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大商ニュース   2023/8/10号



第7回通常議員総会 事業報告と決算了承 次期3号議員22人を選任
 

 大阪商工会議所は7月28日、第7回通常議員総会を開いた。2022年度の事業報告書案と決算書案が原案どおり承認された。3号議員と常議員に欠員が生じていたため補欠選任が行われ、3号議員、常議員2人がそれぞれ選任された。現在の議員は今年10月末で任期満了を迎えることから、次期3号議員の選任が行われ、22人が選任された。
 総会の冒頭であいさつに立った鳥井信吾会頭は、コロナ禍から抜け出した今、潮目の変化をいかに持続的な成長につなげていくか、大きな挑戦の時であるとした上で、①多様な連携の促進による成長支援の加速②2025年大阪・関西万博の着実な準備③組織基盤の強化の3点に注力したいと所信を述べた。
 議案の審議では、中小企業・小規模事業者への機動的な経営支援や、大阪・関西万博に向けた取り組み、ライフサイエンス・スポーツ産業の拡大、都市魅力向上、デジタル変革推進、生産性向上、事業承継、人材確保の支援の成果などをまとめた2022年度の事業報告書案と、それに伴う決算書案がともに承認された。
 続いて、3号議員と常議員の補欠選任が行われ、今井雅啓氏(伊藤忠商事専務理事)と森望氏(関西電力取締役代表執行役社長)が3号議員と常議員に選任された。
 次期3号議員の選任が行われ、定数の22人が選任された。これにより、既に各部会で選任された次期2号議員(計52人)と合わせ、議員定数150人のうち74人の次期議員が選任された。なお、残り76人の1号議員は、10月18日に開催される選挙で選任される予定。

■次期3号議員の選任結果
7月28日の第7回通常議員総会で選任された次期3号議員22人は次のとおり(敬称略・氏名五十音順)。
今井雅啓(伊藤忠商事専務理事)、岩田圭一(住友化学代表取締役社長)、角元敬治(三井住友銀行取締役副会長)、加藤好文(京阪ホールディングス代表取締役会長CEO取締役会議長)、木股昌俊(クボタ特別顧問)、小林充佳(西日本電信電話相談役)、角和夫(阪急電鉄会長)、園潔(三菱UFJ銀行特別顧問)、竹中統一(竹中工務店取締役名誉会長)、谷所敬(日立造船相談役)、津賀一宏(パナソニックホールディングス取締役会長)、筒井義信(日本生命保険代表取締役会長)、冨田稔(丸紅執行役員大阪支社長)、鳥井信吾(サントリーホールディングス代表取締役副会長)、楢原誠慈(東洋紡取締役会長)、西村貞一(サクラクレパスホールディングス代表取締役社長)、東和浩(りそな銀行シニアアドバイザー)、本荘武宏(大阪ガス取締役会長)、松本正義(住友電気工業取締役会長)、森望(関西電力取締役代表執行役社長)、芳井敬一(大和ハウス工業代表取締役社長)、吉田昌功(近鉄グループホールディングス顧問)


