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2008年2月13日

大阪弁と中国語

関東から大阪へ引っ越して来て、大阪弁の壁にぶつかりました。両親とも関西出身なので、聞く分には違和感はなかったのですが、いざしゃべろうと思うとイントネーションがとても難しかったです。

転校した大阪の小学校では、標準語をしゃべるとクラス中の男子から口真似をされてからかわれました。それが嫌で、大阪弁を必死で真似て、大阪へ来てから2年くらいたって、ようやくよそ者と見破られなくなりました。(でも、今でも本当の大阪出身の方からは「本当の大阪弁とは違う」と言われるので、大阪弁も奥が深いです。)

私の感覚で言うと、大阪弁は標準語から助詞(てにをは)を抜き、その代わりに単語の語尾を伸ばして、抑揚をつけると「それっぽく」なるような気がします。

さて、ここで話題は中国語に。

中国語は音の高低で意味を区別します。音の高低、つまり声調(トーン)が4種類あるので、「四声(しせい)」と呼ばれます。第一声は高い音、第二声は低いところから高いところへ上げる音、第三声は低く抑える音、第四声は高いところから低いところへ下げる音。

この「四声」、慣れないうちは頭だけが上下に動いて、肝心の声は上下できていなかったりしませんか。私も慣れるまでは首が疲れるばかりで、ちっともうまくならずに苦労しました。

でも、この四声を間違えると意味が変わってくるので侮れません。同じ「ma(マ)」でも、一声だと「妈(母)」、二声だと「麻」、三声は「馬」、四声は「罵(叱る)」となります。

そこに大学の文法を担当してくださったS先生。「大阪人は中国語を勉強するのに有利なんやで。」
なんでかしらん?と思ったら、「大阪弁にも四声がある」とのこと。

例えば、「手」「目」。大阪弁ではどう言いますか?標準語なら「て」「め」と短音ですが、大阪弁では、「てぇー(↑)」「めぇー(↑)」と少し音を伸ばして、後ろを上げて発音しますよね?これって中国語の第二声にそっくりです。

それとは逆に、「歯」は、「はぁ(↓)」と上から下に音を下げます。これは中国語の第四声。

これを続けて言うと、「てぇー、めぇー、はぁー」は二声、二声、四声となります。標準語の「て・め・は」ではこうはいきません。

あとは高い音(一声)、低い音(三声)ができれば、はい、四声の出来上がり♪

大阪弁のおかげで四声をマスターできました。こう思うと、私にとってはじめての外国語は、いじめ脱出のため身につけた「大阪弁」だったのかも知れません。

投稿者 panda | 2008年2月13日 15:34


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