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ニューズレター(支部概況報告)No.173 2005.5.20

テーマ
1.工夫ある経営で頑張っている中小企業                     

○技術力と信用で3代続く町工場
 (株)アカタ製作所(城東区鴫野西2-4-9 従業員5名)は、事務機・金庫・ネジ切機械・杭打ち機械の部品加工を親子3代に渡って50年営んでいるまち工場である。製造業界は生産コストの削減と、新たな市場拡大を求めて生産拠点を海外へ移動させたことによる空洞化が進むなか、同企業が確固たる経営基盤を築き上げた背景には、時代の潮目を読み取る経営者の洞察力と、これを裏付ける日々の研鑚による技術力の向上、更に受注先と共同開発による新製品を生み出せる開発能力を蓄積してきたからである。時代の潮目に関して言えば、神戸の大震災以後、企業、各家庭ともに重要書類や財産を守るための金庫の需要が大幅に増えた金庫業界や、高速化と高精度が求められる事務機械メーカー等の、これから伸びる業種を見抜く眼力を常に日々の変化のなかで養い続けてきたことが潮目を敏感に察知できる事となった。新分野の金庫・事務機に加えて、従来からのネジきり機械、建設現場の杭打ち機械と、多分野にまたがった受注先を確保しており、不況時においてもいずれかの業界が順調な状況であるところから、結果的にトータルで安定した業況が維持できている。同企業にとって陰に隠れた存在であるが、代表者の妻の働きが大きい。技術・営業は代表者が、工場内での作業・経理・銀行との折衝は妻が受け持ち、まさに夫婦による二人三脚である。また、夫婦ともに明るい性格で、人を思いやる細やかな人柄は、工場の中核を担う従業員が長年勤める原点となっており、取引先に与える信用度を高めている。今春からは、27歳の長男が外部の修行を終えて従事し、次世代が担うべき自工場で修行を続けている。昨今、後継者で悩む企業が多いなか、親の姿と企業内容に魅力を感じ次期代表者を目指す姿は、3Kと言われる業界であっても、将来性のある事業であれば後継者問題を解決するキーポイントであることを痛感した。長男が経営参加する事により代表者の経営意欲がより一層高揚し、高精度の汎用機械を導入、更なる経営基盤の強化を目指している。
(旭・城東・鶴見支部)

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