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ニューズレター(支部概況報告)No.174 2005.6.17

テーマ
1.工夫ある経営で頑張っている中小企業                     

○“水”への探究心が、“ナノの世界”への取組みに
 (株)池田製作所(代表取締役 池田誠氏 資本金10百万円 港区市岡4-3-12 TEL. 6571-1232)の外観は普通の町工場であるが、“ナノの世界”に取組んでいる。半導体のリード線等超極小部品はミクロ単位であり、その作業の上で“ナノ”レベルの不純物等があっては不良品になる。そのため作業用手袋の無塵化が不可欠となる。
 同社は、この半導体作業・液晶作業向け等のクリーンルーム用無塵極薄手袋の洗浄を手がけている会社。
 同社のクリーン度は、不純物や金属イオンを直径300ナノ(=0.0003ミリ)の分子レベルで除去し、その技術は大企業を含め他社の追随を許さない。作業工程は普通の作業用極薄手袋を、同社で開発したクリーンルームの中で、同社の独自開発により一般の水道水から造った “超純水”で洗浄している。ここに同社のノウハウが詰まっている。受注先は、東芝・NEC・松下・三洋等の大手半導体メーカー等で、年々増収増益を重ねている。
 元々同社は、先代が昭和25年に創業した鉄工業を、現在の池田社長が引継いだものである。
この事業に至った基は、池田社長が学生時代(工学部出身)から興味を持ち、鉄工業を経営しながらも、常に研究開発していた“水”へのこだわりにある。池田社長は「泥水の中でもきれいな花は咲く。その水の神秘さ、水の霊に魅せられた。」と。
 その第一弾として、一般的にミネラルウォーターは煮沸殺菌するものだが、煮沸殺菌しないミネラルウオーター(厚生省認可第1号)を、平成元年に販売開始した。
 無塵手袋洗浄へのきっかけは、阪神大震災時に被災地へこのミネラルウォーターの無料配布をおこなった平成7年。ある時取引先の知人が「大企業が無塵化に困っている。何か出来ないか。」の一言による。池田社長の永年の水への探究心と、元来の挑戦意欲に開発努力が実って、大企業も感心するクリーンルーム中での“超純水”洗浄工程が、平成10年にほぼ完成した。
 今年61歳になる池田社長は「私は人のめぐり合わせや、運が良かっただけ。」と謙遜し、「仕事が好きであり、今後も少しでも何かにお役に立てればよい。」とおおらか。現在も遠赤外線を利用した製品の開発等多数に取り組み、挑戦意欲はまだまだ続く。
(此花・西・港支部)

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