2012年05月29日 19:32

『五重塔』を読めば、東京スカイツリーが一層おもしろい!

こんにちは!あお吉です。

東京スカイツリーがいよいよオープンしましたね。
世界で最も天に近い塔。すごい建物ですよね。エレベーターも超高速だそうです。
さて、このスカイツリー、関連本がいろいろと出ており、建物好きのあお吉、ちょっと覗いてみると、
新旧技術の融合の賜物だという説明がありました。

世界一の高さを誇る訳ですから、最新の技術を駆使しているのはなるほどそうだろうと
予測はつきます。では、伝統的技術は?地震や強風による揺れに対応する安全確保に、
「心柱制振」とういう技術が使われているそうです。

日本の伝統建築である五重塔には、地震による倒壊例がないのですね。
この五重塔の建物の中心にやはり柱があり、これを心柱(しんちゅう)と言うそうです。
東京スカイツリーの「心柱制振」は、この伝統建築からヒントを得て、新しい制振システムを
採用しているんですね。

五重塔と言えば・・・、そう、明治の文豪・幸田露伴の『五重塔』。
やはり、これを読まなくては!と思い、読みました。
ひどい嵐の中、完成したばかりの五重塔があわや倒れるか!というシーンが小説の後半に
出てくるのですが、情景とともに雨音、風の音、木の軋む音、五重塔を建てた“のっそり十兵衛”の
姿が目に浮かぶ迫力ある文章です。
手に汗握りますが、もちろん五重塔は倒れません。念のため。

文語文体なので、読もうとしては挫折を繰り返した作品ですが、今回ようやく読破できました。
これも東京スカイツリーのお蔭です。
あお吉はチェーン読書法と名付けているのですが、一つの関心から、関連する人、モノ、出来事を
どんどん読み進めていく。これはお勧めです!時には意外な連鎖があって、苦手な分野だ
と思っていたのが、おもしろい!と深みにはまっていくことも多々あります。
一度お試しください。

ところで、皆さんご存知のとおり、東京スカイツリーを施工したのは大林組さんですが、
創業者の大林芳五郎氏は、大阪企業家ミュージアムでご紹介している105人の企業家の
お一人です。
東京タワーを施工された竹中工務店さんで近代建築の基礎を築いた竹中藤右衛門(14代)氏と
仲良く並んで展示させていただいています。
是非、ミュージアムにお越しいただき、ご覧下さい。

さて、皆様にご案内です。
6月6日(水)より、「大阪赴任者のための大阪企業家ミュージアム見学会」を開催します。
大阪の産業の歴史から大阪で活躍した企業家のご紹介まで、90分間でご案内する見学会です。
取引先との会話のきっかけに大阪トークはいかがですか?大阪ネタをきっかけに、
新たな展開が生まれるかも!?大阪ネタを仕入れに是非ご参加下さい。
詳しくはこちらをご覧下さい。http://www.osaka.cci.or.jp/b/pdf12/1206oskmjm.pdf

投稿者 museum | 19:32

2012年05月18日 08:53

大阪を調べてみよう

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りょく吉です

大阪検定を受ける方の来館が増えた今日この頃です。

現在、りょく吉は、明治36年に開催され大大阪へと発展をしていく大阪の起爆剤ともいえる第五回内国勧業博覧会とそこに関わった企業家を紹介する特別展示「第五回内国勧業博覧会と企業家達」の準備で大わらわです。
特別展示を実施するにあたっては、色々と資料を探すのですが、大阪検定にも役立ちそうなサイトを少しご紹介したく思います。

【今日は何の日】

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大阪市史編纂所 http://www.oml.city.osaka.jp/hensansho/

 このホームページでは、「今日は何の日」として、先史時代から1995年3月までの大阪市域のできごとをまとめた年表よりその日の出来事が表示されます。
自分の記念日にはどんなことがあったかを知りたい場合は「今日は何の日」
http://www.oml.city.osaka.jp/hensansho/nannohi/index.htm
のサイトのカレンダーをクリックすればすぐに見ることができます。

【古写真を見てみよう】

資料を読んでいて困るのがイメージがわかない事。そんな時に手軽に見ることができるのが以下のサイト。

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写真の中の明治・大正(国立国会図書館)http://www.ndl.go.jp/scenery/kansai/index.html

