卓越したリーダーシップによって関西の発展にはかり知れない功績を残された芦原さんの訃報に接し、まさに巨星墜つの感を禁じ得ません。

　芦原さんが関西の再生と浮揚のために手がけられたプロジェクトは枚挙にいとまがありませんが、なかでも大阪の本格的な国際化の端緒となったアジア初の万国博覧会EXPO70の開催や関西国際空港の建設は、中央政財界と太いパイプを持っておられた芦原さんのご尽力によるところが大であります。また、本四架橋の建設促進や関西情報・産業活性化センターの設立など広域連携や高度情報化への対応にも注力されるなど、その先見性と行動力は、余人をもって代えがたいものがありました。

　大阪商工会議所においても、昭和35年から議員、常議員、顧問として会議所運営について大所高所からご助言とご支援をいただきました。

　明治の気骨をもった偉大な経済人をまた一人失ったことは寂しい限りでありますが、今はただ、芦原さんのご偉業を偲び、謹んでご冥福をお祈りします。