鳥井会頭あいさつ(要旨) 第7回通常議員総会
多様な連携を促進し企業の成長支援加速

 みなさん、こんにちは。
 役員・議員の皆様方には、日頃より大阪商工会議所の事業活動に格別のご高配をいただき、改めて厚く御礼申しあげます。
 議案の審議に入ります前に、私から、今後の大阪商工会議所の事業展開や組織運営にあたっての所信を申しあげ、皆様方の一層のご理解・ご支援を賜りたいと存じます。
 世界中を襲ったコロナ禍という、3年に及ぶ長いトンネルをようやく抜け出し、春以降、経済活動が活発に動き出しました。
 会員の皆様には、依然として続く原材料・エネルギー費の高騰、人手不足、価格転嫁などの課題を抱える中、回復する需要をいかに取り込むか、対応の真っただ中におられることと思います。
 大阪商工会議所はこうした会員の皆様の要望に的確にお応えし、大阪経済の活性化を力強く推進してまいりたいと考えています。
 それでは、今後の事業運営において、特に注力したい点を3点申し上げます。
<1.多様な連携による成長支援>
 1点目は、多様な連携による成長支援です。
 大阪商工会議所の強みは、1878年設立の145年の歴史が積み上げてきた信用・信頼です。
 この強みを最大限に活かし、会員の皆様が1社では実現しえない、連携してこそできる新たなビジネスの創出、それによる成長力の強化をサポートしてまいります。
 例えば、7月12日にうめきた・グランフロント大阪のコクヨショールームで、「ウェルネスオフィスとは何か?」を展示する、マッチングイベントを開催いたしました。
 これはオフィスに通うだけで、その人の健康情報を先端技術によるセンサーでモニタリングし、アクションにつなげ、働く空間と健康を両立させる試みです。
 全国のスタートアップ90社にご参加いただき、報道各社10社、そして約300人の方々が参加し、大盛況でした。
 またSDGsプラットフォームがあります。
 シェフ・料理人の考え方はもちろん、食のサプライチェーン、すなわち食品販売・運送・保険の3者が連携した「食品ロス削減」のためのスキームづくりとその実証実験をサポートします。
 さらに7月はじめには、ミシュラン星付きシェフらが食材の切れ端などを使った特別メニューをつくり、食べるだけで社会貢献できるイベント「HAJIKKO RESTAURANT」(はじっこレストラン)を開催しました。
 企業は利益を上げることが第一の目標・目的ですが、今述べた例はいずれも「未来志向」「社会課題を解決」する活動であり、今後の経済の成長に欠かせないものです。
 古くて新しい言葉である、シュンペーターの「イノベーション」をはじめとして、共通の目的を共有するための「パーパスモデル」や、管理者または経営者と、現場の当事者との乖離を埋めて、共通の目線で問題を解決する「生きた実験室」つまり「リビングラボ」などが今後のキーワードとなるでしょう。
 「パーパスモデル」や「リビングラボ」など横文字の言葉を使いましたが、これらはスタートアップの若い人達がよく使い、「変革の意欲」に満ちています。
 大阪商工会議所も果たしうる役割を再認識し、高い目標に取り組んでいきたいと考えています。
<2.2025年大阪・関西万博に向けた支援>
 2点目は、2025年大阪・関西万博に向けた支援です。
 今年4月には、関西の71商工会議所と連携して、万博2年前の機運醸成を行ったほか、6月には在日外国公館を招き、ネットワークづくりに取り組みました。
 万博関連の受発注案件に、中小企業の皆様からも応募できるよう、大阪府とともに、6月に専用サイトをオープンしたところです。
 また、大阪商工会議所は、大阪産業局とともに、大阪ヘルスケアパビリオン内に設置される中小企業・スタートアップ向けの「展示・出展ゾーン」の企画・運営を担ってまいります。
 ここでは中小企業やスタートアップの皆さんの技術開発やビジネスのアイデアが展示され、世界の人々に見られて、見るということによって、大きなインセンティブ、大きな刺激になるでしょう。
 一方で、万博について若手経営者らのご意見をうかがう懇話会を、6月に設置しました。
 万博を訪れる国内はもちろん、海外のインバウンドの方々に、大阪・関西を楽しんでいただけるよう、様々なアイデアを考えていきたいと思っています。
<3.組織基盤の強化>
 最後は、組織基盤の強化です。
 3万会員の皆様に、商工会議所に入ってよかったと思っていただけるよう、中小企業、小規模事業者の皆様の稼ぐ力の強化、スムーズな事業承継・再生支援を行い、サプライチェーンの再構築に向け、地域経済の維持強化につとめてまいります。
 そこで、コロナ後の回復に向け、新たな販路開拓ニーズが高まっていることを受け、6月から9月の4カ月で8回の商談会を開催するほか、10月、11月には大規模な商談会を開催します。
 また海外に向けても、4月に設立した「日本アセアンビジネス促進プラットフォーム」で視察会や商談会を行い、注目されるアセアン市場の開拓を支援してまいります。
 人手不足が強まるなか、若手人材の確保・育成のため、関西圏の約60大学と中小企業が集う機会を設けたり、中小企業の若手社員のキャリアデザイン塾を初めて開催しています。
 本年度は3年に一度の役員・議員の改選年でございます。皆様方には、大阪商工会議所の活動、ならびに新たな体制に向けましても、格別のご支援・ご協力を賜りますよう、重ねてお願い申しあげまして、私のあいさつとさせていただきます。
 ありがとうございました。


