佐藤会頭の眼~講演録
Chairman’s Eye with you

2013年(平成25年)9月12日(木)

第55回中小企業団体大阪大会

 この品格という格についてちょっと申し上げたいと思うのですが、これも私最近こだわりの言葉でありまして、先ほど「くずはモール」の件を申しあげ、投資利回りのお話をいたしました。一桁から二桁の投資利回りを実現したわけですが、これはどういうことかというと、その場所、場所に格があるのだ、「くずは」という場所の格がある。その格をどう引き出すか、格を上げるか、そういうことが大切だということに言い換えることができるわけであります。

 この商工会議所のある場所、中之島、梅田、北ヤード、そういうところにも当然、場の格がそれぞれあるわけです。その格をどう引き出すか。こういった切り口でもって私たちが取り組んでいけば大阪はさらに都市格が上がると私は思っております。格という考え方、これを大切にしたいですね、品格という言葉は本当に便利でして、人品の品でもありますね。つまり人の品格を上げるということもあるのですが、品物の格を上げるということでも通用するわけであります。品物の格、サービスの格です。今私たちは果たして品物、サービスの格をちゃんと上げているだろうかと、こういう判断をすれば良いわけであります。

CIMG1746.JPG「講演を行う佐藤会頭」

 その点で最近お訪ねした会社の中できちんとやっている会社、一番わかりやすいのはピーチアビエーション(格安航空)です。大変値段が安くてお客様に満足頂いているわけですが、ただ安いというだけではないのです。格の割に安いとこういうふうに理解すべきなのです。世の中格安を激安と捉えていますがこれは間違いですね。格の割に安い、どんな格かと申しますと、ピーチの飛行機は新しいですから室内は気持ちが良い、サービスに当たっている方々、機内も機外も大変ホスピタリティがしっかりいたしております、お客さんはお金を払ってラーメンやビール買ったりしているわけですが、何の抵抗もなく皆さん買っています。ホスピタリティ溢れるサービスをしているからであります。レシートには「おおきに」と書いています。とらわれないサービスの在り方、これを一貫して追求しているわけです。それで格の割に安いなぁと皆さん思っているのでしょう。それで大変今多くのお客さんを惹きつけています。

 私も長崎から帰ってくる時これを利用しました。関空中心ですから日本国内路線網を拡充しておりまして、海外とも東南アジアで4時間圏内めざして路線網を拡大いたしております。台湾のお客様、関空に多く降り立っておられます。それでUSJとかに行っておられるわけですが、これからの観光都市大阪にとってLCCピーチアビエーションの果たす役割というのはますます重要になってくる、とこう思っています、大変良い立派な格をお作りになっている井上社長に大変敬意を表する次第であります、このように格ということを大切に我々したいものであります。