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令和7年6月13日


骨太の方針、新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画
              2025年改訂版の閣議決定に関するコメント
大阪商工会議所 会頭 鳥 井 信 吾


物価を上回る賃上げと投資がけん引する成長型経済を実現するため、「中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5か年計画」、および労働供給制約下でも付加価値を創出できるよう、「省力化投資促進プラン」が示されたことを評価したい。諸施策の速やかな実行をお願いしたい。
   
デフレ経済から抜け出そうとする今、最低賃金を「2020年代に全国平均1,500円」とする政府目標は、国民生活者にとっては待望久しいものだ。一方、地方や業界によって、中小企業・小規模事業者では経営が成り立たないリスクも含む。特にその影響を強く受け、人手不足が深刻なサービス業に対し、「省力化投資促進プラン」など伴走支援が行われるよう強く要望する。
   
経済成長のためには、イノベーションの起こる環境やスタートアップ支援、とりわけ万博で披露された技術の実装や世界各国とのビジネスマッチングが求められる。イノベーションの必須条件として、デザインやアートについて十分述べられていなかった事を残念に思う。
   
「自国第一主義でなく、権威主義でもなく、備えを怠らず、自由貿易を旨とする、国益を守り抜く」我が国の考えを評価したい。他国の関税措置の影響を受ける事業者への支援も不可欠であり、政府の強いリーダーシップをお願いしたい。
   
一方、国債評価を含め、我が国経済の広範にわたって影響を与える財政健全化目標が、当初の2025年度から後退したことは残念だ。経済成長と財政健全化を両立する、持続可能なイノベーション国家の財政運営を期待する。
   
以上

2025.06.13更新
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