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年頭所感(2014年)

〜「全員参加型」の景気拡大の実現を〜
平成26年1月1日


  謹んで新年のお祝いを申し上げます。

  昨年は、政治のリーダーシップの大きさを実感した1年となりました。アベノミクスにより円高是正と株価持ち直しが進み、凍りついていたわが国経済の基礎体温が大幅に上昇いたしました。また、2020年夏季五輪の東京招致成功、懸案だったTPPへの参加実現など、世界に向けてわが国の存在感を示すこともできたと思います。

  今年は、経済政策を通じた景気押し上げ効果に加え、企業投資や個人消費・インバウンドといった民需を喚起する成長戦略が本格稼働することで、より足腰のしっかりした「全員参加型」の景気拡大が実現する年になってほしいものです。

 幸い、大阪においては、都市魅力創造やイノベーション創出の基礎固めが進みつつあります。官民が一体となって観光振興を推進する大阪観光局や水都大阪パートナーズが発足したことに加え、LCCが好調な関西国際空港やうめきたの「グランフロント大阪」が話題を集めたほか、「あべのハルカス」や映画「ハリーポッター」をテーマにしたユニバーサル・スタジオ・ジャパンの新エリアも開設するなど、ソフト・ハードの両面から新たな都市魅力の発信が期待されます。また、強みを有するライフサイエンス分野においては、医薬品や医療機器の承認審査等を行うPMDA(医薬品医療機器総合機構)の西日本拠点が開設されたほか、国際戦略総合特区制度を活用した研究開発案件の事業化支援も進展し、アベノミクスで新設された国家戦略特区にも対応中であります。

 今後、五輪開催に向けて、東京への一極集中の加速が懸念されていますが、東日本大震災の教訓も踏まえれば、国土の双眼構造の構築が不可欠であり、西日本経済圏の中心を担う大阪の役割は高まってくるものと存じます。

 こうした問題意識のもと、このほど大阪商工会議所は、2011年度から取り組んできた「千客万来都市OSAKAプラン〜全員参加で『大大阪』『大関西』をつくろう」の第2期3カ年計画を策定いたしました。「千客万来都市」を実現するための先導的・先進的な官民での取り組みを「戦略プロジェクト」、これらを支える環境整備事業を「基盤強化」と位置付ける枠組みは、これまでと変わりませんが、第1期の成果や課題、環境変化を踏まえ、会員の皆様の一層の経営力強化に役立つよう、ラインナップを見直しました。

  戦略プロジェクトについては、第1期から継続・発展させる「メディカル・ポリス形成」「観光インバウンド促進」に加え、水ビジネスを含む環境や新エネルギー、モノづくり分野の取り組みを統合・再編した「環境・新エネルギー産業振興」「次世代モノづくり産業振興」を設定したほか、衣食住関連産業の成長を支援する「暮らし産業振興」を新たに追加いたしました。さらに、これまで基盤強化として展開してきた事業を発展・強化した「販路創造都市・大阪」形成、海外ビジネスの展開にターゲットを絞った「海外市場アクセス」支援、女性や留学生等を対象にした「新戦力人材発掘支援」といった戦略プロジェクトも新たに設け、業種横断的に取り組んでまいります。

  「千客万来都市OSAKAプラン」第2期では、こうした8つの戦略プロジェクトと、継続して取り組む4つの基盤強化を通じて、@国内外を舞台にした事業展開により大阪・関西の発展ひいては日本経済の再生A会員企業の活力増進に貢献し、「ビジネス情報が集まり、ビジネスチャンスを創出する大阪商工会議所」の実現を目指します。

  皆様方には、今年も一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

                                                        以 上

2014.1.1更新
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