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金融機関の貸し渋りに関するアンケート結果

(1)調査時点 平成12年2月下旬〜3月上旬
(2)調査対象 大阪府下に本店・本社を有する1,068 社の経営者
(3)回答状況 回答 447社(うち大企業 223社、中小企業 224社、有効回答率41.9% )
(4)企業規模区分 製造業および建設業では資本金1億円以上、
その他の業種では資本金5,000万円以上を大企業とする。

<要約>
〜平成12年1〜3月期の貸出姿勢の変化〜  
 取引している金融機関の平成12 年1〜3 月期の貸出姿勢が平成11年10〜12月期と比べて変わったかについて聞いたところ、全体の30.2%が「依然として厳しい」または「より厳しくなった」と答えた。厳しいとするものは、前回の12月調査(29.7%)とほぼ同水準。40%台に高止まりしていた中小・非製造業(前回41.7%)は今回38.8%に下がった。  なお、貸出姿勢が「緩くなった」とするものは16.8%(前回調査13.9%)、「借入なし(自己資金のみ)5.1%(前回55.4%)となっている。

◎「依然厳しい」 「より厳しい」の回答割合・平成10年3月調査から今回調査までの比較
 

大・製造

大・非製造

中小・製造

中小・非製造

(12年3月) 21.1% 28.6% 29.7% 38.8% 30.2%
(11年12月) 21.6% 27.3% 26.4% 41.7% 29.7%
(11年9月) 26.2% 37.5% 30.3% 40.3% 34.2%
(11年6月) 33.7% 37.0% 36.0% 46.4% 36.9%
(11年3月) 41.9% 45.0% 37.5% 49.6% 43.7%
(10年12月) 39.6% 53.9% 45.3% 54.3% 49.6%
(10年9月) 57.7% 66.1% 57.9% 60.6% 61.3%
(10年6月) 54.2% 61.2% 58.9% 64.3% 60.4%
(10年3月) 42.3% 51.0% 38.9% 49.3% 46.4%

◎貸し渋りについての具体的事例、意見

  • 「長崎屋の倒産により、繊維関連企業にはさらに厳しい態度が見受けられる」(中小・繊維卸)
  • 「累損のある関係会社に親会社の保証要求が強くなっている」(大・電気機械製造)
  • 「繰越欠損があれば、貸付マニュアルを口実に厳しい条件が提示される」(大・機械製造)
  • 「都銀は手形割引や6カ月以内返済の短期借入なら応じてくれるが、長期は地銀でないと貸してくれない」(大・金属機械卸)
  • 「都銀によっても、融資姿勢に格差がある」(大・運輸業)
  • 「貸し渋りを受けないために、銀行にはできるだけ情報公開をしている。資金予定も早い段階で計画を説明し、理解・協力を得ている」(大・一般機械製造)
  • 「銀行が『無期限で自由に使ってください』と言っていた借入金を取りたてられた」(中小・サービス業)
  • 「追加担保を取っても追加融資はしてくれない」(中小・小売業)
  • 「決算数値が赤字であれば、新規貸出は一切しないと通告された」(中小・建設業)


2003.4.1更新
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