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大商ニュース   2024/2/25号



若者視点で目指す未来 議論 未来社会創成委員会 第1回を開催
 

 大阪商工会議所は1月26日、世界経済フォーラム傘下の若者団体「グローバル・シェイパーズ・コミュニティ 大阪ハブ」が立ち上げた「シェイプ・ニューワールド・イニシアチブ(SNWI)」とともに、第1回未来社会創成委員会を開いた。SNWIのメンバーである若者と、大商の鳥井信吾会頭や大阪大学の堂目卓生教授ら有識者が出席。「未来への文化共創」をテーマに、目指すべき未来を議論した。
 SNWIは調査・研究・議論を重ね、大阪・関西万博「テーマウィーク」で、地球課題解決に向けた行動計画を発表する取り組み。大商はテーマウィークの「プログラム・サポーター」として、同プロジェクトを支援する。テーマごとの有識者会議「未来社会創成委員会」(座長=佐久間洋司SNWI代表)は事前の調査研究の一環で8回開く。
 第1回委員会では、SNWIメンバー4人が、日本の伝統文化や伝統工芸の保存・継承が危ぶまれていること、AI(人工知能)など科学技術の発達により、アニメや小説が個に対応したものに変化することを踏まえ、目指すべき未来、現在とのギャップ、今後必要なことを発表。
 鳥井会頭は「時代が変化し欧米化が進んだが、床に座るなど残っている日本文化もある。テクノロジーをうまく使うことで文化の共通化・共有化ができる」と述べた。堂目教授は「個人と社会のあり方を考えた上で科学技術を使うことも必要。文化とは生きることそのもの」と文化共創の重要性を語った。
 現在、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会は万博でSNWIがシンポジウムを開くための企業協賛を募集中。協賛金額は1口100万円。協賛企業は同シンポジウムに参加し、世界から集う若者と交流できるほか、呼称権や社名表示権などが付与される。

【問合せ】万博協力推進室TEL6944・6323


「インバウンド観光」がテーマ
3月5日 付加価値を高めるポイント学ぶ

 大阪商工会議所は3月5日、「大阪観光コンテンツ造成シンポジウム&ネットワーキング交流会」を開く。コロナ禍を経て、昨年から訪日外国人観光客が急速に回復する一方、人手不足やオーバーツーリズムが懸念されている。こうした状況を受け、観光の「量から質への転換」を促すべく、同シンポジウムと交流会を通じて、これまでにない高付加価値な観光コンテンツの造成を支援する。
 第1部のシンポジウムでは、インバウンドビジネスの専門家である、やまとごころの村山慶輔代表取締役が、高収益な観光コンテンツのポイントについて、事例を交えて講演する。また、インバウンド観光の第一線で活躍する旅行会社やユニークベニュー運営事業者、通訳案内士を登壇者に迎え、パネルディスカッションを行う。第2部のネットワーキング交流会では、参加者による自社紹介(先着15社限定)や名刺交換会を実施する。
 午後1時~3時40分、大商で。参加無料。事前申込制。

【問合せ】地域振興担当TEL6944・6323


「万博TDMパートナー」登録を
会期中の安全で円滑な交通実現に向け

 大阪府、大阪市、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会、大阪商工会議所など関西経済3団体で構成する「2025年大阪・関西万博 交通円滑化推進会議」では、万博会期中の万博交通と一般交通との混雑を緩和し、安全かつ円滑な交通を実現するため、広く府民・市民や企業に対して協力を呼びかけている。
 会期中の一般交通の抑制や分散化、平準化の取り組みに協力する企業に「万博TDMパートナー」に登録いただくと、登録証を発行するほか、会期中の交通情報や他の登録企業の取り組み事例を情報提供する。具体的な取り組みは、①移動量・配送量の削減(テレワーク・在宅勤務の推進、共同配送の実施)②オフピーク時期・時間帯への変更(時差出勤・フレックスタイムの推進、納品時間・時期の変更)③混雑を避けた場所・ルートへの変更(通勤経路の迂回、配送経路の変更)など。
 登録は専用ホームページ( https://www.city.osaka.lg.jp/banpakusuishin/page/0000618137.html )で受け付けている。

【問合せ】万博協力推進室TEL6944・6323


五代友厚ら3会頭の銅像 万博前に「お色直し」

 大阪商工会議所は、1月15~25日、大商ビルの南側にある五代友厚、土居通夫、稲畑勝太郎の3会頭の銅像の美装化を実施した。長年にわたる風雨や排気ガスなどの影響で銅像全体に染みができるなど汚れが酷くなっていたことから、専門業者による洗浄、緑青仕上げを実施、35年ぶりの「お色直し」となった。
 初代銅像は戦時中の金属類回収令により供出しており、現在の銅像は1953~56年に再建された2代目となる。
 1867年、日本のパリ万博初参加に尽力した五代友厚。土居、稲畑会頭らとともに、来年開催される大阪・関西万博を美しくなった姿で迎える。