ライフサイエンス産業振興へ 京阪神3商 今年度の要望建議
 

 大阪、京都、神戸の3つの商工会議所は7月10日、「京阪神三商工会議所ライフサイエンス振興懇談会(三商懇)」を京都商工会議所(京都市)で開き、大商からは手代木功副会頭が参加した。同懇談会は、3会議所間の継続的な意見交換や政策要望などを通じて、関西が強みを有するライフサイエンス産業の活性化や輸出産業化を目指すもので、今回で12回目。
 まず、「2023年度関西圏におけるライフサイエンス産業振興にかかる要望」について審議した。新型コロナウイルスの感染法上の扱いが「5類」に移行したことに伴い、緊急対応が落ち着きを見せる中、医療・健康分野における安全保障リスクの軽減や円安を背景にした輸出産業競争力の強化、医療現場へのデジタル実装の加速など全25項目について議論。具体的には、緊急時における薬事承認制度の検証、効率的な規制順守に向けた薬事制度の運用改善のほか、医療・健康データ流通のための法規制改革、プログラム医療機器の普及促進、国際的な薬事規制調和の推進などの6項目を新たに盛り込んだ。
 その後の意見交換では、ライフサイエンス産業の振興に向けて、スタートアップの事業化における課題や出口戦略、資金面やマッチングの支援のあり方、大企業側の担当者のケイパビリティーなどについて議論した。今後、3会議所では、個別事業での具体化を目指す。
 なお、要望は8月1日、首相はじめ政府関係機関に建議した。

【問合せ】ライフサイエンス振興担当TEL6944・6484


マクロミクロ――財務諸表は会社の健康診断書

 「簿記の知識がない方にも、分かりやすく会計の勉強をしてもらいたい」――。そういう思いから、大阪商工会議所の企画検定としてスタートしたビジネス会計検定試験(財務諸表理解力検定)。今年で17年目を迎えました。昨年度は10月と3月に全国17カ所の会場で実施し、延べ1万4千人の方に受験していただきました。
 貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書などの財務諸表は会社の健康診断書と言われています。人間なら健康診断書の数値を見ると、身体のどこが悪いのか、今後の生活で何に気をつけないといけないのかが分かります。財務諸表も必要な数値を用いて分析することで、その会社の経営状況や資金状況、また財務状況的に「健康な会社」なのか、「不健康な会社」なのかが分かります。
 ビジネス会計検定の次回試験日は10月15日です。試験の学習を通じて、財務諸表に関する知識や分析力を身につけてみませんか。会計に関するクイズも本紙に随時掲載しています。そちらにもぜひチャレンジしてください。(K)


1号議員選挙 9月に入場券発送と立候補受け付け
 

 大阪商工会議所は、選挙人名簿に登録された会員と特定商工業者の方々に、2023年度1号議員選挙の入場券・代理投票人指定届を、9月上旬に発送します。入場券は登録された所在地の代表者宛てに選挙権個数分を発送。法人・団体役員会員の入場券は、所属する法人・団体の入場券に同封します。
 また、同選挙の立候補の受け付けを次の要領で行います。
<資格要件>選挙人名簿に登録された会員。なお、法人会員は法人として、団体会員は団体として候補者となり、当選後に議員の職務を行う者1人の氏名と職名を届け出ていただきます。
<立候補受付期間>9月1日(金)~10月3日(火)(土・日・祝日は除く)
<受付時間>午前9時~午後4時
<受付場所>大阪商工会議所3階会員組織担当まで文書で届け出てください
<立候補に必要な書類>法人は、「立候補届(様式指定)」と「登記事項証明書原本」。法人格を有さない団体は、「立候補届(様式指定)」と「現在の規約ならびに役員名簿」。個人は「立候補届(様式指定)」と「住民票の写し」ならびに「履歴書(様式指定)」。
 立候補者が定数(76人)を超えた場合には、10月18日(水)に投開票を行います。

