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平成29年6月9日


骨太の方針、未来投資戦略の閣議決定に関するコメント
大阪商工会議所 会頭 尾崎 裕


低迷するわが国の潜在成長率の底上げを図るため、「人材投資による生産性向上」を新たな取り組みの中心に据えたことは、適切である。社会人や復職・再就職希望者に対する職業教育の拡大や大学等の専門カリキュラムの導入などを通じて、成長を支える人材の育成を図ってもらいたい。なお、幼児教育・保育の無償化が掲げられているが、まずは従来からの課題である待機児童対策など、仕事と家庭の両立支援にしっかりと道筋をつけるべきである。
   
成長戦略の柱である「第四次産業革命」の実現のため、中堅・中小企業に対するIT化やロボット導入支援、個々人のIT力強化支援などへの施策の投入を明記したことを高く評価する。成長戦略の成果を着実に上げるため、試験的に実証を認める「サンドボックス」制度の創設や、目標達成時期逆算方式で各施策の構築を表明したことも重要である。また、「2025年国際博覧会の誘致」が成長戦略に明記されたことを歓迎する。
   
他方、予算編成方針における財政健全化目標の重要性を再確認しつつ、新たな指標としてGDPに対する債務残高比率の安定的な引き下げが盛り込まれたが、安易な歳出拡大に走ることなく、2020年度の基礎的財政収支の黒字化目標とともに確実に達成してもらいたい。
   
以上

2017.6.9更新
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