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平成15年6月20日

大阪市第3セクター3社の特定調停申請に関するコメント
大阪商工会議所 会頭  田 代  和


 今回、特定調停を申請した、アジア太平洋トレードセンター(ATC)・大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC)・湊町開発センター(OCAT)の3社は、それぞれ新しい大阪を象徴する集客施設として話題を集めてきたものばかりであり、誠に残念だ。さらに、他の3セクも同様の事態に陥らないか懸念している。

 ここに至っては、大阪市の財政支援だけで経営の立て直しを図るのは事実上困難であり、やむを得ないとは思う。しかし、銀行経営も苦しく、民間企業に対する融資態度も総じて厳しい中にあって、自治体関係施設が債権放棄を求めることには抵抗感を拭いきれない。
 債務者側は、今回の申請に至った経営責任を十分自覚し、再建への道を探ってほしい。

 今後の各種ハード整備に際しては、需要をよく見極めた慎重な判断が求められるが、自治体会計とオフバランスになる3セク方式は、安易な投資を生む一因となっている面が否めない。さらに、「公設民営」手法の導入など、収益をより多く生んでいくための運営上の工夫も必要だ。

以上

2003.6.23更新
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