【問合せ】会員組織担当TEL6944・6251


コロナマル経融資が9月末に終了
 

 売り上げ減少または債務負担増加がコロナウイルスの影響に起因するものであれば利用できるコロナマル経融資の取り扱いは9月末に終了する。
 マル経融資は大商の経営指導を受けている小規模事業者が、大商の推薦を受け、経営改善に必要な資金を日本政策金融公庫より無担保・無保証人で利用できる融資制度。
【コロナマル経】
限度額:別枠1,000万円
期間:運転資金、設備資金ともに貸付期間20年以内(据置期間5年以内を含む)
要件:コロナの影響により直近1カ月等の売り上げが前5年の同期より5%以上減少または債務負担要件(最近の決算期または試算期に基づき算出した債務負担年数が13年以上)を満たすこと

【問合せ】最寄りの支部まで

 

◆休館のお知らせ
 大阪商工会議所は、8月15日休館します(支部含む)。大阪企業家ミュージアムは、同11~15日休館します。

◆休刊のお知らせ
本紙8月25日号は休刊します。

◆個人情報の取り扱い 大阪商工会議所が主催するセミナーなどの参加申込書にご記入いただいた情報は、大商からの各種連絡・情報提供に利用するほか、講師には参加者名簿として提供します。


中小・新興企業の万博参画にリボーンチャレンジ参加募集
 

 2025年大阪・関西万博で、中小企業・スタートアップの「展示・出展ゾーン」が設置される大阪ヘルスケアパビリオン。26件の事業企画が同ゾーンへの出展を目指す企業を支援する「リボーンチャレンジ」として認定された。参加募集が始まった「リボーンチャレンジ」を順次、紹介する。詳細はホームページ(https://osaka2025.site/)に掲載。
◎実施主体 大阪産業技術研究所
事業名  少し先の未来生活を支える「縁の下(E‐N‐NO‐SHI‐TA)」ものづくり企業たち
募集対象 「健康な生活・快適な生活・サステナブルな生活」や少し先の未来生活の実現につながる製品・サービス・アイデアなどの開発に取り組む企業
募集期間 7月24日~8月25日


2022年度事業報告 中期計画「たんと繁盛 大阪アクション NeXT」
ウィズ/アフターコロナの未来社会と2025年日本国際博覧会を見据えた事業を展開

商工会議所は、中小企業・小規模事業者への機動的な経営支援を実施するとともに、中期計画「たんと繁盛 大阪アクション NeXT」実行最終年度として、事業を精力的に実施した。同中期計画の検証・総括を踏まえ、2023年度から取り組む新中期計画「挑戦都市 やってみなはれ! 大阪プラン」を策定した。

2022年度事業報告 https://www.osaka.cci.or.jp/Shoukai/Jigyouhoukoku/2022/



日本とアセアン企業の挑戦 応援 クラファン活用した新事業
 

 大阪商工会議所がアセアン各国の商工会議所とともに運営する「日本アセアンビジネス促進プラットフォーム」は8月1日、「やってみなはれ!日本アセアン・チャレンジ応援プログラム」を開始した。これは、クラウドファンディング(寄附・投資など)を活用して日本・アセアン地域のスタートアップなどのチャレンジを応援する事業。第一弾として、国際協力機構(JICA)事業関連プロジェクトであるカンボジアとインドネシアのプロジェクトの紹介を始めた。
 同プログラムは、クラウドファンディング運営会社のミュージックセキュリティーズと連携して行うもので、同社運営サイト「セキュリテ」上に特設サイトを開設した。特に、各プロジェクトの支援を通じ、社会的課題の解決を図るとともに、経済的利益を追求するインパクト投資プロジェクトを紹介することが特徴。
 大商は今後、資金調達支援のほか各国情報の提供や海外企業とのネットワーキングの機会創出に向けた支援も行う予定。