 地図をクリックしていくと明治・大正の様々な写真を見ることができます。カテゴリー(経済産業、文化娯楽など)からも選べますしキーワードでも検索可能です。
 みているだけで楽しくなります。

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長崎大学電子化コレクション 幕末・明治期古写真メタデータ・データベース http://oldphoto.lb.nagasaki-u.ac.jp/jp/

 長崎大学のコレクションですが、地域は全国となっています。ここでも大阪の幕末・明治期の写真が見ることができます。

【動画で見てみよう】

本を読むのは苦手、そんな方はこちらをご覧ください

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歴史ろまん紀行 http://eonet.jp/eohikari-ch/rekishi/

様々なテーマ(川口居留地、造幣寮設立、五代友厚、第五回内国勧業博覧会)の動画をインターネットで無料で手軽に見ることができます。1テーマ、約30分くらいです。
五代友厚や関一、松本重太郎、藤田伝三郎など多くの企業家も収録されています。

どのサイトも手軽に楽しく見ることができます。

10年前にこれらの調べ物をしようとした時には、所蔵している図書館へ行って探してと大変でしたが今は実に便利になりました。

それでは、りょく吉は準備に戻ります・・・・

しかし、この状況で間に合うんだろうか・・・不安

投稿者 museum | 08:53

2012年05月12日 17:24

通天閣と東京タワーは兄弟だった?

こんにちは、あか吉です。
5月に入り新緑も一段と鮮やかになり、今はピンクや白のツツジが満開ですね。
そろそろサツキの蕾も膨らみ始めています。
日本の四季の移ろいに触れるたび、自然への畏敬の念が生まれてくるあか吉
です。

さてGW、東京見物をしてきました!
今回の目的のひとつは、「東京スカイツリー」(634メートル)の完成で、高さ日本
一の座を譲ることになった「東京タワー」(333メートル)の見学です。

大阪企業家ミュージアムを見学されたことがある方は覚えておられると思います
が、第2ブロック「都市空間を創造する」のコーナーで、大林組の大林芳五郎と
竹中工務店の竹中藤右衛門を展示しています。
実は、「東京スカイツリー」は大林組が、「東京タワー」は竹中工務店がそれぞれ
施工しています。
大阪を地盤に活躍している両社が東京、いや日本を代表する2つのタワーを建設
しているということで、大阪生まれのあか吉としては誇らしい気持ちで「東京タワー」
を見学してきました。
随分前にも一度のぼったことがあるのですが、今回初めて夜の東京タワーにのぼ
りました。
昼間の朱色のタワーもスタイリッシュで綺麗ですが、夜のタワーは「ダイヤモンドヴ
ェール」という七色の光を放ち、とても幻想的で美しかったです。

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ところで、東京タワー3階には開業以来50年の歴史を振り返るギャラリーがあり、
そこには設計者である内藤多仲氏の直筆の資料が展示されています。
この内藤氏は「日本の耐震構造の父」と呼ばれた人物ですが、大阪にも深いご縁
のある方だということを皆さんご存知でしょうか?

実は、内藤氏は大丸心斎橋店の構造設計(設計:ウィリアム・メレル・ヴォーリズ)を
手掛けるとともに、現在の通天閣(二代目)の設計者でもあります(『建築雑誌昭和
45年12月号』日本建築学会編・発行)。
いわば東京タワーと通天閣は同じ設計者を父にもつ兄弟だったんです!(笑)
都会派の東京タワーと大阪の象徴である通天閣が兄弟だったなんて、何だか嬉しく
なってしまったあか吉でした。

今年7月1日に実施される第4回「なにわなんでも大阪検定」のテーマは、初代通天
閣がつくられた今からちょうど100年前の「大大阪時代とその前後~華やかなりしモ
ダン大阪~」。
それと連携し、大阪企業家ミュージアムでも来る6月5日から「第五回内国勧業博覧
会と企業家達」を開催します(詳細は後日HPでご案内いたします)。

5月22日開業で話題沸騰中の「東京スカイツリー」もいいけれど、大阪が「大大阪」と
呼ばれた往時を偲ぶのも素敵ではありませんか。
ぜひ「大大阪」と呼ばれた時代を感じに、6月、大阪企業家ミュージアムにお越しくだ
さい。

投稿者 museum | 17:24

2012年05月11日 16:51

ナイトミュージアム講演会(5/23)に是非お越し下さい!

