2013年03月26日 15:43

漫画「企業家の人生に学ぶ」8冊目が完成!

 こんにちは、あか吉です。
 三寒四温でまだ肌寒い日もありますが、桜の開花宣言があり春本番と
なりました!
 ちょっと気が早いですが、桜の写真をご覧いただこうとご用意しました。
 といっても、大阪企業家ミュージアムの近くにあるソメイヨシノはまだちら
ほら。これは、東海桜といってソメイヨシノより少し早く咲く桜です。
 あか吉のブログで一足早いお花見を!

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 さて、これからは大阪城をはじめ市内の桜の名所で昼夜問わずの宴が
繰り広げられことと思います。
 満開の桜の下で、缶ビールや日本酒でお花見という方も多いと思いま
すが、最近女性の間ではワイングラスを片手にお花見という人も増えてい
るそうです。

 ワインといえば、フランス、イタリア等々海外からの輸入品というイメージ
がありますが、国産のワインもとても美味しいものがたくさんありますね。

 今から100年以上も前に「日本人の味覚に合うワインを日本人の手でつ
くる!」という深いこだわりのもと赤玉ポートワイン(現在の赤玉スイートワ
イン/http://www.suntory.co.jp/wine/original/akadama/since.html
をつくったのが、サントリーホールディングスの創業者、鳥井信治郎さんです。

 大阪企業家ミュージアムでは平成21年から若い人たちに企業家精神を
お伝えすることを目的に、漫画冊子「企業家の人生に学ぶ」を作成してい
ます。
 今回、第8弾としてこの鳥井信治郎さんを取り上げました。

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 将来、日本にも必ずや「洋酒文化」が浸透するという先見性のもと、「やっ
てみなはれ」精神でさまざまな困難を乗り越え、ワイン、ウイスキーの製造
・販売に成功した鳥井信治郎さん。
 ぜひ鳥井さんのチャレンジ精神を一人でも多くの若い人たちにお伝えした
いと思っています。
 
 これまで企業家ミュージアムで作成した漫画は、江崎利一さん、石橋信夫
さん、早川徳次さん、上山英一郎さん、岩谷直治さん、久保田権四郎さん、
佐伯勇さん。
 これらの漫画は、小中高校生でご来館いただき漫画の感想文を提出してい
ただいた方や団体見学校(1クラスに1冊)、あるいはミュージアム職員による
出前授業で訪問した学校にお渡ししています。

 漫画の中の企業家もとても素敵でカッコイイです。
 一度読みにぜひミュージアムにお越しください!お待ちしております。
(なお、部数に限りがありますので、大人の方にはお分けしていません。
申し訳ありませんが、ご了承ください。)

投稿者 museum | 15:43

リフレッシュ、リセット、スタートに!

夜とはいえ、3月に耳が痛くなる寒さは異常だなぁと思っていたら、いきなり出ました!
『桜の開花宣言』。寒さは厳しいのに、花の便りは早かったですね。

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開花宣言と聞くとあお吉は、ほっとします。みなさんはいかがでしょうか。
相変わらず寒い日はあるのですが、「寒さの終わりはもうそこまで」という気分になって、
うつむき加減の視線も、やや上向きになります。
木々から生まれる新緑を目にすると、さらに世界が明るくなったような気になり、「生命力」を
強く実感する季節でもあります。

この季節、様々な形で移動があり、生活が一変する人も多いのではないでしょうか。
大阪から他地域、他国に移る人。他地域、他国から大阪に移ってくる人。
会社も、新入社員や異動などでスタッフの顔ぶれが変わる忙しい時期に突入されていると
思います。

さて、大阪企業家ミュージアムでは、毎年、新入社員や大阪に赴任して来られた方々向けに
研修・見学会を実施しています。

★新入社員研修「企業家の事績、名言から企業家精神を学ぶ」
大阪の近代化を引っ張り、成長を支えた105人の企業家を展示するミュージアムで、新入社
員の働く姿勢や心構えの参考になる名言や事績を紹介するとともに、自ら考えていただくプ
ログラムをご用意しています。
【スケジュールなど】
4月3日、4日、5日 9:30-11:30と15:00-17:00
4月9日、10日 15:00-17:00
※5日の午後は満員です。
※上記以外の日程でも開催可能です。お気軽にご相談下さい。
詳しくは、コチラ⇒http://www.osaka.cci.or.jp/b/pdf13/130402ksm.pdf

