2008年11月20日 16:10

今日から「初代・二代 伊藤忠兵衛企画展」開幕です!!

お久しぶりのあか吉です。
企画展の準備に追われ、ひさびさの登場となりました。

さて、いよいよ、今日からその企画展の開幕です。
今回の企画展では、今年、創業150年を迎える伊藤忠商事の創業者・初代 伊藤忠兵衛と、その後を継いで世界に羽ばたく総合商社への道を拓いた二代忠兵衛の両氏にスポットをあてました。今回は、その企画展の一端をご紹介。

今、米国の金融危機が実体経済に影響を及ぼし始め、わが国経済も不況の様相を呈しつつありますが、大正9年にも、株価の大暴落をきっかけに日本の経済界は大パニックに陥ったことがあります。先見性を持って危機を察知していたものの、この恐慌から伊藤忠商事も免れませんでした。得意先からの回収がままならず、相場の暴落の損失と合わせて、膨大な債務を負うことになりました。
その危機に際して、二代忠兵衛は、伊藤一族の全財産を投げ出すことを決意。この真摯な債務処理への努力に対して寄せられた紡績会社並びに金融機関などの好意と支援を受けて、二代忠兵衛は、機械取引などで拡大した伊藤忠の営業を本来の綿糸布に戻したのをはじめ、海外店を整理して貿易業務から撤退、人員整理や経費削減の断行などの方針を打ち出しました。こうした厳しい情勢の経済界に身を置きながら、二代忠兵衛は「屈すべきときに屈しなければ、伸びるときに伸びられない」という経営哲学を学びます。この言葉は、現代の不況対策においても十分通用する考え方ではないかと思います。

その他、展示室では、初代忠兵衛の時代に使っていた帳簿類(「人力車代賃」という記載があります)や二代忠兵衛の書簡やカナモジタイプライター(なぜ、カナモジタイプライターが展示してあるのでしょうか? 是非、企画展で、その答えを確かめてください)などを展示紹介しています。
是非、ご来館ください。皆様方のお越しを心からお待ちいたしております。

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あか吉

投稿者 museum | 2008年11月20日 16:10