夜の大阪 観光情報 体験レポート

お茶屋「たに川」でのお座敷遊び

お座敷遊びとは大人数で行う、伝統的な宴会のようなものです。「お座敷」とはお茶屋で宴会が行われる部屋の名前で、「遊び」は日本語で「ゲーム」を意味します。「お茶屋」は「茶葉を売る店」ではなく、伝統的な料理や芸者遊びをお客様に提供するところのことです。芸者は三味線にあわせて踊ったり、1人だけでなくお客様全員が楽しめるゲームを行ったりします。
私が招かれたパーティは、比較的大きな和室で行われました。部屋の片側には机と座布団がおかれ、もう片側は踊りやゲームをするために空けられていました。約10人のお客様が招かれ、加えて主人と芸者と三味線弾きがいました。私はそこにいるお客様のことをだれも知らなったのですが、知らない人同士が参加することも珍しくないようです。
宴会ではまず伝統的な食事と飲み物が出されます。お茶屋では何種類もの料理がコースで出てくる懐石料理が提供されるのが普通です。あわせて主人は日本の酒やビール、お茶を提供します。芸者はお客様を最高の水準でもてなし、主人に呼ばれるとお客様の前に空けられたスペースで踊りはじめました。踊りでは大阪の様々な季節の行事を表現していました。その後、芸者と何種類かのゲームで遊びました。
ゲームをすることで、知らないお客様同士が仲良くなるきっかけとなります。ゲームは通常芸者と1対1で行うのですが、お客様全員が楽しめるようなおもしろい雰囲気になります。私たちは「こんぴらふねふね」と「野球拳」という2種類のゲームを行いました。最初にお茶屋の若旦那である谷川恵さんがゲームのやり方を教えてくれます。それからお客様1人1人が芸者と対戦します。芸者に勝つのは難しいのですが、もしお客様が勝ったら芸者にお酒をつぎます。でも結局、負けても芸者に喜んでお酒をついでいました。
宴会は「大阪締め」と呼ばれる手締めで終わり、主人と芸者によって見送られます。この楽しかった経験を記念に残すため、家に帰る前に芸者と写真を撮ってもらいました。
島之内 お茶屋「たに川」のことをさらに知りたければ、谷川恵さんのブログをご参照ください。谷川さんは谷町四丁目にある山本能楽堂で開催されている「上方伝統芸能ナイト」でもお座敷遊びを上演しています。

By Haruko Rhoads