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ニューズレター(支部概況報告)No.171 2005.3.22

テーマ
3.本年度の経営指導事例

○売上拡大主義からキャッシュ・フロー経営に転換しつつある小規模アパレル業
 B社(都島区 個人経営 代表G氏)は、夫婦2人で婦人物ボトムを扱うアパレル業者である。昨年資金繰りの相談で来所され事情を伺ったところ、その内容は次のようなものであった。
 それ以前のビジネスモデルは、F氏が顧客からの情報をもとに企画したスカート、スラックス等のボトム商品を大手繊維商社を通じて中国で縫製し、輸入後外注でプレス、パッケージング加工等を施し大阪市中央区の大手現金問屋を中心とした得意先に販売するというものであった。
 しかし、その大手繊維商社の経営方針が変更され、B社との取引が打ち切られることとなった。同商社には、それまで仕入資金面や在庫資金面において立替等企業間信用で支援を受けていたのである。ところが前述の事情からそれが打ち切られることとなり、資金調達力の限界から売上規模等を縮小せざるを得なくなった。
 そこで当支部ではキャッシュ・フロー経営の重要性をアドバイスし、売掛債権、棚卸資産の削減、買掛債務の増大によるキャッシュの増加効果を説明した。代表者はその説明をもとに検討の結果、売掛債権、買掛債務については取引先との力関係もあり、短期的でドラスティックな改善は困難と判断したが、棚卸資産の削減について何とかならないかと検討を進めた。
 行き着いた結論は、季節変動の影響の少ない品揃えへのウエイト転換による在庫削減策である。同社はかねてよりデニム地も扱ってきており、デニム地商品は変動はあるものの季節を通して一貫して売れる商品であった。ただそのウエイトはそれほど大きなものではなかったのである。そこで、今回思い切ってデニム地商品への特化を決断。取引のあった別の商社にこの企画を持ち込み、無事実現することとなった。
 戦略転換前と変わったことといえば取引商社と商品生地であるが、「在庫の縮小均衡が実現しつつある」との経営者の言である。当支部ではその戦略を資金調達面で支えるため、本年2月に入ってマル経融資の手続きを進行中である。
(北・都島・福島支部)

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