趣旨
国民の健康や病気予防に関する関心が高まるにつれて、食品が持つ疾病予防等の効能への関心が高まり、機能性食品市場は今後ますます拡大することが予想されます。我が国においても、大手食品企業はもとより、医薬品メーカーなどの他業種からも機能性食品分野への進出が進んできております。
食品機能の研究は日本が世界に先駆けて行ってきた分野ですが、近年では、欧米諸国を中心に世界的規模で広がっており、各国とも機能性食品の開発研究に力を注いでおり、日本に迫る勢を示しています。
今後、我が国において、機能性食品を有望産業として興していくためには、食品機能の評価方法を科学的根拠に基づいて確立し、消費者の信頼を得うる商品を開発していく必要があります。
食品機能をDNAチップやプロテインチップなどのバイオマーカーを用いて測定しようという取り組みは、近年わが国でも進みつつありますが、国内全体およびグローバルな基準としてはまだ確立されておりません。
本研究会は、バイオマーカーを用いた食品の機能性評価基準を産官学が一体となって開発し、我が国が世界に先駆けてグローバルスタンダートを確立することを目的としております。
バイオマーカーによる機能性の解明が進めば、より効果的な疾病予防食品の開発につながることが期待され、我が国においていち早くグローバルスタンダードを確立することは大きな意味を持つと思われます。
研究会では、食品機能および食品の機能性評価に関しての研究成果、またその課題について事例をご紹介し、産官学による意見交換を行います。そうした議論を通じて、バイオマーカーを用いた食品機能の評価基準を確立するプロジェクトの立ち上げへとつなげていくことを目的としております。
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