佐藤会頭の眼~講演録
Chairman’s Eye with you

2013年(平成25年)8月29日(木)

「うめきたMICE特別セミナー 関西活性化の起爆剤 千客万来都市OSAKAプラン

 本日はこれで終わらせていただいても、皆様のお叱りはないと思いますが、まだ時間が残っておりますので少し説明いたします。大阪商工会議所では3年前に千客万来都市OSAKAプランというビジョンを作り、今年仕上げの年ということで5つの戦略プロジェクトを実行中であり、大大阪の時代に学ぼうと大阪の活性化に取り組んでおります。

 そのキャッチフレーズに全員参加で大大阪、大関西を作ろうと掲げているのですが、このことについて少し説明させて頂きます。大正後期から昭和の初めにかけて大阪は「大大阪」と言われたのですが、これは大正14年に当時の関一市長が言い出したわけです。当時、大大阪と言われた時代は、景気が良いように思われがちですが、実はそうではなく、第一次世界大戦後、活況を呈していた日本はその反動に見舞われ、いわゆる昭和恐慌に突入するいわば暗い時代に重なります。

 実はその困難な時代に、今の大阪城が再建されております。御堂筋も同じ時期であります。その後、地下鉄御堂筋線の開通と続くのですが、厳しい時代にあってこそ、あえて百年の大計に挑戦し、生命の危険を顧みず信念を貫いて市民を導いていった当時の関市長の気概と行動力こそ、今の私たちが最も学ばなければならないものであります。

 日本は長いデフレが続いております。20年もかかって、ようやく脱する気配でありますが、大阪は大大阪の気概を学んで、真っ先に抜け出さなければならないのではないでしょうか。日本の不況の縮図は大阪にある、と言われておりますので、この汚名を即刻返上したいと思っております。

20130829うめきたMICE特別セミナー(73P+8P)[完成版]_ページ_14.jpg「大商戦略プロジェクト」