大商と立命館大 ホームページ脆弱性診断
約2/3に改ざんなどの危険性

 大阪商工会議所は、中小企業などに対し、正しく安全なホームページの運用を促すことを目的に、立命館大学と共同で、ホームページの脆弱性診断を実施し、このほど調査結果を発表した。
 対象としたのは、日本国内で約8割のシェアを有する「WordPress」で作られたホームページ。昨年10月3日から11月10日に調査企業を募集したところ、22都道府県の合計111社から192のURLが集まった。
 調査の結果、サイトの「ユーザーリスト」(サイトの管理や編集などが可能なユーザーの情報)とログインページの双方が露呈しているURLが66%見つかり、ページの改ざんや不正プログラム埋め込みなどが行われる危険性が見受けられ、該当企業には対策方法を助言した。
 今回の結果を受け、大商は今月8日、「ホームページ作成ツール『WordPress』注意喚起セミナー」を開催し、119人が参加。診断結果から見えた中小企業のセキュリティーに関する実態を報告するとともに、ホームページ設定の確認方法や対策ポイントを解説した。

【問合せ】経営情報センターTEL6944・6353


次世代テックフォーラム
AI、宇宙など先端分野 技術融合可能性を議論

 大阪商工会議所は3月15日、新興技術・産業における新ビジネス開発を促進するプラットフォーム事業「次世代テックフォーラム」のトータルコーディネート会議を開き、分野横断によるクロスイノベーションの可能性や方策を議論する。
 基調講演では、デロイトトーマツコンサルティングのテクノロジー・メディア・通信ディビジョンの越智隆之ディレクターが今後注目すべき技術分野とその産業化に向けたポイントを解説。パネル討論では、越智氏に加え、スペースポートジャパンの片山俊大代表、モデレーターとして近畿大学経営学部の廣田章光教授らが登壇し、領域融合の具体事例を示しながら、様々な技術の掛け合わせの可能性などについて議論する。午後2時~5時30分、大商で。参加無料。事前申込制。
 同フォーラムでは、今年度取り組んできたAI、モビリティ、新エネルギー分野に加え、次年度から宇宙ビジネス、マテリアル分野についてもクラスターを立ち上げ、各領域におけるビジネス開発とクロスイノベーションを推進していく。

【問合せ】産業部TEL6944・6300


大阪・関西万博 交通需要マネジメント(TDM)に関する説明会
 

 大阪商工会議所は、関西経済連合会などと共催で3月6日、「大阪・関西万博 交通需要マネジメント(TDM)に関する説明会」を開催する。
 万博開催時の交通状況や、万博期間中の円滑な万博来場者輸送と都市活動の両立を目指すため、一般交通の抑制や分散、平準化の取り組みにご協力いただく「万博TDMパートナー登録制度」について、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会、大阪府・大阪市万博推進局などから情報提供を行う。
 午後3時30分~4時30分、関経連(大阪市北区)で。オンライン参加もあり。無料。事前申込制。

【問合せ】万博協力推進室TEL6944・6323


マクロミクロ――異文化理解と万博
 

 ドイツ人高校生のホストファミリーをしていた。彼は交換留学の年間プログラムで昨年3月に来日、最初は片言だった日本語も、ほぼ意思疎通できるまで上達した。文化祭や修学旅行、カラオケといった日本の高校生活を満喫し、今月帰国した◆この交換留学は、本人だけでなく、受け入れる学校やホストファミリーも異文化理解を深めることが目的だ。実際、日常生活では、ステレオタイプが通用しないことも実感した。サッカーよりもアニメが好きで、省エネやリサイクルにさほど関心が高くないドイツ人も、当然いるのだ。彼も、意外な日本人像に驚いたかもしれない(汗)◆異文化理解を深める絶好の機会が万博だ。世界160カ国が、「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマを独自の視点で表現する。ステレオタイプでない、リアルな各国の姿に触れることができる。その万博が、来年、この大阪を舞台に6カ月間、繰り広げられる。とても楽しみだ◆ドイツ人高校生は離日前、「帰りたくない。万博には来る」とつぶやいていた。先日、購入した前売りチケットには、彼の分も加えておいた。(弘)


面倒な経理事務を一括簡素化 チェンバーズカード
 

 大阪商工会議所は各カード会社と提携し、会員専用のクレジットカード(コーポレートカード)を発行している。1枚あたり年会費275円から利用可能で、事務所の現金出し入れや振込手続きを削減し、経理事務を簡素化できる。カード付帯保険やETCカードの作成も可能。個人事業主や中小企業に特におすすめの内容。出張先での交通費や宿泊費、高速道路料金、各種通信費の支払いなどにご活用ください。
●カードの種類
・JCB      ・UCカード
・三菱UFJニコス ・DCカード
・三井住友カード
●事業所用カード
法人、個人問わず利用可能。社用経費の決済用
●個人カード
会員事業所の役員、従業員向け(ご家族も同時加入可)。私用経費の決済用
※詳細、資料請求は「チェンバーズカード 大商」で検索を。

【問合せ】会員組織担当TEL6944・6274



◆個人情報の取り扱い 大阪商工会議所が主催するセミナーなどの参加申込書にご記入いただいた情報は、大商からの各種連絡・情報提供に利用するほか、講師には参加者名簿として提供します。



