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大商ニュース   2024/1/10号



マル経融資制度発足 50周年 鳥井会頭らが記念対談
支援事例発表会も

 2023年10月に小規模事業者経営改善資金(マル経融資)が制度発足50周年を迎えたのを記念し、鳥井信吾・大阪府商工会議所連合会会長(大阪商工会議所会頭)と上村一彦・大阪府商工会連合会会長(四條畷市商工会会長)による対談が12月19日、日本政策金融公庫の主催により大阪市で実施された。
 マル経融資は、商工会議所・商工会の経営指導を半年以上受けた小規模事業者が、無担保・無保証で通常最大2000万円まで利用できる融資制度。制度発足以来、大阪市内の企業延べ約14万6千社が計4457億円に上る融資を受けている。
 対談の中で、鳥井会頭は、「コロナ禍を経て大阪市内の小規模企業の状況は、業種の違いやビジネス手法、取り扱い商品、取引先の業況などに大きく左右され、明暗が二極化している」と説明。「円安や中国経済の減速、原資が確保できない中での賃上げや人手不足、進まぬ価格転嫁など課題が山積している」とし、小規模事業者に対する政策的な後押しや、商工会議所・商工会に代表される支援機関による積極的な個者支援の必要性を訴えた。マル経融資に関しては、「無担保・無保証、低金利に加え、企業の『足元』を支える金融支援と、『将来』を構築する経営指導が一体となった画期的なもの」として、同融資の果たす役割の大きさを賞賛した。
 また、12月18日には、大阪府内商工会議所・商工会の経営指導員による「経営指導事例発表会」が大阪市で開かれ、マル経融資を起点とする小規模事業者への支援事例8件が発表された。
 審査の結果、大商中央支部の中本悠介経営指導員による発表が最優秀賞に選出された。審査委員長の村上義昭・大阪商業大学教授は、「基本に忠実、かつ効果的な経営戦略を策定した事例であり、今後経営支援のロールモデルとして多くの支援現場で活用してもらいたい」と講評した。

【問合せ】中小企業振興部TEL6944・6461


大阪活力GP 「59年ぶりの関西ダービー」表彰
未来デザイン・チャレンジ賞に「香味醗酵」

 大阪商工会議所はこのほど、大阪の産業や地域経済の発展に貢献した個人や団体を表彰する2023年の「大阪活力グランプリ」に「59年ぶりの関西ダービー(阪神タイガース オリックス・バファローズ)」を選出した。新設した未来社会のデザインを試みる未来デザイン・チャレンジ賞には「株式会社香味醗酵」を選出し、12月12日、表彰式を大商で開いた。
 グランプリは、59年ぶり2度目となる関西球団同士のリーグ優勝と日本シリーズ対決で、大阪・関西を盛り上げ、大きな活力と勇気を与えた点が評価された。
 「香味醗酵」は、大阪大学発ベンチャーとして、世界で初めて匂いを数値化する独自技術を開発。様々な匂いを再構成・転送する技術など、多様な分野で社会実装が期待できる新機軸の技術が評価された。
 表彰式に出席した阪神タイガースの村山学総務本部総務部専任部長は、「さらに愛されるチーム作りを目指し、日々精進したい」、オリックス野球クラブの菅文博執行役員管理本部長は、「また関西ダービーを実現して地域活性化に貢献していきたい」と語った。
 未来デザイン・チャレンジ賞を受賞した香味醗酵の久保賢治代表取締役・最高事業開発責任者は、映像に合わせて匂いを再現するテレビなどの実用化も見据え、「万博が開催される頃にはテレビを通じて匂いを届けることもできるはず」と抱負を述べた。

【問合せ】企画広報室TEL6944・6304


会員交流の輪広がる

 大阪商工会議所は12月12日、「2023年度会員交流大会」を大商で開き、500人超の会員が参加した。
 冒頭、鳥井信吾会頭が開会あいさつに立った後、新入会員を多数紹介いただいた組織基盤強化貢献者に感謝状を贈呈した。
 講演では、棋士の羽生善治氏が将棋を指す上で指針にしている「直感、読み、大局観」について語ったほか、AI(人工知能)技術の進展についても言及した。
 続いて開かれた立食形式でのパーティーには250人が参加し、交流の輪が広がった。
【組織基盤強化貢献者】
伊藤忠オリコ保険サービス、エア・ウォーター、永和信用金庫、大阪シティ信用金庫、大阪商工会議所女性会、大阪信用金庫、関西みらい銀行、北おおさか信用金庫、江綿、錢高組、大同生命保険、東京海上日動火災保険、のぞみ信用組合、ピースワン、レンゴー、YRC保険サービス
(事業所名五十音順)

