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支部概況報告 No.175 2005.7.15

トピックス
1.小 規 模 企 業 の 景 況(平成17年4〜6月期)

○売上・業況・資金繰り、いずれもDI値改善
大阪商工会議所による小規模企業の景況調査(四半期毎)平成17年4-6月期の結果概要は以下の通り。
1.今期(平成17年4−6月期)の状況
【売上額】今期(平成17年4-6月期)の売上額DI値(全産業)は、前期(平成17年1-3月期)の▲25.9から5.0ポイント改善し、▲20.9となった。業種別には、製造業は4.0ポイント(前期▲12.4→今期▲8.4)、卸売業は4.2ポイント(▲18.5→▲14.3)、小売業は11.4ポイント(▲46.6→▲35.2)改善した。
【業況】今期の業況DI値(全産業)は、前期(▲26.6)から7.7ポイント改善し、▲18.9となった。業種別には、製造業は 15.5ポイント(前期▲12.4→今期3.1)、卸売業は 3.0ポイント(▲22.8→▲19.8)、小売業は 5.7ポイント(▲44.3→▲38.6)改善した。
【資金繰り】今期の資金繰りDI値(全産業)は、前期(▲19.1)から5.7ポイント改善し、▲13.4となった。業種別には、製造業は5.1ポイント(▲13.4→▲8.3)卸売業が1.0ポイント(前期▲8.7→今期▲7.7)、小売業は10.2ポイント(▲36.3→▲26.1)改善した。

〔経営者の声(経営指導員によるヒアリングから…)
 平成17年6月のヒアリングでは、全体的に、前回と比較して同じもしくは持ち直しが見られるといった声がある一方で、原油・原材料価格の上昇、商品単価の低下、利益率の低下といった問題点を抱える企業が多いなど、なおも厳しい状況が続いている声も多く得られた。
 製造業では、「10年前に投資した設備を現在フル稼働できる時期をむかえた」といった声や、卸・小売業では、「顧客サービスの向上で来店者は増えている」「客足は減少しているもののコーヒーの味をおとさないように努力して、固定客をつかんでいる」といった経営努力で乗り切っているという声が得られた。
 また、「銀行からの借入れが容易になってきたのはありがたいが、現在では買いたい物件が残っていない。」という声もあった。

2.来期(平成17年7−9月期)の予想
 来期(平成17年7-9月期)の全産業の予想DI値は売上額▲19.5、業況▲13.3、資金繰り▲15.7となった。売上額、業況の予想DI値は今期(平成17年4-6月期)実績値より改善したが、資金繰りの予想DI値は悪化した。

3.経営上の問題点
 第1位は、製造業・卸売業では「需要の停滞」、小売業では「大型店・中型店の進出による競争の激化」となった。
  ※DI値とは … ディフュージョン・インデックス(Diffusion Index)の略で、「増加」「好転」した等とする企業割合から、
   「減少」「悪化」した等とする企業割合を差し引いた値である。状況比較表の「増−減」「好−悪」等の欄がこれにあたる。
本件担当:大阪商工会議所 中小企業振興部(支部運営担当) 6944-6451

〔調査の概要〕

・調査名 :第100回中小企業景況調査(中小企業庁・中小企業基盤整備機構)
・調査時期:平成17年6月3日〜9日
・調査方法:経営指導員による、調査票に基づく聴取り調査
・ 調査対象:大阪市内の中小企業・小規模事業者
※ 全国約18,000件中、大商分324件。
※ 本紙では、大商分のうちとくに小規模事業者(従業員;工業20人以下、商業・サービス業5人以下)294件について取りまとめた。
       〔製造業97件、卸売業92件、小売業88件、サービス業17件〕
・ 回収数 :292件(回収率99%)
             〔製造業96件、卸売業91件、小売業88件、サービス業17件〕

■DI値推移(全産業)
 
97回調査
98回調査
99回調査
(前回)
100回調査
(今回)
  H16(2004年)
7-9月期
H16(2004年)
10-12月期
H16(2004年)
1-3月期
H17(2005年)
4-6月期
H17(2005年)
7-9月期(予想)
売上額 (増-減) -17.9
-22.3 -25.9 -20.9 -19.5
業況  (好-悪) -21.3 -25.1 -26.6 -18.9 -13.3
資金繰り(好-悪) -20.6 -19.9 -19.1 -13.4 -15.7
従業員 (過-不) -6.5 -5.5 -6.1 -3.4 ----

