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大商ニュース(抜粋) 2005/1/10号


年頭所感 ----- 大商会頭 野村 明雄
新しい潮流を創り出す

 謹んで新年のお祝いを申し上げます。
 我が国はこれまで、デフレ経済への対応に力を注ぎ、過剰債務・過剰雇用・過剰設備という“三つの過剰”の解消に取り組んできましたが、2004年は、ようやく不良債権処理が最終章を迎え、日本経済の足腰も随分としっかりしてきました。また、企業は後ろ向きのリストラから、新しい雇用創出や設備投資など、攻めの経営に転じており、民主導で、ゆっくりと一歩ずつではありますが、着実に景気回復への歩を進めた一年であったと思います。
 今年、2005年の日本経済は、世界的な景気減速の波を受け、年前半は“踊り場”の状況が続くものと思われます。こうした中、民間の需要創出を後押しする施策、さらには政府部門の効率化や官製市場の民間開放などを推進することにより、“踊り場”で十分に力を蓄え、後半一気に伸びる年となることを期待いたします。そして、その先には、デフレの克服も現実のものとなるでしょう。
 大商としましても、政策提言・要望活動を積極的に展開し、景気浮揚と企業を取り巻く事業環境の改善に全力で取り組むとともに、会員企業の支援を一層充実させてまいります。
 さて、大商では、昨年、「賑わい創出プラン」を策定いたしました。これは、長期化する大阪経済の低迷に対する危機感に基づき、会員の皆さまからの声を背に、強い大阪経済の復活を実現するための道筋と具体的な取り組みを明らかにしたものです。課題解決に向けたアクションプランを実現するためには、3万を超える会員の皆さまの力を結集することが不可欠であります。ぜひとも、積極的なご参画・ご協力をお願い申し上げます。
 また、大阪経済を活性化するには、大商の力だけでは限界があり、自治体をはじめ企業、NPO、市民それぞれに役割があります。今年は、大商にとってアクションプランをスタートさせる年でありますが、大阪府、大阪市にとっても、今年は同じく具体的な行動計画を実施していく年にあたります。大商ビジョンの策定にあたっては、大阪府や大阪市とも活発に意見交換を行いましたが、目指す方向性に大きな違いがないことを改めて認識いたしました。
 いよいよ今年は、大阪経済復活へ向けたそれぞれの思いと行動のベクトルを一つに合わせ、大阪をあげて、果敢に、ひたむきに「実行する年」にしたいと思います。そして、具体的な取り組みにおいては、まずは成功事例を数多く作っていくことが重要であります。街づくり特区であれ、ベンチャー企業の育成であれ、またキャリア教育のモデル校支援であれ、活動を大阪全体へと広げていくためには、成功事例を一つひとつ積み重ね、共有化していくことが非常に有効であると考えます。
 大阪では今、地域経済の活性化をはじめ、まちづくり、人づくりなどの身近な課題に対して、「何らかの行動を起こさねば」という気運が、市民はもとより自治体、地域社会、NPOなど社会全体に芽生えつつあるように感じます。大商としても、これらの課題解決に一定の道筋と明確な役割分担を示すことで、社会全体の共感を得つつ、それをより大きな力へと結集させていく好機にしたいと考えます。一人ひとりが「大阪のために何ができるか」を本気で考え、スピーディーに行動し、広く連携することによって、大阪全体に力強い、大きな「うねり」を生み出していきたいと思います。今こそ、大阪経済の潮目を変え、強い大阪経済の復活に向けた「新しい潮流」を創り出す時であると確信いたしております。
 大商は、会員の皆さまにとって、「あれば便利」という程度の存在ではなく、「なくてはならない」と思っていただける、頼りにされる経済団体であり続けたいと思います。そのために、個々の事業活動が会員の皆さまのニーズに基づき、お役に立つものとなるよう、これからも一層の努力をしてまいる所存であります。
 特に今年は、会員の皆さまの生の声を聴き、それを事業に反映させるために、とりわけ支部の活動を充実させたいと思います。大商の支部は、会員企業に最も近いところにあり、現場に密着した活動を旨とします。いま現場で何が起こり、何が問題になっているのかをタイムリーに把握するとともに、会員企業からの多種多様な相談にきっちりと応えるホームドクター機能を充実させていく必要があります。
 また、大商の事業の中身をもっと会員の皆さまに知っていただき、どんどん参加していただくようにも努めたいと思います。会員の方から、「せっかくいい事業をいろいろと行っているのに、会員企業にあまり知られていない」というご指摘をよく頂きます。昨年、作成・配布した「大商便利帖」などを徹底活用して、会員企業へのご紹介やニーズのある方々への呼び掛けなど、事業PRを強く打ち出してまいりたいと思います。
 大商は、強い大阪経済の復活を実現するために、また、会員企業にとってなくてはならない存在となるために、今年も具体的な行動を起こす「実行の年」として、総力をあげて諸課題に取り組んでまいる所存であります。
 新年を迎えるにあたり、役員、議員、会員の皆さまをはじめ、ご関係の皆さまのご健勝とご多幸をお祈りいたしますとともに、今年も大商の事業に、より一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