【問合せ】会員組織担当TEL6944・6277


万博「テーマウィーク」で次世代コミュニティ支援

 大阪商工会議所は12月12日、2025年大阪・関西万博で次世代コミュニティが実施するプログラムを公益社団法人2025年日本国際博覧会協会と連携して支援すると発表した。
 世界経済フォーラム傘下の若者団体「グローバル・シェイパーズ・コミュニティ大阪ハブ」は、対話による解決策を探る取り組み「テーマウィーク」で設定された「未来への文化共創」などのテーマに沿い、万博会場内で地球課題解決に向けた行動計画を発表する。大商は調査研究の一環として実施する有識者会議「未来社会創成委員会」の開催実務などを行う。
 同日、開かれたトークセッションでは、石川勝会場運営プロデューサー、佐久間洋司グローバル・シェイパーズ・コミュニティ大阪ハブインパクトオフィサー、東和浩大商副会頭が登壇。東副会頭は「若い人たちが描く未来の視点を足元のビジネスに取り入れる良いきっかけになる」と期待を述べた。

【問合せ】万博協力推進室TEL6944・6323


マクロミクロ――レシート再確認

 「あれっ、これって金額おかしくない?」カフェでコーヒーとパンをオーダーしたのに、レシートを見るとコーヒーだけになっている。一瞬、よくないことも頭をよぎったが、ここは正直にと思い直しレジへ。責任者らしき人から「わざわざ申し出ていただき申し訳ありません」と謝罪を受け、正しい金額で支払いを済ませた◆実のところ、つい先日も別の店でレジの打ち間違えがあり、金額を修正してもらった。これまでも打ち間違えはあったが、最近少し増えたかなと感じる。キャッシュレスになり、モノとお金の実感が湧かなくなったことも一因かもしれない◆海外では、日本に比べ金額や釣り銭の間違えが多く、支払う方が金額を確認することが常識になっている。日本も海外と同じレベルになってしまったのかと、少し残念に感じる◆でも本当にそうなのか。キャッシュレスを推進してきたのも、国際標準という言葉で海外の仕組みを導入してきたのも、私たちの世代ではなかったのか。これからはその都度きちんと金額を確認し、間違っている時には、声を荒げす修正してもらおう。そういう心の余裕を持ちたい。(鉄)


2025年大阪・関西万博 前売り入場チケットあっせん販売

 大阪商工会議所は、2025年大阪・関西万博の前売り入場チケットのあっせん販売を行っています。今回の万博は電子チケットが基本で、記念チケット(紙素材)は通常1枚1,000円程度ですが、大商のあっせんなら、モノクロ100円、カラー150円(税別、送料別)で、記念チケット(簡易版・紙素材)を1枚からご購入可能です。会員の皆様には、今号にチラシを封入しております。

【問合せ】万博協力推進室TEL6944・6323


第3回ビジネス講演会 鳥貴族 グローバルチキンフード
カンパニーへの挑戦

 1985年、東大阪で創業の焼鳥居酒屋チェーン「鳥貴族」。創業者で、その経営手腕が注目される鳥貴族ホールディングスの大倉忠司社長が創業から大切にしている信念、逆境を乗り越えた経験、人づくりの勘所、「永遠の会社」を目指した今後の経営戦略などを語る。事前申込制。
日 時 2月27日(火)14:00〜15:30
会 場 大阪商工会議所
参加費 無料
定 員 300人