大商の支援で大規模見本市に初出展 ジェフ
新開発商品を国内外バイヤーにアピール

 衣料用繊維製品の製造・販売のジェフが大阪商工会議所の支援を受けて、国内最大のギフト・雑貨の見本市「東京インターナショナルギフト・ショー」に今月、初めて出展した。販路拡大を目指して、国内外のバイヤーに自社商品の魅力をアピールした。

 ジェフは1983年に創業し、国内縫製で布おむつカバー、防水シーツなどを製造する国内でも数少ない事業者であり、主に量販店へOEM(相手先ブランドによる生産)販売を行っている。
 昨今の原材料価格の高騰もあり、自社商品を新たに企画開発し、国内外へ直販を行いたいという相談が同社から大商にあった。
 同社の強みである「漏れにくい」特殊仕様の縫製技術を活用し、和柄のベビー用布おむつカバーを自社ブランドの中核商品として人口増が見込める海外に販売すること、併せて成長市場であるペットや介護分野に展開し、ベビー以外の商圏を開拓することを決めた。
 大商の経営指導員の支援も受け、大阪府の新事業展開テイクオフ補助金を申請。同補助金に採択され、京都の事業者の協力も得て新商品「和柄のベビー用・介護用布おむつカバー」を開発した。2月6~8日に東京ビッグサイト(東京・江東)で開かれた「東京インターナショナルギフト・ショー」に初めて出展した。国内外バイヤーに「高品質」「SDGs・エシカル」「肌とお財布へのやさしさ」を広くアピールした。
 同社の田中利幸社長は、「来場者に布おむつカバーの良さを再認識していただけ、新規顧客先開拓の手ごたえがあった。今後は防災用の商品も開発していきたい」と話す。
■ジェフの概要
所在地:大阪市東淀川区
代表者:田中利幸
業務内容:ベビー用品・介護用品の製造・卸売り

【問合せ】経営相談室TEL6944・6471


身につけるLEDディスプレイ 電子技販
体験型ストア出品を機に家電量販店が採用

 体験型ストア「b8ta(ベータ)」が阪急うめだ本店で開いたポップアップイベントに昨夏、大阪商工会議所の推薦を受けて、出品した電子技販。同社のウェアラブルLEDディスプレイが家電量販店のエディオンの店舗での宣伝ツールに採用された。

 電子技販は1970年の創業当初から、電子部品、機器を製造。同社の2代目社長の北山寛樹氏は子どもの頃から、プリント基板実装工場の上に住み、基板の変化、部品の小型化、実装方法の変化を見て過ごした。家業に入った後、働きながら大学院で経営学を学び直し、2014年にBtoC向けに基板を使ったアート雑貨事業として「PCB ART moeco」を立ち上げた。19年には、プリント基板技術を活用した基板アートグッズを開発。東京や大阪の路線図をデザインしたiPhoneケースなどの商品がヒットした。
 今回、ベータ・ジャパンの大阪企業プロモーションブースで出品したのは、「基板を、纏(まと)う」をテーマに商品化したウェアラブルLEDディスプレイ「FLEX SIGN anode」。曲げられる、スマホでメッセージを変更できる、12時間連続使用可能という特徴がある。エディオンのバイヤーの目に止まり、エディオン横浜西口本店への導入が決定した。現在は店舗のスタッフが身につけて、イベント情報などを宣伝しながらあわただしく店舗を駆け巡る。
 北山社長は「今回の出品が新たな取り組みにつながりうれしい。店員さんが身につけて広報するなど目立たせたいシーンや安全対策に、この商品を使っていただきたい。今後もユニークな商品を開発する」と意気込む。
■電子技販の概要
所在地:大阪府吹田市
代表者:北山寛樹
業務内容:電子部品、機器の販売、電子機器に付帯する製造販売、EMSビジネス

【問合せ】経営相談室TEL6944・6471


正副部会長・委員長 選任スタート
 

 大阪商工会議所では現在、部会の正副部会長と常任・専門委員会の正副委員長の選任が行われている。2月2日までに決まった正副部会長・委員長は次のとおり。
(敬称略・氏名五十音順)
【部会】
◎生活用品部会
(1月23日)
 部会長=水野明人(ミズノ代表取締役社長)、副部会長=市川典男(象印マホービン代表取締役 社長執行役員)、大東裕之(萬栄取締役)、金澤利治(大阪文具事務用品協同組合理事長)、小島賢司(モリトジャパン代表取締役社長)、佐々木恭一(エスエスケイ代表取締役社長)、更家悠介(サラヤ代表取締役社長)、辰野勇(モンベル代表取締役会長兼CEO)、西川雅夫(セキセイ代表取締役会長)
◎紙・印刷部会
(2月2日)
 部会長=川本洋祐(レンゴー代表取締役社長兼COO)、副部会長=岩田克彦(大同印刷取締役会長)、浦久保康裕(大阪府印刷工業組合理事長)、松浦伸行(日本紙パルプ商事常務執行役員 関西支社支社長)、松本勝次(日本製紙関西営業支社長)
【委員会】
◎経済政策・法規委員会
(2月2日)
 委員長=高井嘉津義(大阪信用金庫理事長)、副委員長=小林利典(大阪中小企業投資育成代表取締役社長)、白山隆(白山殖産取締役社長)、村中徹(弁護士法人第一法律事務所弁護士)、山本秀策(弁護士法人山本特許法律事務所弁理士)、横山隆介(大阪取引所代表取締役社長)