強い大阪経済の復活へ ----- 賑わい創出プラン発表
アジアの中核都市めざす

 大商は、12月13日、賑わい創出特別委員会(委員長=野村明雄・大商会頭)を開催し、「強い大阪経済の復活」を目指した「賑わい創出プラン」を取りまとめ、発表した。2010年以降の大阪のあるべき姿を示した「ビジョン」と、そのビジョンを実現するために大商が主体となって実施する具体的な行動計画(05〜07年度)を策定した「アクションプラン」から成る。新しいモノづくり産業、ツーリズム産業、ライフサイエンス産業を、大阪経済を牽引する三つのエンジン産業と位置づけ、「アジアの中核都市」になることを目指す。

 記者会見で、野村会頭は「大阪の目指すべき姿は『エンジン産業が牽引するアジアの中核都市』」とし、「賑わい創出プランは、『エンジン産業』『連携・共有化』『リアリティー(実現可能性)』の3点を重視して策定した」と述べた。
 「エンジン産業」には、地域経済を牽引する規模で、かつ他の産業への波及効果の大きいものを選定。そのエンジン産業の振興こそが地域経済の活性化を早期に実現するとしている。賑わい創出プランは、三つのエンジン産業の振興と、大阪経済活性化を実現するための基盤となる七つの重点テーマから構成。
 「連携・共有化」については、大阪再生の実現は大商の力だけでは限界があるため、3万会員のネットワークを活用。大阪府や大阪市、他の経済団体、あるいはNPOなどとの連携・共有化を進め、役割分担して取り組むことを重視している。
 また、各産業や重点テーマについて、外国人来訪者数を10年には210万人にするなど、客観的な「共通指標」を挙げた。これらの指標を大阪の自治体や経済団体が共有化し、意識して取り組むことで、地域の活性化の実現に、より大きな効果を生み出すことができるとしている。
 「リアリティー」については、実現可能性の高い計画とするために、ビジョンの達成水準や、5W2Hを明確にした51の具体的な中期的(05〜07年度)取り組みを「アクションプラン」として策定した。
 三つのエンジン産業の振興による大阪経済への寄与額は、02年の6・5兆円から10年に13兆円の規模まで増加すると見込まれる。その底上げ効果により、大阪の経済規模は、02年の67兆円から10年には86兆円に成長すると予想している。
 今後、事業の主な担い手である全委員会、全部会、全支部は、「ビジョン」と「アクションプラン」に沿った、既存事業の重点化および見直しと、来年度の事業計画の策定などを今年度末に向けて実施する。
【問合せ】総務企画担当TEL6944・6211

チームオオサカ受賞 ----- 大阪活力グランプリ2004

 大商は、「大阪活力グランプリ2004」を「チームオオサカ」に決定した。12月17日に表彰式を行い、野村明雄・大商会頭から「チームオオサカ」監督の赤澤洋平・システクアカザワ社長に表彰状が手渡された。同グランプリは大阪の地域経済などに貢献した個人や団体などを大商会頭名で表彰するもの。
 「チームオオサカ」は産学連携によるサッカーロボット「ヴィジオン」を開発。「ロボカップ」の国内大会(5月・大阪)、国際大会(7月・ポルトガルリスボン)で優勝するとともに、共同受注グループ「ローボ」を設立、ロボット振興に尽力している点が評価された。
 赤澤社長は「このような賞をいただき、光栄です。2005年ロボカップ国際大会大阪大会でも優勝目指してがんばりたい」と喜びを語った。

