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平成15年3月11日

株価のバブル後最安値更新に関するコメント

大阪商工会議所

会頭 田代  和

 

 

 買い手不在の中、イラクや北朝鮮を巡る国際情勢の緊迫化などが市場心理を冷やしたことに加え、一段の円高・ドル安や年度末の換金売りなどが重なったものと思う。企業の決算期を控え、株価下落による財務内容の悪化が懸念される。

 他方、上場企業の多くでは増益が見込まれている。本来株価は企業業績を反映すべきものであり、過度に悲観論が蔓延することは好ましくない。

 政府は、当面の景気のエンジン役である輸出失速を防ぐためにも、為替相場の円安誘導に注力するとともに、実体経済面での新規需要の創出に向け、財政・金融・税制・規制緩和などの政策を総動員し、デフレ克服への決意をより明確にすべきである。
  とりわけ、年度末の資金需要期にあって、金融の量的緩和の効果を浸透させるため、金融検査マニュアルの運用を見直し、金融政策と金融行政との一致を早急に図ってほしい。

以 上



2003.4.1更新
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