大商女性会 和やかに新年祝う

 大阪商工会議所女性会(会長=廣瀬恭子・広瀬製作所社長)は1月29日、大商の鳥井信吾会頭、井内摂男専務理事、近藤博宣常務理事・事務局長を来賓に迎え、130人の出席のもと、新年互礼会を大阪市内で開いた。
 廣瀬会長のあいさつに続き、鳥井会頭の乾杯で開宴した昼食懇親会では、会員相互で親しく懇談するとともに新入会員や入会希望者とも交流を深めた。その後、アトラクションとしてフラメンコ舞踊とお琴の演奏を鑑賞し、終始和やかな雰囲気の中、新年を祝った。
 大商女性会は、女性経営者の資質向上と交流を目的に1958年に設立され、現在会員は255人。会員自らが講師となる「経営事例発表会」や視察研修、各地女性会との交流・懇親事業などを活発に実施している。随時新会員を募集中。ともに集い、語らい、学ぶ女性経営者の輪へぜひともご参加を。年会費は2万5000円。

【問合せ】総務担当TEL6944・6215


北陸新幹線 金沢~敦賀間3月16日に開業
試乗会に東副会頭ら参加

 3月16日に開業する北陸新幹線金沢~敦賀間の試乗会が2月2日に開催され、大阪商工会議所からは東和浩副会頭が参加した。
 この日招待された、観光・交通関連事業者など約280人を乗せた車両「W7系」は、午後0時35分に敦賀駅を出発。越前たけふ、福井、芦原温泉、加賀温泉、小松の各駅を経て、午後1時33分に金沢駅に到着した。その後、参加者は金沢駅でいったん降車し、しばしの間、駅周辺で食事や買い物を楽しんだ後、再び乗車して敦賀駅に戻った。
 東副会頭は「(北陸新幹線の)長野~金沢間が2015年に開業した時には鉄道旅客が3倍に増えた。今回の開業で福井にも大きな経済効果が期待される。残る敦賀~大阪間についても一日も早い着工と全線開業を実現する必要がある」と語った。

【問合せ】地域振興担当TEL6944・6323


常議員会開く

 大阪商工会議所は16日、第4回常議員会を開き、①会員加入②手代木前副会頭の顕彰③永年在職役員・議員の表彰④退任議員への感謝状贈呈⑤2024年度特定商工業者負担金の賦課⑥第2回通常議員総会に上程する議案⑦インドネシア、マレーシア、フィリピン商工会議所との連携協定締結――について審議し、了承した。
 また、①正副部会長・委員長の選任②最近の女性会の活動状況③ウエルネスビジネス創出支援事業=ウエルネスオフィス・プロジェクトの進捗④「優しい病院」実現に向けた中小・ものづくり企業による医療関連製品事業化や最先端医療機器開発の進捗⑤北陸・関西連携会議 第11回会頭会合の開催⑥大阪・関西万博 会期中における円滑な交通の実現に向けたご協力のお願い⑦「緑の募金」運動への協力⑧五代・土居・稲畑会頭の銅像の美装化――について報告した。
 なお、常議員会後の会員数は、法人2万2824、団体996、個人8549の合計3万2369となった。


カーボンニュートラルの最前線学ぶ
環境・エネルギービジネス研究会 パワーエックス創業者も講演

 大阪商工会議所は2024年度、「環境・エネルギービジネス研究会」を開く。2050年のカーボンニュートラル達成に向けて国内外とも目まぐるしく動く中、同研究会では脱炭素分野の先進企業や第一線で活躍する有識者などを招いて、講演会を5回、工場見学会を1回実施する。講師を交えた交流会も開く。
 自然エネルギーの爆発的な普及を目指すパワーエックス創業者の伊藤正裕氏が出講するほか、二酸化炭素(CO2)やアンモニアなど自然冷媒の活用で高い技術を持つ日本熱源システムの工業見学なども行う。参加者からは、「報道などではわからない実態を知ることができた」「他社のグリーン戦略を直に聞くことができ、大変勉強になった」など毎年好評を得ている。
 例会は原則、午後3~5時、大商で。年会費は会員6万円、一般12万円。

【問合せ】産業・技術振興担当TEL6944・6300


イノベーションの加速めざす 技術・事業開発研究会
24年度から1社2人受講可能

 大阪商工会議所は2024年度、先進的な研究・開発活動・技術を核にした製品開発の成功事例・新規事業の進め方・イノベーション人材や若手・女性など多様な人材を育成する工夫などを学ぶ「技術・事業開発研究会」を実施する。
 年間10回の例会と企業の研究所見学会、参加者同士の交流会を予定。
 上半期は、建設機械・化学・繊維メーカーのイノベーション戦略や組織マネジメント・人材育成などをテーマとして取り上げる。下半期は、研究会登録メンバーの意見も踏まえ、業界を問わず講師を選定する。
 例会は原則、午後3時30分~5時、大商会場とオンライン配信の同時開催。年会費は会員8万9000円、一般13万6200円。24年度からは1社につき各回2人まで受講が可能。