企業リスク一括補償 ----- 生命共済上乗せプランも 新保険誕生

 大商は、生命共済制度の保障内容を拡充する「生命共済制度オプション・プラン」と団体総合賠償責任保険制度「大商賠責保険」を導入し、10日から募集を開始する。商工会議所のスケールメリットを生かした団体割引の適用などで、会員企業は個別加入よりも割安な掛け金で加入できる。
 「生命共済制度オプション・プラン」は、生命共済が保障の対象としていないケガによる通院や病気による入院の際に保険金を支払う三つのプランを新たに提供するもの。
 傷害入通院プラン=業務中・通勤途上でのケガを保障。ケガ入院(180日限度)、ケガ通院(90日限度)、手術一時金。売上高や賃金総額から掛け金を算出し、保険期間中の被保険者(従業員)の人数の増減は報告不要となっている。
 病気入院プラン(1)=病気入院の保障(120日限度)、手術一時金。掛け金は加入者の年齢によって計算する。
 病気入院プラン(2)=病気入院の保障(30・60・90日限度)。売上高・賃金総額から掛け金を算出。保険期間中の人数の増減の報告や加入者の告知は不要。
 「大商賠責保険」は、企業をとりまくさまざまな賠償責任を一括して補償する。施設・昇降機賠償や請負賠償、生産物賠償、そのほか受託者賠償、人格権侵害賠償などを一つの保険でカバーできる。
 中小企業PL保険の加入企業への割引制度もあり、製品回収費用などのリコール保険が付加される。補償額は対人・対物5000万〜3億円で設定。掛け金は、業種と売上高で簡単に算出できる。なお、商工会議所が総合賠償責任保険制度を導入するのは全国初。
【問合せ】経営支援担当TEL6944・6493

07年供用開始が決定 ----- 野村会頭 「民間出資確保に全力」

 関西国際空港は、12月18日の谷垣禎一財務相と北側一雄国土交通相の合意に基づき、2007年供与開始に向けて2期事業の整備が進められることになった。関空は日本初の世界標準に適った複数滑走路を有する24時間運用の国際拠点空港として一歩前進した。
 大商の野村明雄会頭は同日、関西国際空港2期事業に関する財務・国土交通両大臣合意について、次のコメントを発表した。

◇   ◇   ◇

 この度、関西国際空港2期事業の2007年供用開始に向けた整備について両大臣の合意を得たことは、関空の必要性が正しく評価されたものであり、大変喜ばしい。関西の自治体や経済界、関空会社が危機感を共有し、心を一つにして行動したことがこうした成果に結実したものと思う。
 ただ、これで2期事業が完成したわけではない。地元経済界として、民間出資の確保に全力を尽くすことはもとより、更なる集客・利用促進に向け、国内外プロモーションの強化や現在調整中の地元支援策を早急に実施するなど、自治体、関空会社と一体となって、関空の競争力強化と利便性向上に取り組んで参りたい。
 アジアを中心に飛躍的に増大する航空需要の受入に備え、来年2月に開港する中部国際空港とも互いに良い意味で切磋琢磨しながら、「利用者満足度の高い国際拠点空港」として関空が成長・発展していくよう全力を尽くしたい。

ナノバイオを産業化 ----- 2月からセミナー開始

 大商は2月から「ナノバイオ産業化セミナー」を開催する。ナノバイオテクノロジーは、ナノテクノロジーとバイオテクノロジーの融合技術。その応用は医療・医薬、食品、環境などさまざまな分野にわたり、次世代産業を担う重要技術の一つで、多様な業種の企業が関心を持っている。
 同セミナーでは、重要な基礎研究や先進企業の事例を紹介するほか、医療、デバイス、計測などにテーマを設定する。全7回(月1回)。
 1回目は2月10日午後2時から大商で。参加費は会員5万円、一般10万円。事前申し込み要。
【問合せ】バイオ振興担当TEL6944・6484