【問合せ】経営相談室TEL6944・6473


年頭所感 大阪商工会議所会頭 鳥井 信吾
挑戦実現へ「やってみなはれ」

 謹んで新年のお祝いを申し上げます。
 昨年は、3年に及ぶコロナ禍がようやく収束し、春以降は経済活動が正常化、インバウンド需要も急回復し、まちに久しぶりに活気が戻りました。しかしウクライナやイスラエルでの軍事衝突など、国際社会の分断は進み、国内経済でも、円安、エネルギー・原材料価格の上昇、人手不足など依然続き、大きな環境変化への対応を迫られています。
 すなわち、激動する世界情勢の変化、日本のイノベーションや国際競争力の強化、気候変動対応、循環型社会の実現、ウエルビーイング等々、中長期で取り組むべき課題も山積するなか、転換期だからこそ、挑戦や異論を促し、歪みや揺り戻しも柔軟に受け止めながら、新しい時代を切り拓いていきたいものです。
 こうしたなか、2025年に開催される大阪・関西万博には世界160の国や地域と、国際機関、例えば国際連合、欧州連合、アセアン、アフリカ連合委員会、国際赤十字などが参加します。万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」ですが、これはSDGsとIndustry5・0、Society5・0の実現に他なりません。2025年万博は「世界の分断」を乗り越えて、複雑化する社会課題を世界各国とともに考え、SDGsやIndustry5・0、Society5・0の実現をめざすことを大阪・関西が世界に示す大きなチャンスであると考えます。万博開催をいよいよ来年に控えネガティブな万博に対する評価を乗り越えて、今一度、大阪・関西で開催される意義を思い起こしていきたいものです。
 大阪商工会議所においても、コロナ禍後のイノベーティブな大阪経済の発展はもちろん、社会課題解決に貢献する大阪をめざして、異業種・異分野の連携や町工場ネットワーク等に取り組んでいきます。例えば、大阪・関西が強みを持つライフサイエンス・ウエルネス分野では、「医工連携」「災害医療」「やさしい病院」「医師や医療関係者の負担軽減」等のテーマをかかげ、多様な業種の連携・融合を促し、実証実装に取り組みます。また大阪府・大阪市による万博の「大阪ヘルスケアパビリオン」では、中小企業やスタートアップが出展できるよう、「サステナブルなファッション」「町工場の力を結集した世界のお困りごと解決」「ウエルネスオフィス」等をテーマに、ものづくり企業のイノベーションを支援しています。
 「うめきた1期・2期」や「なんば駅前広場」など、万博に向けて整備される都心部を「交流の舞台」「未来社会の実験場」として活用するとともに、数多くある大阪伝統の商店街、夢洲へのクルーズ、大阪の祭礼・お祭り・フェスティバルなどの、観光資源の磨き上げも重要です。さらに関西空港から泉州、南河内、大阪ミナミの都心部につながる「グレーターミナミ」エリアの、豊かな歴史、文化、食などに注目して観光コンテンツとして発信し、広域での活性化を図っていきたいと考えています。
 一方で、コロナ禍から脱却した今、日本は新たな成長のため、蓄えてきた力を始動する時であります。また、大阪・関西の中小企業や小規模事業者の経営基盤を固める支援にも注力せねばなりません。5つの支部に加え、大阪府中小企業活性化協議会、大阪府事業承継・引継ぎ支援センターを核として、資金繰り、中長期の経営計画支援、DX、IT導入、販路開拓、新分野進出、海外進出、そして、再生・承継も含め、中小企業の日々の経営の伴走支援に一層力を尽くします。
 世界の成長センターであるアセアン各国とのビジネス強化のため、昨年設置した「日本アセアンビジネス促進プラットフォーム」を一歩ずつ作り上げ、アセアン各国と大阪の海外販路開拓や投資の支援に取り組んでいきます。
 大阪商工会議所は引き続き、大企業、中堅企業、中小企業、スタートアップ、若者、老若男女全ての人々の挑戦を、「やってみなはれ」と、その実現まで力強く後押ししてまいります。
 皆様方には、本年もより一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。


◆個人情報の取り扱い 大阪商工会議所が主催するセミナーなどの参加申込書にご記入いただいた情報は、大商からの各種連絡・情報提供に利用するほか、講師には参加者名簿として提供します。


活躍する女性リーダーたち<51> シーダ 代表取締役社長 矢野 ひとみ さん
社員に寄り添った組織に

 大阪商工会議所は、活躍する女性リーダーを応援する表彰事業を実施している。当欄では同事業の受賞者を紹介する。

 約20年前、企業のコールセンターに入社。アルバイトとして勤務していたが、受注数トップで頭角を現し、正社員に登用されて統括本部長まで務めた。その後、音響会社でコールセンター事業を立ち上げ、責任者に就任。2021年にスピンアウトしてシーダを設立した。
 独立の契機はオフィスの移転だった。当時、コールセンター勤務の多くは子育てや介護中のパート社員だったため、勤務地の変更がないようオフィス探しに奔走し、移転先を同じ都島区内に決定。安堵する一方、社員に寄り添った組織に変えたいとの思いを強くした。独立は会社に認められ、事業と社員を引き継いだ。
 設立から3年、社員数は50人になった。定年はなく、年齢層は20〜70代と幅広い。シフトは社員の希望が最優先。子の看病などの急な欠勤にも対応できるよう皆で協力して職場環境を整えてきた。話し方など技術向上を目的に研修を行うなど社員の能力開発にも注力する。23年3月にブルーローズ表彰、9月に第22回女性起業家大賞最優秀賞を受賞。
 「職位を細かく設定して昇進の機会を多くすることにより、チャレンジ精神や自信の醸成を図っています。パート社員もいずれは正社員で働きたいと思う組織を目指します」