【問合せ】産業・技術振興担当TEL6944・6300


最新の法務テーマ解説 2024年度法律懇話会

 大阪商工会議所は、2024年度「法律懇話会」を4月に開講する。
 同講座では、会社法を中心に株主総会実務や金融商品取引法、労働問題、AI(人工知能)活用の法的課題など最新の法務テーマを取り上げ、学会・法曹界の第一人者が、法解釈や実務上の留意点、最新の判例動向などを解説する。毎年、多数の企業法関係者が参加している。
 今年度は新たに、企業法実務をテーマとした参加者間の情報交換会を年数回実施する。
 年間16講座、原則、午後2~4時。完全オンライン、または大商とオンラインのハイブリッド形式で実施する。年会費は会員1社あたり8万8000円、一般同13万8600円。締め切りは3月29日。

【問合せ】企画広報室TEL6944・6304


2024年度 第23回 女性起業家大賞 申し込みは3月15日まで

 全国商工会議所女性会連合会は、第23回女性起業家大賞を実施するにあたり、女性経営者からの応募を受け付けている。
 対象は、経営革新・創意工夫に果敢に取り組み、他の女性経営者の範となる企業経営・事業展開・事業発展などの実績を挙げている創業から10年未満の女性経営者。
 申し込みには、大阪商工会議所女性会(会長=廣瀬恭子・広瀬製作所社長)の推薦が必要。締め切りは3月15日。

【問合せ】総務担当TEL6944・6215


タンザニア経済セミナー 経済状況や投資環境を紹介

 大阪商工会議所は3月4日、「タンザニア経済セミナー~東アフリカにおけるビジネスと投資の新たな可能性~」を同国大使館とともに開く。
 東アフリカ共同体の事務局を抱えるタンザニアは、コロナ下でも4%超の経済発展を維持し、東アフリカ諸国で女性初となるサミア・スルフ・ハッサン大統領主導の下でビジネス環境の改善に向けた改革が進んでいる。
 今回、東京からバラカ・ハラン・ルヴァンダ駐日タンザニア大使が来阪し、同国の経済状況や投資環境などを紹介。また、同国に進出するBaridi Baridi(ダイキン工業グループ)とバラカの2社が事例発表する。午後2~4時、マイドームおおさか(大阪市中央区)で。無料。事前申込制。

【問合せ】国際部TEL69447・6400



働きやすい職場づくりに 無料相談「人事労務・メンタルヘルス対策」

 労働基準法改正による建設業などの残業上限規制が今年4月から適用される。労働時間の上限規制に対応するためには、労働時間の管理体制の構築、人材の定着、労働生産性の向上に留意して労働環境の整備を行う必要がある。
 大阪商工会議所の「人事労務・メンタルヘルス対策」専門相談窓口では専任の社会保険労務士が労務トラブル、ハラスメントや育児・介護休業規程、メンタルヘルス対策、高年齢者の人材活用、就業規則、働き方改革への対応など、あらゆる労務問題に関して企業の実情にあった解決策を助言している。
 相談無料。大阪府内の中小企業の経営者や人事労務担当者が対象。火・水・木曜日(休館日を除く)午前9時~正午。面談・電話とも可。予約優先。

【問合せ】経営相談室TEL6944・6472


自社PRに好評 大商ニュース同梱サービス
 

 大阪商工会議所は、機関紙「大商ニュース」に会員企業のチラシを封入することで、販路開拓・PRを支援する「同梱サービス」を実施している。
 価格は、3月25日号まではチラシ1点封入につき33万円、4月10日号からは36万3000円。事前審査あり。
 利用企業からは「受注につながった」「問い合わせが増えた」などの声が寄せられている。

【問合せ】編集担当TEL6944・6324


目指せ!新商品開発 精鋭6社がプレゼン
 

 大阪商工会議所は1月26日、「新商品開発ゼミ~Session大阪」の成果発表会を大商で開いた。自社商品開発に関心を持つ中小企業などから54人が参加する中、BtoCへの事業領域の開拓に挑む6社(アートステージ、小林順蔵商店、太成二葉産業、柊谷熔接所、ブリコラージュ、丸紅木材)が新商品プランを発表した。
 同ゼミは、2023年9月から4回実施し、中小事業27者がオリジナリティーあふれる新商品の企画に取り組んできた。その総仕上げにあたる成果発表会では、ゼミ受講生から選抜された6社が、新商品プランを発表した。阪急阪神百貨店、丸井、ビジネスガイド社、大阪信用金庫、公益財団法人大阪産業局、INPIT大阪府知財総合支援窓口などのバイヤーや支援機関が、より実現性のあるプランにブラッシュアップするべく、各分野の視点から論評やアドバイスをした。
 参加者からは「メーカーの視点で開発しがちだが、バイヤーから顧客目線の意見がもらえて参考になった」「他社へのアドバイスも自社に置き換えて考えられるもので役立つ」といった声が聞かれた。
 終了後は交流会を開き、これまで大商事業で新商品開発、ブランディングに取り組んできた事業者も参加し、事業者同士を結び付けたコラボ商品創出の機会を提供した。