マクロミクロ ----- 地方行政に変革を

 いわゆる三位一体改革の論議も当面の決着は見たものの最終的にどうなるかはまだわからない。しかしいずれにしてもこの問題は将来の「国のかたち」を決める重大なテーマであって現在はその帰趨を左右する分水れいにある。したがってここは各自治体首長はじめ地方側のリーダーは単なる目先のゼニ勘定を超えて大局的な見地で問題の決着に努力を傾注してもらいたい▼ところでこの大論議の過程で一般の国民の関心は必ずしもそれ程高くない。同時に国民の側にもなお中央-地方という価値序列意識から抜け出せないでいる面もあるがその背景に、地方行政府に対する不信感がかなり作用してはいまいか。これだけ地方財政が窮迫しているにもかかわらず、地方自治体の緊張感はなお極めて不十分である▼昨日の様に今日もという過去のレールの上を走るという意識から決別して自己犠牲も厭わないという程の断固たる決意を府民・市民に示し、新しい地方行政を実行に移していくことを怠ると民意を自治体側に引きつけることは困難である。経済界も地方行政の革新には今まで以上の強い関心と参画を心掛けるべきである。
(大の字)

ソウルへ使節団派遣 2月に大阪で商談会
進む阪・韓IT交流

 大商や大阪府などが共同で運営する「大阪-韓国ITビジネス交流ネットワーク(OK-NET)」は12月1〜5日、韓国ソウルで開催された「ソフト・エキスポ2004」にあわせて使節団を派遣した。
 ソフト・エキスポは、韓国最大のIT関連展示会で、同国情報通信部傘下の韓国ソフトウェア振興院(KIPA)が主催。約230社が出展し、来場者は7万人にのぼる。使節団には、関西に拠点を置くIT関連の中堅企業6社が参加した。うち3社がソフト・エキスポに出展し、韓国市場進出に向けて自社の製品、ソフトなどをPR。展示ブースは常時来訪者でにぎわった。別会場で開催された「IT・オポチュニティー」には在阪企業3社が参加。日本市場進出を希望する現地IT企業と面談した。
 OK-NETはブロードバンド先進国である韓国の優秀なITベンチャー企業と、大阪・関西のIT企業をマッチングするため、03年5月に設立。韓国ITベンチャーとの個別マッチングをはじめ、商談会・交流会の開催、使節団の派遣、韓国ITベンチャー情報の提供などを行っている。KIPAや韓国IT企業の西日本進出支援拠点「アイパーク・オーサカ」とも連携。両国IT企業の事業連携を促進し、着実に成果を上げている。eラーニングソフトで韓国国内で高いシェアを誇る韓国永山情報通信は、三洋電機と合弁会社JAPAKOコミュニケーションズを設立。現在、同社は大阪府のインキュベート施設に入居している。また、医用映像システムを展開するレイパクスと日本のサンケンフォーキャストが代理店契約を締結し、日本の病院への展開を図るなど、韓国の最新技術を生かした成功事例を生み出している。
 OK-NETは2月3日、大阪産業創造館で韓国IT企業を招いたプレゼンテーションと個別ミーティングを開催する。参加無料(ただし、交流会は2000円)。申し込みはホームページ(http://www.ok-net.org/)で受け付けている。
【問合せ】大商・ベンチャー振興担当TEL6944・6403

大阪経済活性化へ 連携の強化を確認 ----- 4者懇

 野村明雄・大商会頭、太田房江・大阪府知事、関淳一・大阪市長、秋山喜久・関西経済連合会会長の4者による懇談会が、12月6日に開催された。4者による懇談会は、大阪経済の活性化を目指して定期的に開いており、今回は「大阪経済活性化に向けた4者の協働・連携の強化」「大阪における職業観の養成教育(キャリア教育)の推進」「関西国際空港の2期事業推進」----などをテーマに意見交換した。
 議長を務めた野村会頭は、「経済活性化のため、4者が大阪経済の現状に対する危機感を改めて共有するとともに、地域経済をけん引するエンジン産業の振興が不可欠である」と述べ、大商が取りまとめた「賑わい創出プラン」への協力を要請。相互に役割分担しながら、協働・連携を一層強化することで合意した。
 また、職業観の養成教育の推進について、「大阪で若年者の就業問題が顕在化しており、職業観の養成教育を初等教育段階から本格的に導入」「その具体的な支援内容などを総合的に検討するワーキングループを4者と関係機関で早急に設置」が承認された。
 この他、▽関空2期事業の推進▽2008年サミットの大阪誘致に向けた検討▽水都再生に向けた八軒家浜の整備----などに、4者が一丸となって取り組むことにした。

