夜の大阪 観光情報 体験レポート

夜の道頓堀:景色もお腹もはじけます

道頓堀は大阪ミナミを横切る堀川です。昔から川は大阪の生活と切り離せないもので、かつて都がおかれた関西の他地域への玄関口として大きな役割を果たしていました。何度か開発が行われたおかげで、川は多くの人々が利用しやすくなっており、道頓堀はその顕著な例となっています。
長い川沿いの遊歩道の終点は、東は堺筋、西は湊町リバープレイスで、川の両側に約1キロに渡って続いています。昼間に訪れるも良いのですが、夜はカラフルなネオンサインに彩られて、この辺りがさらに活気づきます。歓楽街の中心にあり、地元住民や来訪者で年中賑わっています。ここでは普段の大阪人の様子を見ることができます。心斎橋筋商店街につながる戎橋が最も有名で、グリコの「走る男」に象徴されるネオンサインが目を引きます。
一本松海運は、この独特な眺めが楽しめる夜のクルーズなど、いくつかクルーズ船を運航しています。戎橋の東部から出発するのは川沿いを進む20分間のクルーズです。湊町リバープレイスを出発するクルーズは、90分間で大阪をぐるりと巡ります。最も長いツアー(3日前までの予約が必要)は、落語家(英語力は人により異なる)が案内するクルーズです。お弁当や飲み放題付のプランもあります。
道頓堀地区には、大阪の伝統である「食い倒れ(飲食にお金をかけすぎて貧乏になる)」を象徴するように、レストランがひしめいています。昔から、山からも海からも豊富な食材が手に入る日本の台所として知られたこの町では、地元の料理が大人気です。友達や同僚とあちこちのレストランをはしごするなら、道頓堀は最適なスポットです。
大阪で最も有名な食べ物はたこ焼き(たこが入った粉もの)とお好み焼き(小麦粉、キャベツ、ヤマイモ、紅ショウガなどを鉄板で焼いて、ウスターソースで味付けしたもの)で、この地区の数多くの屋台やレストランで食べられます。蟹、フグ、焼き肉、寿司、うどん、ラーメン(飲んだ後に締めとして食べられることが多い)なども人気です。

騒ぎを避けて、日常感覚を取り戻すには、夜の法善寺を訪れるとよいでしょう。古くて趣のある小道に並んでいるお店に、ついつい立ち寄りたくなるかもしれませんが・・・。苔におおわれた仏像や、紙の灯籠で飾られた天井をもつ小さなお寺は、小石の音までが響く静けさをもった小さなオアシスです。喧噪に戻るまえに、深呼吸してみてください。

ジャン-イブ・テロール