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大商宣言(全文)

大阪商工会議所は、明治11年に産声をあげて以来、本年で創立120周年を迎え民間経済人の手で再生しようと、自主独立の気概に燃え、次々と新しい産業を興し、内外交流の活発化を促すなど発展基盤を整えた。その後も、大阪経済界は、再三にわたって時代の荒波に見舞われたが、本会議所のもとに結束を固め、進取の気性と果 敢な行動力をもって活路を切り拓いてきた。大阪の繁栄は、こうした幾多先人の長年にわたる努力の積み重ねによって実現し、今日に至っている。

翻って、わが国の現状は、戦後の発展を支えてきた仕組みが随所で破綻を来し、未曾有の試練に見舞われている。来るべき21世紀の経済・社会は、グローバル化、高度情報化、少子・高齢化といった流れが加速し、国内外のあらゆる分野で競争が激化するとともに、真に豊かな社会の実現に向けた新たなニーズの高まりも予想される。今こそ、国をあげて新しい時代にふさわしい仕組みづくりを急ぐとともに、われわれ企業人は率先して先人の変革への気概とバイタリティに思いをいたし、あらゆる可能性に果 敢に挑戦し、地域社会の活性化を先導していかなければならない。

こうした中、本会議所は、時代の潮流を見据え、四万会員のパワーを結集して、第一に、会員企業、特にその大多数を占める中小企業の一層の企業家精神の発揮を促すため多彩 な施策を展開するとともに、新たな企業や産業の相次ぐ誕生をはかる。

第二に、まちづくりや文化の振興に積極的に参画し、企業や市民はもとより広く内外の人々が共感を覚える、高い品格を備えた都市の実現に資する。

第三に、オピニオン・リーダーとして広く社会全般のあり方に関していち早く問題提起を行い、健全な世論と的確な政策の形成に努める。

本会議所は、創立120周年を迎えたこの機会に、先人が育んできた歴史に思いをいたし、全会員一丸となって現下の経済危機の打開と次世代の繁栄を目指して行動することを、ここに宣言する。
(平成10年10月5日)



2003.4.1更新
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