商社に産業機械売り込み ----- 中小メーカー  「ニーズ把握も」

 大商は12月7日、大阪産業創造館で「産業機械売込商談会・大阪2004」を開催した。中堅・中小産業機械メーカー55社70人が参加。商社12社に産業機械を売り込んだ。
 商談件数は延べ309件。そのうち「成約の可能性あり」「商談の継続」が48件あった。メーカー側参加者からは、「商社が求めている製品・技術を把握できた」「1日で効率よく営業できた」「今後の営業展開のきっかけができた」----などの声が寄せられ、商社へ売り込む機会に恵まれない中小企業にとって有益な商談会となった。
【問合せ】産業・技術振興担当TEL6944・6300

携帯ビジネスの方向探る ----- 2月2日にセミナー開催

 大商は、2月2日にセミナー「KEITAIがもたらす近未来のビジネスシーン」を開催する。
 最新の第3世代携帯電話には、カメラ機能や音楽・テレビ番組の鑑賞機能など、さまざまなコンテンツが組み込まれており、家電との連携を含めて、携帯電話を活用した革新的なビジネス・モデルの出現が期待される。セミナーでは、携帯電話キャリア国内大手3社が、第3世代携帯電話を活用したサービス展開と、これからのモバイル・ビジネスの方向を紹介。携帯電話をめぐるビジネスの将来像を展望する。
 午後2〜5時、中央区の大阪産業創造館で。参加費は会員無料、一般2000円。定員180人。事前申し込み要。
【問合せ】ベンチャー振興担当TEL6944・6403

会頭コメント

日銀短観について
 近畿の足もとの景況感は、特に中小製造業が上向くなど、底力を感じさせるものだ。ただ、先行きは慎重な見方が広がりつつあり、景気に黄信号が点滅し始めていることを改めて裏付ける結果となった。
 ここしばらくは、踊り場を経て巡航速度が保てるのか、早くもピークアウトしてしまうのかの正念場が続くと思われる。政府・日銀が今、最優先すべきは、景気の腰折れ防止であり、予算・税制両面で十分な配慮をするとともに、為替動向にも目配りが必要だ。
 他方、経済を息の長い本格的な成長軌道に乗せていくためには、中長期にわたって国や地域をけん引するエンジン産業の振興が不可欠。来年度予算編成にあたっても、国の将来を担う情報家電やライフサイエンスなど戦略産業の振興に予算を投入していくべきと考える。また、遅れている政府部門の効率化や公共サービスの民間開放についても、大胆に進めてもらいたい。
(12月15日)

平成17年度与党税制改正大綱について 
 景気が踊り場を迎える中、経済活性化の視点に乏しい、残念な内容と言わざるを得ない。かつて経験した国民負担増に伴う景気失速の轍(てつ)を踏むのではないかと危惧(きぐ)している。
 特に、焦点となった定率減税の縮小は遺憾である。配偶者特別控除の縮減や年金保険料のアップとあわせ「個人の負担増ラッシュ」となり、消費冷え込みが懸念される。実際の適用は平成18年1月からとされており、今後の景気動向いかんでは、縮小を凍結すべきである。
 厳しい財政状況や、年金財源確保の重要性は理解するが、景気を失速させては元も子もない。昨年度に引き続き、16年度も景気回復により税収が1・5兆円から2兆円程度増加する見込みと聞いており、「経済活性化による税収増」を目指すべきと考える。
(12月15日)

平成17年度国家予算財務省原案について
 歳出削減に向けた努力は認めるが、依然として危機的な財政状況が続いており、先行き不安は否めない。
 厳しい財政状況の下、(1)産業競争力強化につながる科学技術振興(2)需要創出効果が高い観光(3)深刻な状況にある若年者雇用対策----などに重点的な予算配分がなされており、苦心の跡がうかがえる。こうした施策が実効をあげ、我が国経済が本格的な成長軌道に乗るよう期待する。
 中小企業関係予算については、トータルとして前年比微減となったものの、創業・経営革新支援策は大きく伸びており、意欲ある中小企業に的確な支援がなされるようお願いしたい。
 焦点の関空2期事業予算については、2007年に第二滑走路を限定供用するために必要な施設整備費300億円が満額認められたことを歓迎する。今後、地元経済界として、民間出資の確保に努めるとともに、さらなる利用促進に向け、自治体・関空会社と一体となって取り組んで参りたい。同時に、スーパー中枢港湾の整備費も計上され、当地の物流機能強化につながることを期待している。
(12月20日)

