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支部概況報告 No.172 2005.4.22

トピックス
1.小 規 模 企 業 の 景 況(平成17年1〜3月期)

○売上・業況 2期連続悪化
大阪商工会議所による小規模企業の景況調査(四半期毎)平成17年1-3月期の結果概要は以下の通り。
1.今期(平成17年1−3月期)の状況
【売上額】今期(平成17年1-3月期)の売上額DI値(全産業)は、前期(平成16年10-12月期)の▲22.3から3.6ポイント悪化し、▲25.9となった。業種別には、製造業は2.3ポイント改善(前期▲14.7→今期▲12.4)したが、卸売業は5.5ポイント悪化(▲13.0→▲18.5)、小売業は12.1ポイント悪化(▲34.5→▲46.6)した。
【業況】今期の業況DI値(全産業)は、前期(▲25.1)から1.5ポイント悪化し、▲26.6となった。業種別にみても、製造業 1.9ポイント悪化(前期▲10.5→今期▲12.4)、卸売業 1.0ポイント悪化(▲21.8→▲22.8)、小売業 4.0ポイント悪化(▲40.3→▲44.3)となり、3業種とも悪化した。
【資金繰り】今期の資金繰りDI値(全産業)は、前期(▲19.9)から0.8ポイント改善し、▲19.1となった。業種別には、卸売業が8.7ポイント改善(前期▲17.4→今期▲8.7)したが、製造業は2.9ポイント悪化(▲10.5→▲13.4)、小売業も7.5ポイント悪化(▲28.8→▲36.3)した。

〔経営者の声(経営指導員によるヒアリングから…)
 平成17年3月のヒアリングでは、製造業と卸売業で「材料・仕入単価の上昇」をうったえる声が目立った。一部に「仕入単価の上昇に連動して売価もアップ。業況は好調」(紙製品製造、ボルト・ナット等金属部品卸)とする企業もあったが、多くの小規模企業は「売価への転嫁ができず採算・資金繰りが悪化」(洋紙卸)、「値動きがひどいが、そう度々顧客に売価変更をお願いできない」(油・ワックス等製造)等、厳しい状況におかれており、「原材料価格の高騰について国の対策が必要ではないか」(塗料製造)といった声も寄せられた。

2.来期(平成17年4−6月期)の予想
 来期(平成17年4-6月期)の全産業の予想DI値は売上額▲19.4、業況▲21.8、資金繰り▲15.9となり、いずれも今期(平成17年1-3月期)実績値より改善している。

3.経営上の問題点
 第1位は、製造業・卸売業・小売業とも、「需要の停滞」となった。
  ※DI値とは … ディフュージョン・インデックス(Diffusion Index)の略で、「増加」「好転」した等とする企業割合から、
   「減少」「悪化」した等とする企業割合を差し引いた値である。状況比較表の「増−減」「好−悪」等の欄がこれにあたる。
本件担当:大阪商工会議所 中小企業振興部(支部運営担当) 6944-6451

〔調査の概要〕
・調査名 :第99回中小企業景況調査(中小企業庁・中小企業基盤整備機構)
・調査時期:平成17年3月11日〜17日
・調査方法:経営指導員による、調査票に基づく聴取り調査
・ 調査対象:大阪市内の中小企業・小規模事業者
※ 全国約18,000件中、大商分324件。
※ 本紙では、大商分のうちとくに小規模事業者(従業員;工業20人以下、商業・サービス業5人以下)294件について取りまとめた。
       〔製造業97件、卸売業92件、小売業88件、サービス業17件〕
・ 回収数 :294件(回収率100.0%)
             〔製造業97件、卸売業92件、小売業88件、サービス業17件〕

■DI値推移(全産業)
 
96回調査
97回調査
98回調査
(前回)
99回調査
(今回)
  H16(2004年)
4-6月期
H16(2004年)
7-9月期
H16(2004年)
10-12月期
H17(2005年)
1-3月期
H17(2005年)
4-6月期(予想)
売上額 (増-減) -21.3
-17.9 -22.3 -25.9 -19.4
業況  (好-悪) -24.7 -21.3 -25.1 -26.6 -21.8
資金繰り(好-悪) -19.9 -20.6 -19.9 -19.1 -15.9
従業員 (過-不) -2.0 -6.5 -5.5 -6.1 ----