★大阪赴任者のための見学会「90分で学ぶ!大阪産業の歴史と企業家達」
 大阪に転勤して来られた方はもちろん、大阪をもっと知りたいとお考えの方にもご参加いた
だけます。
 【2013年度の予定】
 6月に4回開催予定です。
  5名以上でお申込みいただければ、随時開催いたします。
  近々、HPでご案内いたします。

新入社員や、転入者の方だけでなく、初心に戻ろう!と思ったら、是非、大阪企業家ミュージ
アムへお越し下さい。105人の企業家達が待っています。

投稿者 museum | 09:58

2013年03月15日 09:48

ゆかりの品(広瀬宰平)が追加されました

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 おっちゃんには人事異動はないんか?

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 なんや、えらい唐突やな。
 普通なら5年もおれば異動なんやけど、おっちゃんは来年もおることになったわ

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 ほんとか!

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 お!、なんや喜んでくれるのか。嬉しいな・・・

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 ちゃうわ、反対や。
 おっちゃんが異動して見目麗しい人が来るのを楽しみにしとったのに・・・

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 そりゃ、悪かったな。
 まあ、腐れ縁や思うて、来年もよろしくな

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 はあ~。しかたないな。よろしくしたるわ。
 ところで、なんか面白い話はないんか

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 あるで!
 展示している企業家のゆかりの方から、色々品物をいただいて展示に加えたんや

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 へー、どんなものが追加されたんや

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 一つは、住友中興の祖、広瀬宰平のお盆や。

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 お盆?

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 そや。広瀬宰平82歳の時に自らの長寿の感慨を子孫や身近な人に記した朱塗りの丸い輪島塗のお盆や


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 おっちゃん、わい広瀬さんがどんな人か知らんで。
 まずは、そこから教えてや

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 すまんすまん。
 広瀬宰平さんはな、逆命利君の人や。

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 なんやそれ?

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 逆命利君、これを忠と謂う(命に逆らっても君を利す、之を忠と謂う)、
 これは広瀬さんの終生の座右の銘なんや。

 「本当の忠義とは、上司や主君の命令、たとえ国家の命令であっても、それが主家のため国家のためにならなければ敢えて逆らうことあるべし」という強い意志がこめられた言葉なん や。

 広瀬さんは文政11年(1828)滋賀県のお生まれで、11歳より住友の別子銅山に勤めて、別子銅山支配人を経て住友家経営トップの初代総理事となった人や。
 激動の幕末・明治維新の時代にはいくつもの豪商がつぶれていったんやけど、住友は、この広瀬さんがおったからこそ、その動乱の時代を乗り越えることができたんや。

 例えばこんな話があるんや。
 江戸時代の日本は、世界有数の産銅国で住友はその銅を掘り出しとったんやけど、明治維新になると、新政府軍は別子銅山を接収しようとしたんや。
 広瀬は、「産業貿易立国には産銅事業が必要であり、これを経験のない者に任せることは国益に反する」と必死に訴えて、継続経営の許可を守ったんや。

 明治3年(1870)には住友家新年会の席上、「相変わりておめでとう」と挨拶したんや。
 そしたらみんなは、「日本古来のあいさつは「相変わらず」である。
 広瀬の言は不吉である」と責め立てたんや。
 すると広瀬さんはな、「今日に於て最も切に願ふへきは、旧を捨て、新を取り、禍を転して福と為すに在り、宰平か今日の宴を祝するに、故らに世の慣例に反して、相変わりてとの語 を以てせしは、赤心以て御当家前途の万歳を祝し、御家運倍旧の隆盛を祈れはなり」と自説を滔々と述べたそうや。
 広瀬さんは、この文明開化の時勢に、旧習にこり固まったままでは滅亡するぞ、いまこそ変革しなければならないと言いたかったんや。