常議員会開く

 大商は、12月17日に第23回常議員会を開き、(1)会員加入(2)賑わい創出プラン(大阪活性化のためのビジョンとアクションプラン)(3)PWA検定試験の実施(4)新保険制度の導入----について審議し、了承した。
 また、(1)大阪府・大阪市・関経連・大商首脳懇談会の開催結果(2)大商と台湾全国工業総会代表団との懇談会及び大阪・台湾ビジネス交流会の開催結果(3)大阪ナイトカルチャー・クリスマス・フェア@西梅田の開催(4)産業機械売込商談会・大阪2004の開催結果----を報告した。
 なお、常議員会後の会員数は、法人2万2887、団体731、個人6764の合計3万382になった。

大阪活力グランプリ2004 受賞者インタビュー
システクアカザワ社長 赤澤 洋平氏

ロボット産業振興に尽力
 大商は「大阪活力グランプリ2004」に「チームオオサカ」を選定し、表彰した。航空機部品メーカーのシステクアカザワの赤澤洋平社長が監督となり、ロボットベンチャーのヴイストンの大和信夫社長、石黒浩・大阪大学大学院教授、京都大学ベンチャーのロボ・ガレージの高橋智隆代表でつくる産学官合同のドリームチーム「チームオオサカ」は04年6月、ポルトガル・リスボンで行われた「ロボカップ2004リスボン世界大会」に自立型二足歩行ロボット「ヴィジオン」でヒューマノイドリーグに出場、指定4種目をすべてクリアし、クラス優勝を果たした。赤澤社長に競技ロボット開発の苦労と今後の日本ロボット産業の展望を聞いた。

----「チームオオサカ」は国内大会や世界大会での優勝をはじめ、産学官連携による開発などでロボット産業育成、発展にかける大阪の活性化に大きく貢献したとして同グランプリが贈られました。
 「私自身、このようなすばらしい賞をいただくことはおこがましいと思っています。チームは大阪市のモノづくり活性化事業の一環として補助金をもらい、エンターテインメント的なロボカップサッカーの優勝を目指すというものでしたが、それを実証できたことが評価されましたので、うれしいですね」
----「ロボカップ世界大会」の歴史とその狙いについて。
「これはロボット工学と人工知能の融合による自立型ロボットを開発、発展させるため、大阪大学の浅田稔教授らが提唱されたもので、目標は2050年、サッカーの世界チャンピオンに勝てる自立型ロボットを作ることです。ロボカップにはシミュレーションリーグ、小型ロボットリーグ、中型ロボットリーグやソニーの『アイボ』をプラットフォームとして使った四足ロボットリーグ、レスキューロボットリーグなど約10種目ありますが、自立型二足歩行ロボットによる競技のヒューマノイドリーグは比較的、新しい種目です」
----優勝までの苦労は。
 「私自身は2年前までロボットについて考えもしなかったのです。ところがバブル崩壊後、いつまでも大手の下請け部品加工だけでは将来がありませんので、大阪市の中小企業対策研究会に参加、ロボットに目覚めました。まもなく産学官のドリームチームを結成、360度の全周囲を瞬時に見渡す全方位知覚センサーは石黒教室、歩行・動作制御技術はヴイストン、外観デザインはロボ・ガレージ、そして部品の製造はシステクアカザワが担当して大学院生2人の若い力の応援を得て9カ月で完成、国内大会で優勝、市との約束を果たしました。世界大会は自費での参加です」
 「石黒教授は関西学研都市のATR知能ロボティクス研究所の客員室長として『ロボビー』の研究、開発をされ、大学と研究機関の両方を代表する研究者です。ヴイストンは石黒教授の研究成果の実用化を目指して設立された産学連携ベンチャーで、今回の『ヴィジオン』のベースとなる『ロボビーM』の製作、販売も手掛けています。ロボ・ガレージは京都大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー第1号入居ベンチャーで、ロボット技術を理解してトータルデザインを提案するなど、これらの人たちと技術の出会いが、今回の成果につながりました」
----大会を通じて日本のロボット技術は世界から高く評価されたのでしょうか。
 「ドリームチームに選ばれ、報道されたころから世界にニュースが流れ、英国のベンチャー企業からガイド・ロボットの共同開発の話が持ち込まれました。さらに世界大会優勝以降、ピアノ磨きロボット、水中掃除ロボット、コンペイ糖製造ロボット、塗料調合ロボット、また教材用に引き合いがあって1年で300体を受注、今後も増加が期待できます」
 「私が発起人代表となって設立した協同受注グループ『ローボ』にはダイヘンや吉本興業なども加わり今では80社を超え、それぞれ得意分野ごとにチームをつくって受注、共同生産して市場の拡大を図っています」
----次回の「ロボカップ2005大阪世界大会」への取り組みについて。
 「大阪大会には国内外からさらなる強豪チームが参加しますので、還暦を迎えた私は総監督に退き、若いヴイストン社長の大和氏を監督にして、今、優勝を狙って秘策を練っています」