【問合せ】国際部TEL6944・6400


GHG排出量算定セミナー 9月21日、オンラインで
 

 大阪商工会議所は、9月21日、「GHG(温室効果ガス)排出量算定」セミナーをオンラインで開く。
 世界的に地球温暖化への関心が高まる中、サプライチェーンも含めた二酸化炭素(CO2)排出量の開示を求める動きが強まっている。これに伴い、取引先からCO2排出量を求められるケースも増えている。
 オンドの川崎亘事業開発本部長が、温室効果ガス排出量の算定や報告の国際的な基準である「GHGプロトコル」に基づいて温室効果ガス排出量の具体的な算定方法を解説。今回は特に複雑だといわれるSCOPE3をとりあげる。
 午後1時30分~5時。参加費は会員2万円、一般3万円。同じ企業から複数参加の場合は2人目以降の参加費を5000円割り引く。

【問合せ】産業・技術振興担当TEL6944・6300


人手不足対策に 社労士からアドバイス

 社会経済活動の活発化や訪日外国人の回復を背景に、人手不足が深刻化している。中小事業者においては人材の確保、定着、育成について職場環境の改善や生産性向上への取り組み、社内外での能力開発が重要となっている。
 大阪商工会議所の「人事労務・メンタルヘルス対策」専門相談窓口では専任の社会保険労務士が労務トラブル、ハラスメントや職場環境の改善、メンタルヘルス、働き方改革への対応など、あらゆる労務問題に関して経営者の立場で解決策をアドバイスする。相談無料。大阪府内の中小企業の経営者や人事労務担当者が対象。火・水・木曜日(休館日を除く)午前9時~正午。参照談・電話とも可。予約優先。

【問合せ】経営相談室TEL6944・6472


これからの外国人留学生採用 就職先人気企業の共通点

 大阪商工会議所は9月5日、外国人留学生採用支援セミナーをオンラインで開く。
 神戸学院大学グローバル・コミュニケーション学部の栗原由加教授が「これからの外国人留学生採用~就職先人気企業の共通点」をテーマに基調講演する。
 その後、清水製作所の大石聖二代表取締役CEOとグェン ゾアン バック氏、R―JAPANの坂本典隆部長と呂 瑋芸氏が、各社における留学生の採用や入社後の活躍事例をインタビュー形式で紹介。実際に働く外国人社員から、入社の決め手など「生の声」を聞くことができる。
 また、大阪府が外国人留学生を雇用する際に活用できる企業向け公的支援施策について説明する。午後2時~3時45分。無料。

【問合せ】研修・採用支援担当TEL6944・6499


特別展示 「東洋の化粧品王 中山太一」

 大阪企業家ミュージアムは、特別展示「東洋の化粧品王 中山太一~商売の正道を貫いた企業家」を好評開催中。
 1903(明治36)年、中山太一氏は洋品雑貨・化粧品卸商の中山太陽堂(現・クラブコスメチックス)を創業。その後、化粧品製造業へと転身し、斬新なマーケティングと科学的品質管理の導入により「クラブ洗粉」「クラブ白粉」などのヒット商品を次々と開発した。化粧品業界の近代化とメセナ活動に尽力し、「東洋の化粧品王」と呼ばれるまでの成功を収めた。
 今年、創業120周年を迎える同社の協力を得て、中山太一氏の事績と企業家精神を紹介する。会期は11月25日まで。