万博に向け大阪の魅力発信
総領事ら海外関係者招き中之島美術館で

 大阪商工会議所は12月18日、「大阪シティプロモーション」を大阪中之島美術館(大阪市北区)で開いた。2025年大阪・関西万博の開催時に、海外から来訪する数多くのゲストを街全体で迎えることを重視し、在日外国公館関係者や外資系企業関係者を対象に大阪の魅力ある施設やエリアと、そのユニークな活用方法についての情報を提供した。
 同事業は、大商が大阪中之島美術館で大阪・関西万博の「大阪ヘルスケアパビリオン」のスタートアップ・中小企業展示の出展企業選考会を開くのに合わせて実施したもの。大阪には芸術、音楽、歴史的施設などが数多く存在し、それをユニークべニューとして活用することができる例も多くなっている。海外からの来訪者を多く迎え入れる在日外国公館関係者などに、そうした魅力への理解を促した。
 まず、スタートアップのピッチコンテスト視察の後、大商の鳥井信吾会頭が大阪の歴史や文化にもふれる開会あいさつを行った。大阪国際会議場の藤田正樹社長が中之島などの大阪の都心の魅力について語り、来年まちびらきをするグラングリーン大阪のまちづくりについては、三菱地所の大野郁夫執行役常務がプレゼンテーションした。
 2つ目のプログラムとして、パサージュで音楽を鑑賞しながらネットワーキングができる交流会を実施。公益社団法人2025年日本国際博覧会協会が主催するTEAM EXPO 2025の共創チャレンジの一つ「WAON」が琴をはじめとする和楽器による演奏や琴演奏の体験会を行った。取り組み全体で国内外の様々な属性の方々の交流が実現し、万博開催時に文化や人の交流の活性化を促す機運が醸成された。
 同事業には、大商の冨田稔・国際ビジネス委員長(丸紅執行役員 大阪支社長)や今井雅啓・中国ビジネス委員長(伊藤忠商事専務理事)も参加。関西領事団長のキャロリン・デービッドソン在大阪英国総領事をはじめ60人近い海外関係者が集い、姫野勉関西担当大使も交流に加わった。参加者からは、「大阪には多様な魅力ある施設があり、歴史や文化を味わえる雰囲気、場所があることを再認識した」「新しくできる街にも期待できる」といった声が聞かれた。

【問合せ】ライフサイエンス振興担当TEL6944・6484


ウェルネスを実現するテクノロジーと空間 未来のウェルネスピッチ
万博出展候補 32者決定

 大阪商工会議所は12月18日、「未来のウェルネスピッチ」を大阪中之島美術館(大阪市北区)で開き、2025年大阪・関西万博の「大阪ヘルスケアパビリオン」における「ウェルネスを実現するテクノロジーと空間」をテーマとする展示企画について出展者を選考した。企業関係者ら約250人が来場する中、同ピッチには、書類選考を経たウェルネス・ヘルスケア分野のテクノロジーやサービスを有する48者が登壇し、32者が出展権を得た。
 冒頭、大商の鳥井信吾会頭は「万博での展示を経て、世界市場をめざして羽ばたくスタートアップ・中小企業がこの場から誕生することを願っている」とあいさつ。その後、48者は2会場に分かれてピッチと選考委員との質疑応答を行った。選考委員は、医師やコンサルタント、デザインエンジニア、ベンチャーキャピタリストが務め、展示への適合性や新規性、テクノロジーの確からしさなど、4つの項目で採点した。
 選考の結果、1会場の最高得点は、指先の毛細血管から健康状態をチェックする「あっと」、次いで認知状態をリアルタイムで検知し個人別のVR体験を提供する「Mirai Innovation研究所」、2会場の最高得点は、毛髪から過去に蓄積したストレスをチェックする「イヴケア」、次いで小型の脳波計測計で心の変化を可視化する「CyberneX」となった。
 選考を勝ち抜いた企業は最終確認の上、大商が企画する万博展示出展ゾーンで、2つのテーマに分かれ、2025年4月29日から5月12日に1週間ずつ交代で展示を行う。

■出展候補32者一覧
あっと、アルガルバイオ、e―lamp.、イヴケア、ウェルクル、xCura、OUI、ORPHE、筋肉Phoneプロジェクト、グリーンユーティリティー、クリムゾンテクノロジー、サイキンソー、CyberneX、ジーンクエスト、J―Support、タムラテコ、NERON、ハピネスコーポレーション、ピーエーエス、ピクシーダストテクノロジーズ、PITTAN、VIVIANA NOVANTA、PLEN Robotics、マトリクソーム、michiteku、Mirai Innovation研究所、ミルプラトー、YANCHERS、UBeing、ユーブローム、RASCAL’s、oneA
(法人・屋号名五十音順)