【問合せ】経営相談室TEL6944・6471


駐日ウルグアイ大使 廣瀬副会頭を表敬訪問

 ビクトリア・エウヘニア・フランコリーノ・エスレパク駐日ウルグアイ大使は1月29日、大阪商工会議所の廣瀬恭子副会頭を表敬訪問した。
 フランコリーノ大使は、ウルグアイには食品産業や再生エネルギー、ソフトウエアなどの分野において世界を牽引する強みがあることをアピール。また、大阪・関西万博への出展に向け、大商との関係を強化をしていきたいと述べた。廣瀬副会頭は、大商が多様な国・地域と連携した事業を展開していることに触れ、今後の同国との連携拡大に期待を示した。

【問合せ】国際部TEL6944・6400


欧州に販路開拓の好機 食品・飲料が対象
 

 大阪商工会議所は3月18~22日、「ザ・グローバル・バイヤーズ欧州編 日本の食品・飲料商談会」をオンラインで開く。
 同商談会は日本の食品・飲料に興味を持つ欧州バイヤーのニーズに対し、日本企業がオンラインで売り込むもの。既に欧州向け輸出に取り組んでいる企業だけでなく、初めて欧州市場に挑戦する企業も申し込みできる。通訳無料。事前申込制。
 欧州は世界各国との貿易協定の締結を進め、サプライチェーンの多様化に取り組んでいる。昨年度の同商談会では欧州8カ国・11社のバイヤー登録があり、商談は延べ27件行われた。

【問合せ】国際部TEL6944・6400


ピッチコン優勝2社来阪 日本企業8社と商談
 

 大阪商工会議所は1月31日、海外スタートアップとのマッチングイベント「グローバル・イノベーション・フォーラム Osaka(GIF)2023ミートアップ」の地域別ピッチコンテストで優勝したスタートアップ2社を大阪に招いて、日本企業と個別商談会を実施した。
 最先端技術を持つ海外スタートアップと直接面談できる商談会に日本企業8社が参加し、共同開発や今後の連携について前向きな商談が行われた。
 日本企業は「高度な技術を持つスタートアップとつながりを持てる機会は貴重だ」「有用な商談ができた。今後も継続的に話を進めていきたい」と喜びの声を上げた。
 来阪したスタートアップは、Q5D Technology Limited社(英国)とIPTOKI(カナダ)の2社。

【問合せ】国際部TEL6944・6400


安全安心なミナミへ 吉田副会頭 共同アピール

 安全で安心して楽しめるミナミの実現に向けてオール大阪体制で活動する「ミナミ活性化協議会」(構成=大阪商工会議所、大阪府、大阪市、大阪府警察、ミナミ歓楽街環境浄化推進協議会、関西経済同友会)の第19回代表者会議と啓発イベントが1月29日、大阪市内で開かれた。
 大商からは吉田昌功副会頭(左から2人目)が出席し、都心のミナミエリアのにぎわいを大阪府南部エリアに波及させ、活性化につなげていけるよう協力を求めた。
 吉村洋文大阪府知事、横山英幸大阪市長ら出席者は、魅力とにぎわいのあふれるまちの実現などに向けた共同アピールを採択し、取り組みへ決意表明を行った。

【問合せ】地域振興担当TEL6944・6323


3月5日 XR技術有する28社集結 ピッチや体験型展示

 大阪商工会議所は3月5日、近畿経済産業局と連携し、「XR/メタバース体験型ネットワーキングセミナー」を開く。
 同イベントでは、XR(クロスリアリティー)やメタバース(仮想空間)関連の制作技術を有する企業28社が技術力を紹介するピッチや体験型展示を行う。
 XR業界の動向や事例、2025年大阪・関西万博など、XR技術の活用可能性をテーマにセミナーも実施する。KDDIと島精機製作所がXRの活用事例を紹介するほか、大阪・関西万博の「バーチャル万博」プラットフォームを提供するNTTコノキューなどが登壇。午後1~5時、Xport(大阪市北区)で。無料。事前申込制。

【問合せ】産業・技術振興担当TEL6944・630


タイ東部経済回廊からチュラ事務局長が来阪
大商常務理事と懇談

 タイ経済特区「EEC(東部経済回廊)」のチュラ・スックマノップ事務局長は1月26日、大阪商工会議所を訪れ、大商の近藤博宣常務理事・事務局長と意見交換した。n
 日本企業のタイ進出を精力的に支援しているEECのチュラ事務局長は「大阪からタイへの投資を大変期待している」と述べ、大商の近藤常務理事は「EEC事務局のサポートにより、日タイ間のグリーン分野での連携が深まっている」と話した。
 大商などが運営する「日本アセアンビジネス促進プラットフォーム」は、EECと引き続き連携し、情報提供やマッチング事業などに取り組む。

【問合せ】国際部TEL6944・6400


企業家ミュージアム 創立記念日の週 入館料を無料に

 大阪企業家ミュージアムは、大阪商工会議所の会員企業を対象に、各社の創立・創業記念日の週に、社員、OB、ご家族まで入館料が無料となる「創立・創業記念無料ウィーク」を実施している。
 新年度を迎えるにあたり、社員の皆さまの士気向上や自己啓発の場として、また福利厚生活動の一環としてぜひご利用ください。事前申込制。