【問合せ】大阪企業家ミュージアムTEL4964・7601


買いまっせ!売れ筋商品発掘市 参加申し込みは10月27日まで

 大阪商工会議所は11月16日、大阪府立体育会館(大阪市浪速区)で「第27回買いまっせ!売れ筋商品発掘市」を開く。
 百貨店やスーパー、通販などの大手流通業のバイヤーがブースを構え、中小製造業、卸売業が売り込む。商談分野は食品、食材(1次産品含む)、住・生活雑貨、衣料、家具、地域特産品など。買い手企業はホームページで公開中。
 売り手企業の参加申し込みはホームページから受け付け中で、締め切り日は10月27日。定員は申し込み先着順で800人。参加費は会員1人8,000円、一般同16,000円。

【問合せ】流通・サービス産業部TEL6944・6440


SDGs・ESG対応支援に向け コンサルティングサービスを提供

 大阪商工会議所は、企業のSDGs(持続可能な開発目標)やESG(環境・社会・企業統治)への取り組みを後押しするため、コンサルティングサービスを提供している。
 個社コンサルティングをグループ研修に置き換えて、安価で質の高いサービスを提供するシェアリングを実施しているほか、「自社のニーズに合わせたコンサルティングを受けたい」企業のためにオプションメニューも用意。プログラムは、e―dash、MS&ADインターリスク総研、ond(オンド)、Sustana(サスタナ)、ゼロボード、ソコテック・サーティフィケーション・ジャパン、学生情報センター、りそな総合研究所が提供。現在、キャッシュバック制度も実施中。相談・見積もりは無料。

【問合せ】産業・技術振興担当TEL6944・6300


食材宅配サービス事業への販路開拓のチャンス
ショクブン 時間予約制の個別商談会 食品・酒類・雑貨を希望

 大阪商工会議所は10月26日、ショクブンから仕入れ担当者を招き、商談会「ザ・ベストバイヤーズ」を開く。
 初参加となる今回は、生鮮品(カット野菜・フルーツを含む)、日配品、加工食品、物産商品などの食品や酒類、雑貨(消耗品類)を希望。健康食品、衣類、化粧品は対象外。
 PL保険加入、同社商品規格書要。食品は同社規定検査項目の提出要。商品ロット数は応相談。専門商社は必要な場合あり。

■バイヤーから一言 ショクブン 事業推進本部 購買調達部 望月孝氏
当社は、メニュー開発から新鮮食材の宅配までを一貫して行い、お客様にご満足いただける食のサービスをご提供いたします。
①地産地消で新鮮な食材をお届け②マーケティング調査をもとに多彩なラインナップでメニュー開発③食材の加工・パック・保管は品質管理を徹底④オリジナルメニューレシピを見ながら簡単調理

【日 時】10月26日(木)10:00~17:00
【場 所】大阪商工会議所
【参加費】会員8,000円、一般16,000円(1社2人まで参加可能)
【定 員】24社【申込期限】9月26日(火)
【問合せ】流通・サービス産業部TEL6944・6440


4カ月、チームで英語力を底上げ 10月から新サービス
 

 大阪商工会議所は、10月から「ビジネス英語 学習支援サービス【Smart Habit】」を開始する。
 10月12日のキックオフセミナー後の4カ月間、Eラーニングでビジネス英語の自己学習と併せて、同じ「志」を持つ他社の参加者とチームを組み、ともに英語力の底上げを図る。
 特長は、①隙間時間でもできる学習コンテンツ②サポーターが学習定着をサポート③1万人以上の行動、成果データを活用した学習促進と離脱防止――など。中小企業の社員の方にもおすすめ。1人でも参加可能。

