2016年05月11日 19:47

企業家ミュージアム ★メールマガジン★ 第77号

>>2016年5月7日(土)発行<<

みなさん、こんにちは。

今回の「企業家ミュージアム メールマガジン」は、毎日新聞月曜日夕刊に
2012年4月9日から2014年1月27日まで掲載していた、企業家の名言や
座右の銘をコンパクトにまとめた『大阪の道標』の第35回です。
ミュージアムで紹介している企業家たちの珠玉の名言、座右の銘をお楽しみください!

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 ★今月の名言!(第35回)★

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 工場主任に、
 机はいるであろうが、
 腰掛けはいらない 
  
  椿本説三(つばきもとせつぞう)椿本チエイン創業者(1890~1966)
   
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チェーンとコンベヤーで動力伝動と搬送を革新したのが椿本説三である。

椿本は、神戸高等商業学校(現神戸大)卒業後に入社した紡績会社を5年で退社した
直後、商社支配人の兄が、発注した自転車用チェーンの納期遅延に苦慮していること
を知る。兄を手伝おうとチェーン製造の鉄工所を買収し、1917(大正6)年、自転車用
チェーン製造の「椿本工業所」を開業した。

第一次世界大戦下の好況で生産を増強、輸出にも成功するが、好況は続かず自転車
用チェーンの価格が暴落。紡績用スプリングやラジオ受信機などを手掛けながら、
英米メーカーのカタログに注目した。海外ではあらゆる動力の伝動にチェーンが使われ
ていることを知り、機械用チェーンへの進出を決意する。

当時、日本の機械の動力伝動には革やゴムベルトが多用されていた中、椿本は「煙突
のある所、必ずチェーンの需要あり」とみてチェーンの普及に奔走する。第二次世界大
戦後の混乱期には技術者を増やし、高度成長期とともにさまざまな産業分野に
チェーンとコンベヤーの用途を拡大していった。

「生産現場のリーダーたるもの工場事務を半減し、現場に出て部下とともに生産性
向上、品質向上を図れ」と説いた椿本は、現場主義・品質第一主義に徹した。
 

                                 <毎日新聞 2013年4月22日 夕刊>

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椿本説三については、企業家ミュージアム<第2ブロック:重工業発展の基礎を築く>
サポーティング・インダストリーを生み出した技術型経営者のお一人として展示していま
す。

 ▼大阪企業家ミュージアムで展示している企業家についてはこちら。
  http://www.kigyoka.jp/exh/ent/index.html

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■編集後記■

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

大型連休は、いかがお過ごしでしたか?
さて、大阪企業家ミュージアムでは2016年度講座・講演会がいよいよ本番!

6月から、恒例の「大阪赴任者のための見学会」や企業家についてたっぷりと学ん
でいただく『講座・企業家学』がスタートします。また、今年は、開館15周年を記念
して講演会を開催します。ぜひ、ご参加ください。

「大阪赴任者のための大阪企業家ミュージアム見学会」
 ▼詳しくはこちら
  http://www.osaka.cci.or.jp/event/seminar/201604/D25160601010.html

『講座・企業家学』
 ▼詳しくはこちら
  http://www.osaka.cci.or.jp/event/seminar/201603/D25160604011.html

「大阪企業家ミュージアム創立15周年記念講演会」
 ▼詳しくはこちら
  http://www.osaka.cci.or.jp/event/seminar/201604/D25160608019.html  

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 【発行日】  2016年5月7日
 【発行元】  大阪企業家ミュージアム
         電話 06-4964-7601
         FAX  06-6264-6011
         e-mail  museum@osaka.cci.or.jp  
         http://www.kigyoka.jp/
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投稿者 museum | 2016年05月11日 19:47