■経営上の問題点
順位 製造業 件数 卸売業 件数 小売業 件数
1位 需要の停滞 → 20
(25)

需要の停滞 → 31
(30)
需要の停滞 → 24
(19)
2位 原材料価格の上昇
        ↑
19
(12)

仕入単価の
上昇 →
12
(12)

大型店・中型店の
進出による
競争の激化  ↓
18
(25)
3位 製品(加工)単価の
低下・上昇 ↓
16
(15)

大企業の進出による
競争の激化  ↑
8
(9)

購買力の
他地域への流出 →
14
(18)
[注]( )内は前回(平成16年10-12月期)調査結果
    ↑=前回より高順位    →=前回と同順位     ↓=前回より低順位

■景況グラフ(売上額・業況)
※表示値=DI(増加・好転−減少・悪化)値
※T期=1-3月、U期=4-6月、V期=7-9月、W期=10-12月
※平成17年U期は予想値

■状況比較表(業種別)
項目 業種
今期の状況(1〜3月期)
来期の予想(4〜6月期)
売上額   増加 不変 減少 増−減 増加 不変 減少 増−減
製造業 24.7 36.1 37.1 ▲ 12.4 24.7 43.3 29.9 ▲ 5.2
卸売業 29.3 22.8 47.8 ▲ 18.5 25 34.8 37 ▲ 12.0
小売業 9.1 35.2 55.7 ▲ 46.6 8 44.3 47.7 ▲ 39.7
サービス業 11.8 41.2 47.1 ▲ 35.3 11.8 41.2 47.1 ▲ 35.3
合計 20.7 32 46.6 ▲ 25.9 19 40.8 38.4 ▲ 19.4
前回 23.4 30.6 45.7 ▲ 22.3 13.4 46.7 39.9 ▲ 26.5
業況   好転 不変 悪化 好−悪 好転 不変 悪化 好−悪
製造業 20.6 44.3 33 ▲ 12.4 19.6 43.3 24.7 ▲ 5.1
卸売業 16.3 44.6 39.1 ▲ 22.8 15.2 41.3 38 ▲ 22.8
小売業 5.7 44.3 50 ▲ 44.3 5.7 53.4 40.9 ▲ 35.2
サービス業 5.9 52.9 41.2 ▲ 35.3 0 58.8 41.2 ▲ 41.2
合計 13.9 44.9 40.5 ▲ 26.6 12.9 46.6 34.7 ▲ 21.8
前回 14.8 45 39.9 ▲ 25.1 11.3 52.2 32.3 ▲ 21.0
資金繰り   好転 不変 悪化 好−悪 好転 不変 悪化 好−悪
製造業 11.3 61.9 24.7 ▲ 13.4 13.4 60.8 22.7 ▲ 9.3
卸売業 10.9 68.5 19.6 ▲ 8.7 8.7 72.8 14.1 ▲ 5.4
小売業 2.3 58 38.6 ▲ 36.3 3.4 60.2 36.4 ▲ 33.0
サービス業 0 64.7 17.6 ▲ 17.6 0 58.8 23.5 ▲ 23.5
合計 7.8 62.9 26.9 ▲ 19.1 8.2 64.3 24.1 ▲ 15.9
前回 7.2 63.6 27.1 ▲ 19.9 5.5 65.6 26.8 ▲ 21.3
従業員   過剰 適正 不足 過−不  
製造業 2.1 79.4 10.3 ▲ 8.2
卸売業 2.2 82.6 9.8 ▲ 7.6
小売業 1.1 84.1 5.7 ▲ 4.6
サービス業 11.8 76.5 5.9 5.9
合計 2.4 81.6 8.5 ▲ 6.1
前回 3.1 81.8 8.6 ▲ 5.5
今期の状況(除従業員)は平成16年1〜3月期との、来期の予想は平成16年4〜6月期との比較。従業員は、過去との比較ではなく、業務量に照らした過不足。
「今期の状況」の「前回」は平成16年10〜12月期状況。「来期の予想」の「前回」は平成17年1〜3月期予想。
サービス業は、回答企業数が少ないため、正確な判断材料にはなりにくい。

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