 旧を捨て、新を取り、住友家の近代化を訴え、明治7年(1874)には周囲の反対を押し切り、仏人技師ラロックを雇い別子銅山の技術革新を実施していったんや。
 その時には鉱山で働く人に「俺らの仕事をなくすんか」と殺されかけたこともあった。
 
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 すさまじいな。

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 そうやろ。
 けど、広瀬さんはな、「別子の産物で国益を図り、その事業が住友一家を利するにとどまらず、広く国家社会に貢献するようにしたい」 といって、一生懸命頑張ったんや。
 そしていろんな事業をやった。
 けど、さすがの広瀬さんも晩年には老いてもうて、まわりの勧めに従って引退したんや。
 「57年夢飛ぶが如し・・・・」 とは、広瀬さん引退のことばなんやけどな、五七年間ひたすら住友家と別子銅山の発展に尽くした広瀬さんの人生を思うとこのお盆に書かれた言葉も感 慨深いで。

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 で、なんて書いてあるんや?

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 「養寿、宜志慮」
 意味は、「長生きするためには志のある考えをするべきである」ということや。

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 志しか・・・ほんま大事やな!
 おっちゃんも、来年度に向けて新しい事考えや

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 もちろんや。
 他の新しいゆかりの品の話も含めて、また決まったら話すわ。

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 楽しみにしてるで

(広瀬宰平氏については、http://www.sumitomo.gr.jp/history/person/index03.htmlから主に引用して記載しています)

投稿者 museum | 09:48

2013年03月06日 08:40

将来の幸之助さん、英一郎さん?

 こんにちは、あか吉です。
 北海道で猛吹雪、東北では大雪と、今年は3月に入ってもなかなか春の到来を
感じられません。
 ただ、日本列島は広い!例年よりも少し遅めですが、大阪の梅の名所では五分
咲き、七分咲きと香り漂う可愛い花が確実に春を運んできてくれています。

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 「梅」が大好物のあか吉は、梅といえば梅酒、梅干、梅仁丹!(笑) 

 あお吉がブログでご紹介しているように、2月11日に創業120周年を迎えられた
森下仁丹さん。
 同社のヒット商品であか吉が大好きだったのが「梅仁丹」!銀粒の仁丹はちょっと
辛いけど、「梅仁丹」の香りとほんのりとした甘さが大好きでした。

 ところが!2011年3月に販売中止となってしまいました…(涙)。
 しかし、今年創業120周年を記念して清涼菓子「梅仁丹120」として復活。同時に
「梅仁丹120のど飴」も発売されました!http://ume.jintan.jp/

 梅仁丹ファンのあか吉は小躍りして喜びました(笑)!
 こたつの中で丸くなっている場合ではありません。梅の香りにつられて、買いに行
こうと思います!

 ところで梅の産地といえば、和歌山県。和歌山県は日本の梅の生産量の6割を占
めているそうです。また、みかんの収穫量も日本一ですね。恐るべし農業立県・和歌山!

 大阪企業家ミュージアムでは、松下幸之助さんや上山英一郎さんなど、和歌山県
出身の企業家5名を展示しています。

 皆さんご存知のとおり、「経営の神様」と称され、ビジネスマンに「尊敬する経営者は
誰ですか?」と聞くと、必ずといっていいほど名前があがるのが松下幸之助さん。
9歳で和歌山から大阪に出、「これからは電気の時代や」という先見性のもと、アタッチ
メントプラグ、二股ソケットにはじまり数々の電化製品を開発。
 電気を通じて「人々の生活を豊かにする」という志を貫き、日本を代表する総合エレク
トロニクスメーカー・パナソニックを育てました。

 一方、上山英一郎さんは和歌山の豪農の出身で大日本除虫菊の創業者。
慶応義塾で福沢諭吉の薫陶を受け、「日本を豊かに、農村を豊かに」との思いのもと、
全国の農村を行脚し除虫菊栽培を奨励。一時は世界の除虫菊生産量の約9割を日本
が占めていたそうです。
 除虫菊栽培で国を豊かにするという「報国」の精神を貫いた「志」の持ち主です。

 幸之助さんも英一郎さんも、高い志と熱意で新しい製品やサービスを生み出し、人々、
社会、そして国に貢献した人たちです。

 大阪企業家ミュージアムでは、2月20日から「-挑戦・創意工夫-今、活躍する企業
家たち」を開催しています。http://www.osaka.cci.or.jp/b/pdf13/130220kkk.pdf
 