会員コーナー出展募集 ----- 東京での料金も割引 ビジネスシヨウ

 大商は、6月15〜17日にインテックス大阪で開催される「ビジネスシヨウOSAKA2005」(主催=大商、日本経営協会)に特別料金で出展できる「大阪商工会議所コーナー」への出展企業を募集している。
 募集対象は、情報処理、通信、映像、オフイス、事務用品関連の大商会員企業。出展ブースは、▽Aタイプ=5・4平方メートル(幅3・0メートル×奥行き1・8メートル×高さ2・7メートル)18万3750円▽Bタイプ=3・6平方メートル(同2・0メートル×1・8メートル×2・7メートル)12万6000円----の2タイプがある。申し込み小間数は、1社あたり3小間まで。
 また、同コーナー出展者の特典として、(1)公式ガイドブックへの無料掲載(2)電気幹線工事料および使用料が無料(3)ビジネスシヨウTOKYO2005(5月18、19日)出展料の特別割引----などがある。
 申し込み締め切りは3月11日。ビジネスシヨウTOKYOと合わせての申し込みは2月22日まで。
 昨年のビジネスシヨウOSAKAの大商会員コーナーへの出展企業は43社。来場者は11万7500人にのぼった。
【問合せ】経営支援担当TEL6944・6493

高齢者雇用の義務化
来月、対策セミナー開く

 大商は2月4日、「人材ポートフォリオセミナー〜高齢者雇用のポイント」を開催する。高年齢者等雇用安定法の改正によって、06年4月1日から段階的に65歳までの雇用確保措置が企業に義務付けられたことを受け、大商の専門相談員で社会保険労務士の堀口正二氏がその対応策を解説する。
 02年に8570万人だった日本の生産年齢人口(15〜64歳)が、15年には7730万人へ大幅に減少し、中小企業の人材採用難が予想される。豊富な知識や経験を有する高齢者の活用を見据え、新たな雇用管理制度を構築することが、今後の経営課題になる。
 セミナー終了後、「トライアル雇用事業」「キャリアセレクション」など、大商の人材採用支援事業についても説明する。午後2時〜3時45分、大商で。定員60人。参加無料。事前申し込み要。
【問合せ】経営相談室TEL6944・6473

企業家活動研究 05年度助成募る

 企業家活動研究の促進や研究者の育成を目指している「企業家研究フォーラム」(会長=宮本又郎・大阪大学大学院教授)は、05年度助成対象研究の募集要項を発表した。
 同助成制度は、大西正文・元大商会頭の顕彰事業として設置された「企業家研究基金」を活用。社会科学、人文科学、またはそれらの境界領域に属するさまざまな分野の広義の企業家活動研究を対象にする。
 年間の助成総額は300万円。対象者資格を設けない助成Aは、研究1件あたり最高100万円、主に大学院生を対象とする助成Bは、同25万円を支給する。
 助成対象研究の募集は今月31日まで。申請書はホームページ(http://www.kigyoka-forum.jp/)から入手できる。
【問合せ】同フォーラム事務局(大阪企業家ミュージアム)TEL4964・7601

2005.1.11更新
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