【問合せ】ライフサイエンス振興担当TEL6944・6484


万博に向け実証実験支援 安全性や操作性を確認

 大阪商工会議所は12月6〜7日、大阪府、大阪市とともに構成する「実証事業推進チーム大阪(以下、「推進チーム」)」で、竹中工務店を代表法人とする海床ロボットコンソーシアムとNPO法人大阪水上安全協会が共同で実施する都市型自動運転船「海床(うみどこ)ロボット」による都市の水辺のイノベーションに関する実証実験を後押しした。
 「海床ロボット」は、海や運河・河川などの水面に浮かべた床(9平方メートル)が自動で離着岸する自動運転船のこと。3回目となる今回の実証実験では、大阪城公園の東外堀で被験者を乗船させ、NPO法人大阪水上安全協会が船舶事業者の観点から安全性や操作性を確認した。
 実証実験で得た成果や知見を踏まえ、同コンソーシアムは、大阪・関西万博開催時に大阪市内の水辺での活用をめざす。
 先端技術を活用した実証実験にご関心がある場合は担当まで。

【問合せ】産業・技術振興担当TEL6944・6300


愛媛県と連携 新興企業とのマッチング会

 大阪商工会議所は、在阪スタートアップの地域の枠を超えた事業展開・販路拡大を支援する「スタートアップ販路拡大支援プログラム『COLUMBUS(コロンブス)』」を実施している。
 1月30日には、愛媛県と連携し、「中堅・中小企業の業務効率化」を支援する製品・サービスを保有する関西のスタートアップとのマッチング会を愛媛県庁(松山市)で開く。午後1時30分〜3時30分。無料。オンラインでも参加可。
 同プログラムは、日本全国の商工会議所や自治体と連携し、京阪神のスタートアップと現地の大手企業、中堅・中小企業とのビジネスマッチングを行うもので、これまで東京や名古屋、札幌、広島でも実施している。

【問合せ】産業・技術振興担当TEL6944・6300


脱炭素経営を解説 省エネ・省CO2セミナー 1月24日

 大阪商工会議所などは1月24日、「中小事業者のための省エネ・省CO2セミナー」を開く。
 近畿経済産業局と近畿地方環境事務所が省エネルギー関連や脱炭素関連の政策動向や補助事業を紹介。大阪府環境農林水産部がJ―クレジット制度を活用した事業者の脱炭素事業や、省エネにつながるエアコン・冷凍機器冷媒の管理を解説する。
 また、セッツとシャープエネルギーソリューションが、物流倉庫における監視カメラを使用した照明設備の自動制御システムによる省エネ対策事例を発表する。午後2時〜4時30分、大商会場とオンライン配信の同時開催。無料。事前申込制。

【問合せ】産業・技術振興担当TEL6944・6300


事業承継型M&A相談が強み 大阪府事業承継・引継ぎ支援センター

 事業承継が円滑に進まなければ、技術やノウハウなど貴重な経営資源や雇用機会が失われることはもちろん、バリューチェーンが寸断されることから地域経済全体に深刻なダメージを及ぼしかねない。こうした事態を打開するため、大阪商工会議所は、「大阪府事業承継・引継ぎ支援センター」を設置し、事業承継に詳しい専門家が事業者からの幅広い相談に応じている。
 同センターの窓口では、親族内承継も含めた事業承継の全体の進め方や事業承継型M&Aなどの後継者不在の場合の事業引き継ぎの手法などの相談に対し、中小企業診断士などの資格を持った専門家が対応。2011年10月の開設以来、6000件以上の相談に対応し、500件以上の事業承継を完了させてきた。事業承継が課題の中小企業はご相談を。月〜金曜日。無料。事前予約制。

【問合せ】事業承継・再生支援担当TEL6944・6257


サイバー攻撃に対策を ホームページ作成ツール 注意喚起セミナー

 ホームページ作成ツール「WordPress」は、素人でも簡単にホームページを構築、更新できる。ITに長けた人材が不足している中小企業にとって便利なツールであるが、脆弱性が多いともいわれている。セキュリティー対策を怠ると、ホームページが乗っ取られたり、改ざんされるなどサイバー攻撃の被害に遭う可能性がある。
 そこで大阪商工会議所は2月8日、セミナーを開き、大商と立命館大学が共同で実施した、中小企業のホームページ改ざんの危険性を診断した調査の結果からリアルな実態を紹介するとともに、サイバー攻撃対策のポイントを立命館大学大学院の田中啓介氏が解説する。
 簡単に策定できる大阪府「超簡易版BCP『これだけは!』シート」の紹介、WordPressの個別相談会も行う。
 午後3〜5時、大商会場とオンライン配信の同時開催。無料。

