・地方政府は法整備を急ピッチで進めている。そ ういった意味でも、中国のシルバー産業は、高齢化先進国である日本の経験を生かせる、新たなビジネスチャンスとして期待されている。

■深セン・北京 福祉・介護の現状視察

 大商は一般財団法人日中経済協会と共同で、昨年12月10~14日、「シルバー産業訪中団」を中国の深セン、北京へ派遣した。
 大商はこれまでにも中国における介護事業展開に焦点をあて、12年5月に「中国(成都)介護ビジネス調査団」を派遣したほか、「中国介護ビジネス研究会」を13年3~4月に開催するなど、関連情報の収集に努めてきた。
 そうした取り組みをより具体化させるため、大商は、13年8月に「日中シルバー産業連携促進プラットフォーム」を設立。プラットフォームをベースに、中国の深セン、北京におけるシルバー産業の現状や法整備の状況などを調査した。

◆老人ホーム視察
◎高級施設に機器売り込む好機 富裕層、日本のサービス評価

 今回の視察団は、深センで2カ所、北京で1カ所の高齢者施設を見学した。
  まず訪れたのは深セン市政府が1988年に開設した公的老人ホーム「深セン市羅湖区社会福利中心」。現在の入居者は約260人、入居費用は月2000元 (約3万4000円)。現在、定員700人の第二期施設を建設中だが、入居申請者は2000人にのぼり、介護需要の大きさが分かる。今後、市政府として は、区ごとに大規模施設を1カ所、街道(末端の行政単位)ごとに数十人規模の施設を建設する方針。
 次に訪問したのは、開業を間近に控えた深セン 市初の高級老人ホーム「深セン市3H頤養復康中心」。香港資本との合弁で、地元の民間企業が建設し、運営を香港の団体が受託している。既存のオフィスビル を改装することで初期費用を抑えていた。定員は42人。家具やリハビリ器具は米国製が採用されており、住み慣れた町から離れたくないと、この施設を選んだ 元大学教授や医師らが入居を決めていた。屋上に菜園が設けられ、収穫した野菜を調理して食べられる設備も備えられていた。
 北京市では、日本のリ エイ(本社・千葉県)100%出資で2011年に開設した高級老人ホーム「礼愛老年看護服務中心」を視察した。同ホームでは、入居、訪問介護、デイサービ スまで手がけている。日本式の細やかなサービスが強みで、利用者からは、「費用は少し高いものの、良質なサービスが受けられる」と評価されている。
  中国では入浴は基本的にはシャワー。「肌の乾燥を防ぐため、頻繁にシャワーをしないでほしい」という家族の要望も寄せられているとのこと。また、食事は食 べ慣れたものが好まれ、日系施設も含めて中華料理。介護は食文化や生活習慣に密接にかかわるサービスだけに、現地のニーズを汲み取る必要性が感じられた。

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公的老人ホーム「深セン市羅湖区社会福利中心」

(続く)

投稿者 panda | 2014年6月16日 14:09


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