【問合せ】国際部TEL6944・6411


耳より健診情報<8>
検査項目数の多い人間ドック 病気の早期発見に受診を

 大阪商工会議所は18の健診機関と提携し、会員である事業主や直接雇用の従業員、その家族が会員優待料金でお得に健診を受診できるサービスを実施している。
 人間ドックは仕事やライフステージが変化しやすい30歳以降から年1回、受診することがお勧め。検査項目が多く、がんをはじめとする法定健診では見つけることができない病気を早期発見できることがメリットとなっている。
 同サービスでは、以下のコースで人間ドック健診を実施している。カッコ内は表記の略。
・2時間/半日(半ド)/日帰り(日ド)/1泊2日人間ドック:法定健診にない胃カメラ、MRIなど精密検査が加わり、全身の健康状態を中心に検査
・レディースドック:女性の疾患リスクに合わせた人間ドック
・PET‐CT検査(PET):一度でほぼ全身のがんリスクを検査
・脳ドック(脳ド):脳卒中などの脳疾患リスクを検査
・アミロイドPET:アルツハイマー認知症のリスクを検査
※下記のコース料金はいずれも会員料金
【機関】医療法人恵生会 恵生会アプローズタワークリニック(北区)
<特徴>4月11日にリニューアルオープン。気持ちよくお過ごしいただける施設に改修。
<コース>生活習慣病予防健診17,600円、半ド41,800円
【機関】医療法人医誠会 医誠会病院 人間ドックSOPHIA(東淀川区)
10月移転予定:医療法人医誠会 医誠会国際総合病院(北区)
<特徴>医誠会国際総合病院が10月1日に北区扇町に開院予定。10月以降の受診予約は必ず健診会場をご確認ください。
<コース>人間ドック法人Bコース28,222円~、脳ド50,160円、PET89,609円
【機関】医療法人聖授会 OCAT予防医療センター(浪速区)
<特徴>大阪で初めてPETを設置。リピーター割引(会員限定)制度あり。
<コース>日ド30,417円~、脳ド55,000円、PET(スタンダードコース)141,700円~
【機関】公益財団法人日本生命済生会 日本生命病院ニッセイ予防医学センター(西区)
<特徴>月2回、女性専門ドックを実施(医師・技師・看護師・受診者が全員女性)
<コース>日ド44,000円、脳ド66,000円、アミロイドPET330,000円
※当連載は今号をもって終了します。

【問合せ】会員組織担当TEL6944・6274


活躍する女性リーダー表彰 役員・管理職登用を促進

 大阪商工会議所はこのほど、「第2回活躍する女性リーダー表彰(愛称・ブルーローズ表彰)」の応募受け付けを始めた。表彰を通じて、応募者の業績や後進育成などへの貢献をたたえるとともに、企業における女性役員・女性管理職の登用を促進する。応募締め切りは10月6日。
 政府は2020年までに指導的地位に占める女性の割合を30%にする目標を掲げたが、未達成となり、同年取りまとめられた「第5次男女共同参画基本計画」では、新たな数値目標(2020年代の早期に30%程度)が設定された。
 大商としてもその目標達成を後押しする取り組みとして、2022年度に同表彰を創設し、46人を表彰した。また、16年度から20年度までの5年間にわたり大商が実施した「大阪サクヤヒメ表彰」では、企業活動や文化的活動で活躍する累計227人の女性リーダーを表彰。受賞者は、女性活躍事業などにロールモデルとして登壇し、後進の育成に貢献しているほか、企業の枠を超えた有志のグループがSDGs(持続可能な開発目標)の達成や2025年大阪・関西万博の機運醸成に向けた取り組みを行うなど活躍の場を広げている。
 審査は、大商の人材育成委員会委員などで構成する「活躍する女性リーダー表彰選定委員会」(委員長=長谷川惠一・大商人材育成委員長)が行う。表彰式は来年3月8日に開き、受賞者には会頭名の表彰楯を贈呈する。

【問合せ】研修・採用支援担当TEL6944・6499


大商・東支部と大阪市都島区役所 包括的な地域振興協定締結

 大阪商工会議所は7月12日、大阪市都島区役所と包括的な地域振興連携協定を大阪市都島区で締結した。区役所と大商支部との協定締結は今回が初めて。
 同協定の締結により、2025年大阪・関西万博開催に向けた機運醸成や、京橋エリアなどをはじめとする都島区における商業活性化などの地域振興分野で事業を実施するほか、広報体制などにおいて連携を強化する。
 締結に先立ち、大阪市都島区役所の藤岡慶子区長は、「万博を契機に区の都市魅力を効果的にPRし、京橋をはじめとした区内への来訪を促すことで、都島区のさらなる活性化を目指し、にぎわいが万博終了後も継続するよう取り組んでいきたい」とあいさつした。
 大商東支部の有光幸紀支部長(有光工業社長)は、「回復しつつある商店の需要の取り込みやインバウンドの受け入れ強化を加速させたい」と述べた。