【問合せ】大阪企業家ミュージアムTEL4964・7601


サクヤヒメ先生の取り組み 経産省から表彰
 

 大阪商工会議所が2016年~20年に実施した「大阪サクヤヒメ表彰」。その受賞者有志(万博サクヤヒメ会議)が「聞かせて!サクヤヒメ先生」と題して大阪府内の小中高校などを回り、働く楽しさを伝えている。
 この取り組みがこのほど、経済産業省主催の「第13回キャリア教育アワード」で奨励賞を受賞した。企業に在籍する同先生らは、ボランティアで授業をしている。24年度も活動を予定。

【問合せ】研修・採用支援担当TEL6944・6499


活躍する女性リーダーたち<52>
あずさ監査法人 第2統轄事業部 パートナー 玉垣 奈津子 さん

みなが働きやすい職場に

 大阪商工会議所は、活躍する女性リーダーを応援する表彰事業を実施している。当欄では同事業の受賞者を紹介する。

2002年にあずさ監査法人に入社し、05年に公認会計士に登録。20代はがむしゃらに働いて実績を積んだ。
一方、女性は結婚や出産を機に退職となることが多く、大阪事務所に女性の先輩はほとんどいなかった。組織として女性活躍が課題となる中、通常業務の傍ら07年にWorking Women's Network(社内)の立ち上げに参画。産休・育休や時短勤務制度の取得推進に始まり、繁忙期における事務所内託児所の設置、女性比率を考慮した人事異動の実施などを提言し、これを実現してきた。玉垣さん自身は配偶者の海外赴任への帯同、出産・育児のため3年間の休業を取得。復帰後は、時間や出張などに制約はあるが、グローバル展開する上場会社を対象とする監査チームの管理職として高いコミュニケーション能力を活かし、メンバーをまとめ、顧客からも抜群の信頼を得てきた。22年にパートナーに就任、監査の最終責任を担う。
23年にブルーローズ表彰を受賞。「受賞によってこれまでの業績が認められたことは私だけでなく、同じように休職や時短勤務制度を利用して働く後輩の励みにもなると思います。今後は男女関係なく働きやすい職場環境を整えたいです」


大商のがんばる会員さんを紹介します!

■包装機械・省力化機械になくてはならないベルトを、お客様と共に
 タイヨウ(住吉区、小林秀光社長、http://www.taiyocorp.co.jp)は1976年に創業以来、ベルトメーカーの駆け込み寺として、素材の開発から加工まで顧客ニーズに応えた製品開発を一貫して行ってきた。
 中でも、包装機械用「押さえベルト」は硬度、形状の違うスポンジ類と独自に開発した伸縮率の高いカバー素材を組み合わせてベルト表面に溶着することにより、多品種の包装に対応しながらも耐久性を大幅に伸ばした。また、「TT-10」はタイミングベルトの歯の部分だけを幅広・長尺のコンベヤベルトの裏面に貼り合せ、同期搬送を可能にした。「STコンベヤベルト」は、幅広のコンベヤベルトの左右に溶着した扇状のウレタンでばらものの荷こぼれ防止として定評がある。

■新鮮な生本マグロを手頃な価格で食べられる福島区のお寿司屋さん
鮨ダイニング龍の水流添龍二代表は、父親が経営する寿司店で28年間修業し、2014年3月に独立した。店舗は福島区の飲食店が集積する細い路地裏にあり、会社員が通勤の抜け道として利用している。売りは、その日に仕入れた新鮮な「生本マグロ」を握り寿司やお刺身のネタとして、手頃な価格で提供できるところ。中央市場の仲買人とは、父親の寿司店で働いていた頃からの信頼関係があり、鮮度の高い魚介類を安く仕入れできる強みがある。来店客は、近くに勤める会社員や近隣住民が多いが、ここ数年はSNSなどの情報を見た遠方からのお客様が増えている。新型コロナの感染症法上の5類移行後、業績は緩やかに回復しており、コロナ禍に始めた持ち帰りサービスの利用も順調に増えている。


特集 今こそ北陸・関西連携強化 令和6年能登半島地震からの復旧・復興を後押し
北陸新幹線の早期全線開業を 北陸・関西7商議所会頭会合 決議採択

 北陸・関西連携会議(構成=大阪、金沢、富山、福井、京都、神戸、大津の7商工会議所)の第11回会頭会合が7日、神戸市内で開催された。大商からは鳥井信吾会頭が出席し、令和6年能登半島地震からの復旧・復興などについて意見交換するとともに、「北陸新幹線の早期全線開業の実現に向けた決議」を採択した。
 北陸・関西連携会議は、北陸新幹線の長野~金沢間が開業した2015年に発足。以来、北陸と関西両地域の経済交流と観光振興を促進する連携事業を実施するとともに、北陸新幹線の早期整備に向けた決議の採択などを行ってきた。
 今回の会頭会合では、1月の能登半島地震に関して北陸の商工会議所から「水道の復旧に時間がかかっている」「産業への影響の長期化が懸念される」「被害が軽微な地域も風評被害で観光客が激減している」など震災後の現状について説明があった。
 これを受けて、鳥井会頭は、「被災地の生活再建が最優先。関西と北陸は距離も近く、企業のつながりも深いので、被災地の復旧・復興を支援したい」と述べた。そして、3月16日の北陸新幹線の金沢~福井~敦賀間開業を契機として両地域間の広域周遊観光やビジネス交流を促進し、震災からの復旧・復興を後押しすることや、敦賀~大阪間の一日も早い着工などを求める決議を採択した。
 また、平嶋隆司国土交通省鉄道局次長が「北陸新幹線の状況とその意義について」と題して講演を行い、参加者と意見交換した。
【問合せ】地域振興担当TEL6944・6323