こんにちは!あお吉です。
いつまでも寒いと嘆いていたのが・・・・あっという間に“夏日”を実感する日々となってしまいました。
皆様、GWはいかがお過ごしでしたか?
朝、晴れている!と喜んでいても、夕方に突然雨・・・と変わりやすいお天気でしたね。
天気予報をたよりに、鞄に傘を入れたり出したり・・・忙しいGWでした。

さて、天気予報といえば・・・・
「ぼくの名前はヤン坊、ぼくの名前はマー坊・・・」というCMソングはご存じでしょうか?

双子の男の子のアニメーションとともに天気予報が流れているあのヤンマーのCMです。
誕生は、1959年6月1日。この日に初オンエアされたそうですが、6月1日は気象記念日なんですね。
あお吉が馴染みのあるヤン坊マー坊は、
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この子達なのですが、現在は、こちら⇒http://www.yanmar.co.jp/special/YM/profile/profile.html

50年を超える歴史の中で、ヤン坊マー坊はこんなに変身してきたんですね。
http://www.yanmar.co.jp/special/YM/history/history.html

天気予報の種類も充実して、かわいさと分かり易さに改めて感激しました。

さて、このCMを流しておられるヤンマーさんは、今年の3月で100周年を迎えられました。
創業者は世界初の小型ディーゼルエンジンを開発した山岡孫吉さん。
当ミュージアムにも、山岡氏の足跡をご紹介するパネルやめくり資料とともに、
「世界最初の小型横型水冷4サイクル式ディーゼルエンジン」も展示しており、
団体でご見学にお越しいただいた際には、エピソードなどもご紹介させていただいています。

山岡孫吉氏は、「燃料報国」をモットーに省エネルギー、省力化に大きく貢献された方ですが、
“宣伝思想”についても、独自の考えを持ち、時代を先取りする宣伝活動をされました。
全国の主要10紙以上の新聞に1カ月にわたって連日広告を掲載し続けたり、商品を、農村に
持ち込み、デモンストレーションを行う。まさに「見て」「触って」「使ってみる」体験型の宣伝活動で、
直感的に良さを知ってもらえる機会を作っていかれました。ディーゼルエンジンについては、
数多くの学術講演会等も行ったそうです。

「宣伝とは、単純かつ理解しやすいものでなければならない」。そんな思想をお持ちだったそうです。
ヤン坊マー坊天気予報などは、まさに分かり易く、見る人の心に残るものですよね。

さて、ここで大阪企業家ミュージアムから講演会のご案内です。
当ミュージアムでは、企業の社史担当者や経営史研究者などをお招きし、企業家の事績や
企業家精神、企業の歴史等についてお話を聞くシリーズ「ナイトミュージアム講演会」を毎年開催しています。

今年度の第1回目は、
「ヤンマー100年の歩み~創業者・山岡孫吉の企業家精神からヤンマーミュージアム構想まで~」
と題して、ヤンマーの100周年事業ご担当の方にお越しいただきお話を聞かせていただきます。

現在の厳しくかつ変化の求められる時代にあっては、幾多の困難を乗り越えてこられた老舗企業の
歩みは、どなたに聞いていただいても、何かしら参考になると思います。
今回は、これまでの歩みを踏まえた100周年記念事業についてもお話いただきますので、
これからこうした周年事業を担当される方には必見です!
会場は、大阪企業家ミュージアムの会議室です。展示のご見学と合わせて是非ご参加下さい。
心よりお待ちいたしております。


◆ナイトミュージアム講演会(5月23日開催)

 ★現在、申込み受付中!★
「ヤンマー100年の歩み~創業者・山岡孫吉の企業家精神からヤンマーミュージアム構想まで~」
お申込みの詳細はこちら⇒http://www.kigyoka.jp/240523yam.pdf

投稿者 museum | 16:51