【問合せ】東支部TEL6358・6111


大阪サクヤヒメ国際女性会議 専門家がデジタル活用語る
 

 大阪商工会議所は9月8日、大阪サクヤヒメSDGs研究会とともに「第5回大阪サクヤヒメ国際女性会議―DX時代にAI・デジタルの活用で自分らしく活躍するには」を開く。DX時代のAIやChatGPTなどのデジタル活用と多様な人材の活躍について、世界や国内で活躍するビジネスリーダーやDXの専門家が語る。
 ▽基調講演=NTTデータ, Inc. Groupの中澤里華VP▽事例紹介=京都積事務所積高之代表▽活動紹介=大阪公立大学工学研究科の西岡英子客員准教授▽パネル討論=プロアシストの生駒京子社長、ディプロム・グローバルソリューションの貴島清美代表取締役、関西大学の大学院生3人。午後6~8時、ドーンセンター(大阪市中央区)で。無料。オンライン参加可。

【問合せ】研修・採用支援担当TEL6944・6499


大商・北支部 商店街を応援しています
 

 大阪商工会議所北支部(支部長=寺内俊太郎・大阪冶金興業社長)は、担当5区(淀川・東淀川・西淀川・北・福島)の商店街の事業広報や活動支援を行っているが、新型コロナウイルス禍で中止が続いていたイベントが復活し始めている。
 天神祭を前に7月23日、天神橋筋商店会の「天神祭ギャルみこし」が4年ぶりに通常開催された。みこしを担いだのは、応募者186人から選抜された15~33歳の女性80人。ねじり鉢巻きに法被姿で重さ約200キロのみこし2基を20人ずつ交代で担ぎ、元気よく笑顔で天神橋筋商店街(大阪市北区)を練り歩いた。
 このほかにも、福島区の「野田新橋筋百縁笑店街」や、「東淀川まちゼミ」などが、継続開催されている。
 今後は、大阪・関西万博の機運醸成への取り組みも増える予定で、北支部は引き続き、商店街を応援する。

【問合せ】北支部TEL6130・5112


活躍する 女性リーダーたち<46>
アトリエいけだ ジュエリーデザイナー・クラフトマン 池田 香織 さん

後進育成にも寄与したい

 大阪商工会議所は、活躍する女性リーダーを応援する「ブルーローズ表彰」を2022年度から実施している。当欄では受賞者を紹介する。

美術短大(日本画)在学中に彫金に関心を持ち、卒業した後、美術専門学校を首席で卒業。1997年宝石貴金属加工卸のイワサキに入った。修理工として経験を積み、ハイブランドジュエリーの責任者に抜擢されると、職人の強みを把握した上で工程を分業して短納期化を果たすとともに、顧客対応の改善にも貢献。
創作意欲から99年に独立し、アトリエいけだを設立。世代をまたいで受け継ぐことのできるハイジュエリーのオーダーメイドを主な仕事とする。デザイン力、技術力が評価され、2019年に第16回大阪ジュエリーデザインコンテスト大阪府知事賞、22年には貴金属装身具製作部門で大阪府優秀技能者表彰(なにわの名工)を受賞。大阪サクヤヒメ表彰の副賞のピンブローチを製作した。
23年3月にブルーローズ表彰を受賞した後、「他の受賞者に感化され、自身の技術を磨くだけでなく、後進の育成にも寄与したい気持ちを強く持ちました」。厚生労働省ものづくりマイスターにも認定されている池田さんは、大阪ジュエリー工芸協同組合とともに大学や専門学校で広報活動に取り組み、貴金属装身具製作技能検定(国家資格)の知名度向上にも努める。


2023.08.14
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