■金沢商工会議所会頭 石川県商工会議所連合会会頭
安宅 建樹
北陸新幹線敦賀開業を機に金沢以南の加賀へご来訪を

 この度の令和6年能登半島地震に対し、全国の商工会議所の皆様には、心温まるお見舞いやご支援を頂戴いたしました。心から感謝申し上げます。被災直後から、現地では人命救助と避難者の安全確保に全力で取り組まれましたが、残念ながら240人を超える方がお亡くなりになるなど甚大な被害が発生いたしました。
県内7商工会議所の職員は全員無事でしたが、能登地域の商工会議所の職員については自宅が全壊、半壊し、避難所生活を余儀なくされるなど困難な生活を強いられている方も多くおられます。しかしながら自らも被災するなかで、1月4日より順次特別相談窓口を開設し、事業者の支えとして、懸命に安否確認や相談などの業務にあたっております。
金沢以南の加賀地域の4商工会議所や事業所も被災しているものの、大きな被害はありませんでした。一方で観光客が激減しているなどの影響が出てきています。
3月16日には北陸新幹線敦賀開業が控えております。これを機会に加賀地域に訪れていただき、その力が能登地域の復興につながると考えております。タイミングを見て石川頑張ろう、能登頑張ろうといったキャンペーンを行うなど、全県上げて取り組んでまいりたいと考えております。引き続きご支援いただきますようお願い申し上げます。

■富山商工会議所会頭 富山県商工会議所連合会会長
庵 栄伸
黒部ダムに新観光ルート 今夏、半世紀ぶりに誕生

 1月1日に発災した令和6年能登半島地震におきましては、全国の商工会議所および多くの皆様方から温かいお見舞い、激励を頂戴いたしまして、誠にありがとうございます。
富山県内におきましては、能登半島に近い氷見、射水、高岡エリアで、液状化現象による被害が大きく、ようやく復旧の緒についたところでありますが、一方で3月16日の北陸新幹線「金沢~敦賀間」延伸開業を控え、被災地の復旧・復興に向けた大きな追い風になればと期待しております。昨年末には、福井・金沢・富山商工会議所の会頭、副会頭ら16人が福井市で一堂に会し、今後の連携・協力について意見交換を行い、新幹線効果を最大限に発揮するには大阪までの早期全線開業が不可欠であること、3都市が1時間圏内の経済エリアになること、そして、北陸と関西の沿線自治体や経済団体と緊密に連携し、広域観光や販路開拓、会議所職員の質向上に取り組むことを確認いたしました。
県内では今夏、日本有数の巨大ダム・黒部ダムに半世紀ぶりとなる新たな観光ルート「黒部宇奈月キャニオンルート」が誕生します。既存の「立山・黒部アルペンルート」とつながり、回遊性が向上するなど、地元では観光振興への期待が高まっています。被災地の復旧も含め、観光面・経済面において北陸新幹線敦賀延伸開業の効果を最大限まで生かしていきたいと考えております。

■福井商工会議所会頭 福井県商工会議所連合会会頭
八木 誠一郎
恐竜博物館、越前がに 魅力ある観光地 福井へ

 この度の令和6年能登半島地震におきまして、全国の商工会議所の皆様から温かいご支援を頂戴し、心より感謝申し上げます。
さて、一般財団法人日本総合研究所が2年ごとに行っている「全47都道府県幸福度ランキング」において5回連続で日本1位の福井県は、子どもの学力や体力でも全国トップクラスであります。その風土と勤勉な県民性は、モノづくり技術の向上にも大きく影響してきました。昨年公開された映画「おしょりん」で紹介された眼鏡フレームや、高い国内シェアを誇る合成繊維をはじめ、キラリと光る特徴ある技術を持った製造業が多数立地しています。
観光面では、世界三大恐竜博物館の一つ「福井県立恐竜博物館」が、昨年7月のリニューアルを経てさらに展示内容を充実しました。約770年の歴史を誇る「大本山永平寺」は、禅文化を体験できる施設等が門前に整備され、外国人旅行客の注目度も高くなっています。また、その他の観光コンテンツにもさらに磨きをかけているところです。
観光の魅力として重要なのが食です。全国で唯一皇室に献上されている「越前がに」。辛めの大根おろしをかけた「越前おろしそば」。そして30以上の蔵元が多彩な味を誇る日本酒など、お薦めしたいものばかりです。
北陸新幹線の福井県内開業を契機にようやく北陸3県が1本のコースとして繋がり、関西との交流人口がさらに拡大するものと期待しています。そして次のステージは新大阪までの新幹線延伸です。一日も早く実現するよう、関西からの強力なバックアップを引き続きよろしくお願いいたします。



2024.03.06
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