夜の大阪 観光情報 体験レポート

水辺のファンタジー~夜の天保山~

天保山は大阪の人気スポットなので、見逃している人も多いのですが、実はベストな時間帯は夜かもしれません。日没を過ぎると、人は少なくなり、夕闇の静かな雰囲気を味わうことができます。

この地域の名前の由来にもなっている天保山は、日本で最も低い山で、標高わずか4.5メートルです。この自虐的な表現は、ユーモアセンスと人の良いことで知られる大阪人の特徴を示しています。桜が満開の4月に天保山公園を訪れて、つまみとお酒を片手に上を向いて笑いあっている地元住民の姿を見物することをお勧めします。
時期を問わず、夜の天保山には見るところが多数あります。埋立地の端から眺める夕日はとても美しく、冬至の頃は浜辺に打ち寄せる波の間に太陽が沈みます。「サンタマリア」クルーズに乗船すれば、日が沈む様子を見た後、眺めのいい場所から町を観察することができます。最終の乗船時間は時期によって異なり(HPは日本語のみですが、スケジュールはわかります)、ナイトクルーズ(午後7時からで要予約)は1年中乗船できます。
もちろん、このエリアを訪れたなら水族館「海遊館」は行くべきでしょう。夕方になれば人も少なくなり、世界最大級の中央水槽に向かって、旋回しながら降りていく通路を通るのによい時間帯となります。カワウソからジンベイザメまで幅広い海の生き物をタッチプールや、様々な気候の中で展示していて、見どころも盛りだくさんです。2013年の春には、北極、フォークランド、モルジブの生態系を紹介する新しいゾーンがオープンしました。先に紹介した「サンタマリア」クルーズとのセット券も販売されていて、通常の営業時間は午前10時から午後8時まで(最終入場は午後7時)ですが、休日には時間延長もされます。
112.5メートルの高さがある天保山大観覧車は、「大阪港」駅に降り立つとまず目に入るでしょうが、何を眺めたいかによって乗る時間帯を選んだほうがいいでしょう。晴れた日なら南は和歌山から北は六甲までの山並みを眺めることができます。日没時や夜なら(午後9時半までチケットが買えます。)花火のような照明があり、親密でロマンティックな体験ができます。
「天保山マーケットプレイス」には土産物屋、レストランから、ペットとの触れ合いや、忍者体験ができるアミューズメント施設まであります。「なにわ食いしんぼ横丁」なら、たこ焼き(タコが入ったボール状の粉もの)やお好み焼き(トッピングと甘いソースが乗った小麦粉とキャベツのパンケーキ)など地元の食を楽しめます。他に日本の居酒屋や、インド料理や韓国料理のレストランも、天保山ハーバービレッジと駅をつなぐ道沿いにあります。いずれにしても、空いたお腹を満たしてくれる場所はきっと見つかります。

By Jean-Yves Terreault