■経営上の問題点
順位 製造業 件数 卸売業 件数 小売業 件数
1位
需要の停滞
22
(20)

需要の停滞
30
(31)
大型店・中型店の
進出による
競争の激化
21
(18)
2位
原材料価格の上昇
 
17
(19)

仕入単価の
上昇
12
(12)

需要の停滞
17
(24)
3位
製品(加工)単価の
低下・上昇難
17
(16)

新規参入業者
の増加
8
(3)

購買力の
他地域への流出
12
(14)
[注]( )内は前回(平成17年1-3月期)調査結果
    ↑=前回より高順位    →=前回と同順位     ↓=前回より低順位

■景況グラフ(売上額・業況)
※表示値=DI(増加・好転−減少・悪化)値
※T期=1-3月、U期=4-6月、V期=7-9月、W期=10-12月
※平成17年V期は予想値

■状況比較表(業種別)
項目 業種
今期の状況(4〜6月期)
来期の予想(7〜9月期)
売上額   増加 不変 減少 増−減 増加 不変 減少 増−減
製造業 28.1 35.4 36.5 ▲ 8.4 21.9 42.7 33.3 ▲ 11.4
卸売業 27.5 30.8 41.8 ▲ 14.3 23.1 37.4 38.5 ▲ 15.4
小売業 12.5 39.8 47.7 ▲ 35.2 8.0 54.5 37.5 ▲ 29.5
サービス業 5.9 35.3 58.8 ▲ 52.9 5.9 52.9 41.2 ▲ 35.3
合計 21.9 35.3 42.8 ▲ 20.9 17.1 45.2 36.6 ▲ 19.5
前回 20.7 32.0 46.6 ▲ 25.9 19.0 40.8 38.4 ▲ 19.4
業況   好転 不変 悪化 好−悪 好転 不変 悪化 好−悪
製造業 26.0 50.0 22.9 3.1 21.9 44.8 25.0 ▲ 3.1
卸売業 16.5 46.2 36.3 ▲ 19.8 22.0 47.3 29.7 ▲ 7.7
小売業 8.0 45.5 46.6 ▲ 38.6 8.0 55.7 35.2 ▲ 27.2
サービス業 5.9 52.9 41.2 ▲ 35.3 5.9 58.8 35.3 ▲ 29.4
合計 16.4 47.6 35.3 ▲ 18.9 16.8 49.7 30.1 ▲ 13.3
前回 13.9 44.9 40.5 ▲ 26.6 12.9 46.6 34.7 ▲ 21.8
資金繰り   好転 不変 悪化 好−悪 好転 不変 悪化 好−悪
製造業 9.4 69.8 17.7 ▲ 8.3 7.3 64.6 22.9 ▲ 15.6
卸売業 6.6 78.0 14.3 ▲ 7.7 8.8 76.9 13.2 ▲ 4.4
小売業 3.4 65.9 29.5 ▲ 26.1 3.4 63.6 31.8 ▲ 28.4
サービス業 5.9 64.7 11.8 ▲ 5.9 0.0 70.6 11.8 ▲ 11.8
合計 6.5 70.9 19.9 ▲ 13.4 6.2 68.5 21.9 ▲ 15.7
前回 7.8 62.9 26.9 ▲ 19.1 8.2 64.3 24.1 ▲ 15.9
従業員   過剰 適正 不足 過−不  
製造業 1.0 86.5 7.3 ▲ 6.3
卸売業 5.5 83.5 6.6 ▲ 1.1
小売業 1.1 79.5 5.7 ▲ 4.6
サービス業 11.8 76.5 5.9 5.9
合計 3.1 82.9 6.5 ▲ 3.4
前回 2.4 81.6 8.5 ▲ 6.1
 今期の状況(除従業員)は平成16年4〜6月期との、来期の予想は平成16年7〜9月期との比較。従業員は、過去との比較ではなく、業務量に照らした過不足。
 「今期の状況」の「前回」は平成17年1〜3月期調査の数字。「来期の予想」の「前回」は平成17年4〜6月期予想。
 サービス業は、回答企業数が少ないため、正確な判断材料にはなりにくい。

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