【問合せ】経営情報担当TEL050・7105・6004


企業の将来担う人材育成 新入社員研修 即戦力化を支援
 

 大阪商工会議所は、2024年度の新入社員向け講座を4月から開く。全16講座による豊富なラインアップで、幅広い業種・職種で必要な行動や知識を漏れなくカバー。企業の競争力を左右する「人的資本の強化」が注目されるなか、新入社員の価値を最大化し、即戦力化を支援する。今回、昨今職種にかかわらず社会人必須のスキルとなりつつあるプレゼンテーション講座を新設した。
 「新入社員基礎講座」では、黒田章裕・大商副会頭(コクヨ会長)が新入社員に期待を込めて特別講演を行うとともに、社会人としての働き方や心構え、ビジネスマナー、セルフマネジメント力について学ぶ機会を提供する。
 社会人としてのマナーとスキルを徹底的に習得できるビジネスマナーの講座は2日間と単日のコースを用意。ビジネス文書やメールの書き方、電話応対マナー、正しい言葉遣いを学ぶ講座など、必要なスキルをピンポイントで習得する講座もある。
 営業担当者向け、製造業新入・若手社員向け、労働・社会保険実務の基礎など職種や業種に特化した講座は、新入社員だけでなく、新任担当者にもおすすめ。
 会員の受講料は原則1日=2万5140円、半日講座=1万6760円。一般の受講料は会員料金の概ね1・8倍。一部の講座でオンライン受講にも対応。セット割引となる講座もある。いずれも定員制。

【問合せ】研修・採用支援担当TEL6944・6421


人事労務・メンタルヘルス対策 専門相談窓口

 労働基準法改正による建設業などの残業上限規制が今年4月から適用される。労働時間の上限規制に対応するためには、労働時間の管理体制の構築、人材の定着、労働生産性の向上に留意して労働環境の整備をおこなう必要がある。
 大阪商工会議所の「人事労務・メンタルヘルス対策」専門相談窓口では専任の社会保険労務士が労務トラブル、ハラスメントや育児介護休業規定、メンタルヘルス対策、高年齢者の人材活用、就業規則、働き方改革への対応など、あらゆる労務問題に関して企業の実情にあった解決策を助言している。
 相談無料。大阪府内の中小企業の経営者や人事労務担当者が対象。火・水・木曜日(休館日を除く)午前9時〜正午。面談・電話とも可。予約優先。

【問合せ】経営相談室TEL6944・6472


タカラベルモント創業者 吉川秀信と70年大阪万博

 大阪企業家ミュージアムは、現在開催中の特別展示(会期=3月23日まで)の関連講演会「70年大阪万博の夢とパッション、2025年大阪・関西万博に期待すること〜タカラベルモントと万博グッズコレクターの視点から」を3月8日に開く。
 理美容椅子の世界的企業を一代で築いたタカラベルモント創業者・吉川秀信氏の70年大阪万博へかけた夢や想いを同社広報室の桝井貞次氏が講演。また万博グッズコレクターの白井達郎氏が70年大阪万博の魅力を熱く語る。両氏の軽妙なトークで開催400日が目前に迫る2025年大阪・関西万博への期待にもふれる。
 午後2時〜3時30分、大阪企業家ミュージアムで。参加費は500円。定員40人。事前申込制。
【問合せ】大阪企業家ミュージアムTEL4964・7601


グローバル幕末史と五代友厚 大阪企業家ミュージアム

 大阪企業家ミュージアムは2月13日、大阪取引所と共催で講演会「グローバル幕末史と五代友厚〜パリ万博を中心に」を開く。
 1867(慶応3)年、パリで開催された万博には、幕府、佐賀藩、そして薩摩藩が日本から正式に参加した。この薩摩藩の参加を牽引したのが、大阪経済の近代化に貢献した五代友厚である。
 今回は、激動の幕末期にグローバルな視点で新しい時代を切り拓こうとした五代友厚の活動について、明治維新史が専門の神田外語大学の町田明広教授が講演する。午後2〜4時、大阪企業家ミュージアムで。無料。定員40人。事前申込制。