 恐らく、幸之助さん、英一郎さんも往時、この特別展示があったら必ずや取り上げられ
ていた先見性に満ちた企業家だったと思います。

 ということは、今、特別展示でご紹介している33名の企業家たちも、いずれは幸之助
さんや英一郎さんのようになるのでは!?
 これは、今のうちに見ておかないといけませんね。ぜひこの機会に見ておきましょう!
そうと決まれば、すぐミュージアムへ!特別展示は5月20日までです。
 ご来館をお待ちしております!

投稿者 museum | 08:40

2013年03月05日 16:11

何事も成功の陰に努力あり!!

こんにちは、寒暖の差が激しいですね。そろそろ花粉も気になる時期になりました。
あお吉は、年度末の気ぜわしさをリフレッシュしようと思い新幹線に乗ったところ、
“薬の外交官”に出会いました。
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意外なところで出会ったので、「おぉーっ」とばかり、動く車両の中で思わずシャッターを切りました。
仕事を忘れてリフレッシュ!と思っていたのですが・・・。

ちょっとピンぼけで見づらいのですが、このポスター、人文字(絵)ならぬ商品文字(絵)、紺地の
部分以外は、森下仁丹さんの商品で埋め尽くされています。浮かび上がっているのが、トレード
マークの“薬の外交官”。今年の2月11日、創業120周年を迎えられたのを機に、この外交官も
若返りをされたそうです。http://www.jintan.co.jp/pdf/fix_file_2.pdf

この森下仁丹株式会社では、その他の周年事業として、2013年秋ごろに歴史的資料や品物を
展示する展示会を開催することを決定したそうです。今から楽しみですが、この展示会のために
〈仁丹にまつわる思い出の品〉と〈思い出エピソード〉の一般公募を2013年5月31日(金)まで実
施されているそうです。皆様も応募されてみてはいかがでしょうか。詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.jintan.co.jp/pdf/fix_file_1.pdf
森下仁丹では、120周年記念動画も制作されています。これも面白いですよ。
http://www.youtube.com/watch?v=_ekqf1cqbOk

さて、リフレッシュに向かった先は東京国立博物館。上野公園はさすがに混雑していました。
目的の展示も、関西では比較的ゆったり見ることができるテーマだったのですが、予想外の混雑で、
ガラスケースの前にできた列は、ジリジリとしか進まずストレスが大いに溜まってしまいました。

高校時代、芸術の時間に「書道」を選んだ人なら、一度は目にしているであろう“書聖”王羲之
(おうぎし)の展示。王羲之は約1600年前の中国東晋時代の人物ですが、現在でも書道の基本と
されており、日本では、「弘法にも筆の誤り」の格言で知られる真言宗の開祖・空海がこの王羲之
の筆法を良く写していると言われています。今回の展示では、歴代の有名書家による榻摸(とうも)
本(いわゆるコピー)が一堂に展示されていました。

王羲之の7世の孫と言われる人物で、智永という中国の禅寺のお坊さんがいたのですが、この
人もすごい人です。『真草千字文(しんそうせんじもん)』という、書の手本で名高い作品を残して
おり、これが王羲之の書法をとてもよく写しています。智永は王羲之の書法を後世に継承するた
め、30年間お寺に籠ってひたすら王羲之の文字を手本に千字文を書き続け、出来の良いもの
800余本を各寺に配られたそうです。
どの世界でも、極めるためには常識を超える努力をしているのですね。因みに、千字文とは、
文字学習のための韻文で、日本語にも訳されています。

こうした書家の努力の賜物を見て、江崎利一の「2×2=5」(人一倍の努力をすれば、
2×2=4が、5にも6にもなる)、松下幸之助の「成功するところまで続ければ、それは成功になる」
という名言を思い出したのも職業病でしょうか。

大阪企業家ミュージアムでは、展示企業家の62の名言を収録した「大阪企業家名言集」(500円)
を販売しています。ご来館の際には、是非、ご覧ください。

投稿者 museum | 16:11