【問合せ】大阪企業家ミュージアムTEL4964・7601


国際税務 アップデート講座 2月27日

 大阪商工会議所は2月27日、「国際税務アップデート講座〜BEPSを中心として」を開く。
経済協力開発機構(OECD)は税源浸食・利益移転(BEPS)の枠組みの見直しを行い、BEPS2・0と言われる100年に一度の国際課税の大改革を進めている。日本では2023年度税制改正において最低追加課税制度(GloBEルール)が盛り込まれ、日本企業の対応も本格化している。
BEPSやGloBEルール、基本的なマーケティングや販売活動に対する固定利益の規定(利益B)に関する制度概要・実務対応について、EY税理士法人の専門家が体系的に解説する。午後2時〜4時30分、大商で。会員9000円、一般1万4000円。事前申込制。

【問合せ】国際部TEL6944・6411


ナッジで人を動かすビジネスで使える行動経済学
チェンバーカレッジ第4回

 大阪商工会議所は、チェンバーカレッジ第4回として「ナッジで人を動かす〜ビジネスで使える行動経済学」を開催する。
 ナッジとは人間の心理特性に訴求し、自発的に望ましい行動を取るよう促す設計で、スーパーマーケットのレジ前の床に足跡シールを貼って行列を誘導するなどが例。ナッジを提唱した米国の行動経済学者がノーベル賞を受賞したこともあり、ビジネスへの応用が世界的に注目されている。
 今回は「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ)などにも出演する青森大学の竹林正樹客員教授が企業活動や政策における事例を交えてナッジを解説する。ユーチューブで1月30日から2月13日まで配信。無料。事前申込制。

【問合せ】研修・採用支援担当TEL6944・6499


容器包装リサイクル 委託申し込み受け付け 2月9日まで
 

 大阪商工会議所は、日本容器包装リサイクル協会の委託を受け、容器包装のリサイクルに関する相談と2024年度再商品化委託申し込みの受け付けを行っている。
 容器包装リサイクル法により、家庭から排出される容器包装廃棄物について、@「容器」「包装」を利用して中身を販売する事業者A「容器」を製造する事業者B「容器」および「容器」「包装」がついた商品を輸入し販売する事業者は、「特定事業者」として再商品化(リサイクル)が義務付けられている(一定規模以下の事業者を除く)。再商品化の委託申し込み受け付けは2月9日まで。

【問合せ】経営相談室TEL6944・6472


貸会議室・地下駐車場 4月から利用料を改定します

 大阪商工会議所は4月1日から、貸会議室利用料と地下ビル駐車場の利用料金を改定します。
 昨今の光熱費を含む諸経費の高騰により、現行の料金体系を維持することが難しい状況になっていることから、現行料金の約10%増の料金に改定します。備品については、インターネット利用料を無料化します。
 地下駐車場は、最初の1時間600円、以後30分ごとに300円、営業時間内(午前8時〜午後8時)は最大2400円の料金になります。

【問合せ】管理担当 会場係TEL6944・6268


大商ニュース 「同梱サービス」
価格改定のお知らせ

 大阪商工会議所は、仕事に役立つ財務分析スキルを基礎から体系的に学ぶことができる「ビジネス会計検定試験」の受験申し込みを、1月12日から2月1日まで受け付ける。
 同検定は、貸借対照表や損益計算書、キャッシュ・フロー計算書などの財務諸表を分析して企業の状況を把握することを目的としている。団体受験する企業の人事部長は「財務諸表を読む力を身につけ、会社の数字を理解し、数字でものを考える力を得てほしい」と期待する。
 試験日は3月10日。受験料は1級11,550円、2級7,480円、3級4,950円。

【問合せ】検定担当TEL6944・6430


法律懇話会
各分野の第一人者が解説 新たに情報交換会も実施

 大阪商工会議所は2024年度「法律懇話会」を開講する。これは、会社法・株主総会対応を中心に金融商品取引法、労働問題、AI(人工知能)活用の法的課題まで、企業法務実務に直結する幅広いテーマを、各分野の第一人者である研究者・実務家が解説する。2024年度からは新たに、企業法務実務をテーマとした参加者間の情報交換会を、年数回実施する。
 4月開講、全16講座、各回2時間。年会費は1社あたり会員88,000円、一般138,600円。

【問合せ】企画広報室TEL6944・6304


特集 クイズで知る!大阪・関西万博

 2025年大阪・関西万博に関するあれこれをクイズにまとめました。開幕まであと1年になった万博について、”予習”のつもりで、クイズにチャレンジしてください。
 大阪商工会議所は、開催地として万博を成功させるために、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会や大阪府・大阪市、他の経済団体と連携して、万博開催の機運を盛り上げる活動や、前売り入場チケットの購入促進に取り組んでいます。会員企業の皆様も、ぜひご協力いただきますようお願い申しあげます。

【問合せ】万博協力推進室TEL6944・6323

■第1問(万博の概要に関する問題)
 2025年に開催される大阪・関西万博に関する次の文章のうち、正しいものはどれ?
@開催期間は2025年4月1日〜10月31日
A想定来場者数は2,200万人
B開催場所は舞洲     
C経済波及効果は約2兆円
 2025年大阪・関西万博は2025年4月13日〜10月13日の184日間、夢洲で開催されます。想定来場者数は2,820万人で、その経済波及効果は約2兆円とも言われています。ちなみに、2029年開業予定の大阪IRの経済波及効果は年間約1.1兆円と算定されています。
<正解:C経済波及効果は約2兆円>

■第2問(万博の概要に関する問題)
大阪・関西万博の入場券は開幕500日前となる11月30日から発売が開始されます。様々な種類の入場券が用意されますが、以下の券種、販売期間、概要、大人料金の組み合わせで間違っているものは?

 超早期購入割引の1日券は、2023年11月30日〜24年10月6日に購入でき、大人料金は6,000円です。「大人料金6,700円」というのは、2024年10月7日〜25年3月31日に購入できる早期購入割引の1日券料金です。同じ券種でも、早期購入がお得です。
<正解:A1日券>

■第3問(大阪パビリオンに関する問題)
大阪の自治体・企業・大学等が連携して、大阪・関西万博に出展する大阪パビリオン。
正式名称「大阪ヘルスケアパビリオン 〇〇 for Reborn」の〇〇に入る言葉は何でしょうか?
@Egg(たまご)
ANest(巣)
BChallenge(挑戦)
CCreation(創造)
正式名称は「大阪ヘルスケアパビリオン Nest for Reborn」です。
この名称は、同パビリオンの外観デザインから着想を得て、新しいものを生み出す「巣(Nest)」であることを表現しています。同パビリオンのテーマである「REBORN」を実現するための「巣」として、未来の大阪の可能性を感じることができる展示を目指しています。ちなみに…ロゴマークは「未来への可能性」のシンボル「たまご」がモチーフになっています♪
<正解:ANest(巣)>

■第4問(万博会場外の取り組みに関する問題)
大阪・関西万博では、テーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」を実現し、SDGsの達成に貢献するために、企業・自治体・個人など様々な人たちがチームとなって取り組む参加型プログラム「TEAM EXPO 2025 共創チャレンジ」があります。
以下のうち、「TEAM EXPO 2025 共創チャレンジ」に実際に登録されていないものはどれでしょうか?
@エコでええまち大阪    Aなにけんサウナ万博
Bせんなん♡プロジェクト   Cなくすで!フードロス
「TEAM EXPO 2025 共創チャレンジ」には、現在、150件以上が登録され、テーマは健康、教育、アート、防災など多岐にわたります。北海道から沖縄まで全国から「共創メンバー」が集まり、ワークショップや交流会などのイベントを開催しています。
<正解:@エコでええまち大阪>

■第5問(万博会場外の取り組みに関する問題)
大阪・関西万博では、世界中の国々が半年間にわたり同じ場所に集う機会を活かした「テーマウィーク事業」が実施されます。ほぼ1週間単位で地球的課題が8つのテーマとして設定され、会場の内外で、その解決策を話し合う「対話プログラム」と、具体的な行動のための「ビジネス交流」等を実施します。
以下のうち、テーマウィークの8つのテーマに含まれているものはどれでしょう。
@「SDGs」       A「宇宙」
B「旅行と交流」      C「学びと遊び」
テーマウィーク事業の8つのテーマは、以下の通りです。公式参加国、出展企業などの万博参加者だけでなく、全国の自治体や産業界などが集い、同じ地球的な課題について、会場の内外で解決策を話し合い、行動します。

<正解:C「学びと遊び」>

■第6問(ミャクミャクの問題)
大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」に関する文章で、間違っているものは次のうちどれ?
@あべのハルカスにミャクミャクなどの公式ライセンス商品を販売しているオフィシャルストアがオープンした
A特技は雨上がりに虹を見つけること
Bその正体は水の妖精
C愛称公募選考委員には歌手のaikoが参加した
ミャクミャクは細胞と水がひとつになったことで生まれた、不思議な生き物で、その正体は不明です。ミャクミャクの公式ライセンス商品などを販売するオフィシャルストア第1号店があべのハルカスにオープンしました。ぜひお買い求めください!
<正解:Bその正体は水の妖精>


2024.01.25
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